梟の一族

著者 :
  • 集英社
3.56
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本棚登録 : 352
感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087711769

作品紹介・あらすじ

少女よ、長い夜を戦い抜け!
〈梟〉の一族は眠らない。たとえ最後のひとりになっても――。
サイエンス×忍者アクションエンターテインメント

「異なる存在をただ認めるだけで、生きる喜びが広がることもあるのだと、本書は史奈の姿を通して見せてくれるのだ」
北大路公子さん推薦!

の一族――。誰ともなくそう呼びならわされた人々には秘密があった。限界集落で身を隠すように生活している彼らは眠らないことに加えて、生まれつき常人離れした身体能力を持っているのだ。それゆえに歴史の影で大きな役割を果たし続けてきたのだった。
榊史奈は一族の末裔中、唯一の十代として期待を一身に背負いながらも、平和に暮らしていた。集落が何者かにより襲撃され、一名が死亡し、その他全員が彼女を残して消えてしまうまでは……。
敵の目的とは一体何なのか。単身で逃亡生活に追いやられた史奈は、一族の生存を信じて、また己のルーツに関する真実を知るため、戦い続ける。
なぜ一族は外の人間とは距離を置くのか?
奇病・シラカミが発病する者としないものの差は何か?
なぜ里を守らねばならないのか?
母と父は一体どこで何をしているのか?
そして、なぜ、こんなにも孤独なのか――?

は、死を恐れない。

〈目次=梟の一族 十一箇条の掟〉
一 備え怠るべからず
二 独りに利あり
三 怠惰憎むべし
四 驕るべからず
五 偏れば誤り多し
六 寡兵をもって多勢に勝つべし
七 機略縦横になせ
八 妬むべからず
九 怯懦恥ずべし
十 名誉を尊ぶべし
十一 賢将は勝って慎む
終章 梟の本懐

【著者略歴】
福田和代(ふくだ・かずよ)
一九六七年神戸市生まれ。神戸大学工学部卒業後、システムエンジニアとなる。二〇〇七年、航空謀略サスペンス『ヴィズ・ゼロ』でデビュー。大藪春彦賞候補となったクライシス小説『ハイ・アラート』、テレビドラマ化され話題となった『怪物』など、緻密な取材に裏付けされた、骨太でリーダビリティ溢れる作品を次々に上梓。「航空自衛隊航空中央音楽隊ノート」シリーズ、『緑衣のメトセラ』、『星星の火』、『黄金の代償』、『堕天使たちの夜会』など著書多数。

感想・レビュー・書評

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  • 眠らなくてもよい体が
    欲しいと思ってました。

    そうすれば一日が長く
    なった分好きなことを
    していられるよねと。

    子どもの頃の話ですが
    懐しく思い出しました。

    ところで本を読んでる
    とき、登場人物たちの
    顔かたちが頭に浮かぶ
    でしょうか。

    例えば東野圭吾さんの
    湯川教授のように、

    ドラマ化などされてる
    と、その人が頭の中で
    動くのですが、

    そうでもないと作中の
    表現もさほど反映され
    ないまま、

    のっぺらぼうのような
    ぼんやりしたイメージ
    が浮かんで動いてます。

    体型はイメージできる
    のですがファッション
    や顔、髪型があやふや。

    でもだからこそ時代を
    経ても陳腐化しないの
    でしょうね。

    読み手の時代にあった
    外見でぼんやり浮かぶ。

    それこそが小説の登場
    人物のイメージ。

    お気に入りのあの人を
    勝手にキャスティング
    するのも愉しみの一つ
    ですよね(笑

  • 現代における忍者の末裔の話です。
    想像力豊かな著者に感服したします。
    素晴らしいお話ですね。またまた忍者に関心が向きました。

  • 忍者の末裔とされる少女が一族存続の危機に立ち向かう。少女の活躍が描かれた小説。

    スリリングで面白い。少し落ち着く箸休め的な部分もしっかりあって、解説に書かれた「忍者アクションエンターテインメント」という言葉がしっくりくる。

    設定と前半の展開の読めなさが好き。
    こぢんまり収まった感じはあるものの、王道の少年漫画のようで、楽しい一冊だった。

    • マメムさん
      初コメです。
      古風な忍者というより現代的な忍者の生き方として面白さがありますよね。
      「王道の少年漫画のよう」というキーワードから、松村涼哉さ...
      初コメです。
      古風な忍者というより現代的な忍者の生き方として面白さがありますよね。
      「王道の少年漫画のよう」というキーワードから、松村涼哉さんの『15歳のテロリスト』をオススメしてみます^_^
      2024/02/04
    • kikiさん
      〉マメムさん
      コメントありがとうございます!
      正に現代的な忍者ですね。
      同じ集英社という繋がりからか、週刊少年ジャンプを連想する一冊でした。...
      〉マメムさん
      コメントありがとうございます!
      正に現代的な忍者ですね。
      同じ集英社という繋がりからか、週刊少年ジャンプを連想する一冊でした。「15歳のテロリスト」面白そうです。少し時間がかかるかもしれませんが、読んでみたいです!
      2024/02/05
    • マメムさん
      kikiさん、お返事ありがとうございます。
      読みたいと思えた時に本を読むのが一番ですので、ゆっくりお待ちしてますね^_^
      kikiさん、お返事ありがとうございます。
      読みたいと思えた時に本を読むのが一番ですので、ゆっくりお待ちしてますね^_^
      2024/02/05
  • おもしろかった。初めて読む作家さん。図書館でなんとなく目に入ったので借りてみた。多分”梟”の文字に目が反応しただけなんだろうと思うが(笑)。絵がないだけで、ラノベ的ファンタジー。梟という眠らない一族の謎を解いていくという話。所謂悪者、意味なく悪い人が出てこないところが味がよい。設定の眠らないというのが病気の一種だという設定が面白い。軽いのでさくっと読めて、読了感も良い。主人公が異能美人女子高生で絵がないラノベ的なヒーローものという感じか。

  • ★3.5

    <梟>の一族――。
    誰ともなくそう呼びならわされた人々には秘密があった。
    限界集落で身を隠すように生活している彼らは眠らないことに加えて、
    生まれつき常人離れした身体能力を持っているのだ。
    それゆえに歴史の影で大きな役割を果たし続けてきたのだった。
    榊史奈は一族の末裔中、
    唯一の十代として期待を一身に背負いながらも、平和に暮らしていた。
    集落が何者かにより襲撃され、一名が死亡し、
    その他全員が彼女を残して消えてしまうまでは……。
    敵の目的とは一体何なのか。
    単身で逃亡生活に追いやられた史奈は、一族の生存を信じて、
    また己のルーツに関する真実を知るため、戦い続ける。


    眠らない梟の一族
    忍者の末裔と言われている。
    山の中の限界集落が夜突然襲撃される。
    祖母に言われ一人風穴に隠れていた高校生の史奈。
    朝、村に戻ると一人は亡くなっていて、家々は全て焼き払われていた。
    何がどうなっているのか?
    梟の一族とは何なのか?
    敵は誰なのか?目的は一体何なのか?
    とても面白い設定で謎も多く、読み始めとても惹きつけられました。
    少しずつ明らかになる梟の事。
    「カクレ」のお話には心が沈んだし、「シラカミ」のお話には驚いた。
    しかし、所々で先が読めたのは少し残念でした。

    梟の一族の歴史については余り触れられず、
    歴史的な事をもっと知りたかったかな。
    史奈の活躍も、そんなに激しい物でなく…。
    史奈の成長記として楽しめました。
    梟が沢山いて良かった♪
    新しい梟達の世界が幸せなものであることを願いました。
    これからの彼らの事知りたいなぁ。
    こんな風な一族っているんじゃないかと思いました。

    夜眠らないと一日長いだろうなぁ。

  • 図書館の新刊の棚で見た文庫本がシリーズ2作目だったようなので、そういえばブクログのどなたかの本棚でも見かけたなと思って読もうと思いました。面白かったです。どう続くのか気になる。

    • よっぴーさん
      marumaruchanさん
      コメント読んでみて、気になりコメントを送りました。
      梟の一族は、僕も気になっていて文庫を買ったのですが、まだ読...
      marumaruchanさん
      コメント読んでみて、気になりコメントを送りました。
      梟の一族は、僕も気になっていて文庫を買ったのですが、まだ読んでいないけど、marumaruさんのコメントを読んで、ますます読みたくなりました。
      4作もあるので、人気の作品だと思いました。
      2024/02/04
    • marumaruchanさん
      よっぴーさん。
      コメントありがとうございます。
      4作も出てたんですね。楽しみが増えました。よっぴーさんの感想も読んでみたいです。
      よっぴーさん。
      コメントありがとうございます。
      4作も出てたんですね。楽しみが増えました。よっぴーさんの感想も読んでみたいです。
      2024/02/04
  • 滋賀県の山間部に住まう“梟”という一族を描いた作品。

    突然夜更けに一族の集落を襲撃され、一人逃げ延びた、16歳の主人公 史奈の長い夜が始まった。
    逃げ延びる史奈に差し伸べられる手、誰が味方で誰が敵か、ハラハラドキドキしながら“梟”一族の秘密に迫るストーリーはひきこまれる世界。

    想像力に乏しい自分には過剰なアクションじゃないのも良かった。
    時折挟まれる、マイノリティの心情の苦しさには胸が痛む。
    史奈が次第に険しく強い表情、眼差しになっていくさま、自分の使命を胸に成長する姿は見守る気分になれて良かった。
    一本の映画を見終えた気分。

  • 書店でタイトルと表紙デザインに惹かれ、文庫本の裏の「眠らないことに加え、常人離れした身体能力を持つ梟の一族」で、読んでみることに。もっとアクション多め、孤独でストイックな闘い、を予想していたが、どちらかというとサイエンス系のサスペンスが強め。それはそれで楽しかったが。続編があるらしい。このラストから、どんな展開になるのか読めない。

    眠らないことに加え、常人離れした身体能力を持つ梟の一族が住む集落が襲撃され、主人公の高校生・史奈はひとり生き残った。里を去った幼なじみと名乗る二人が現れ、史奈は東京へ。行方不明となった祖母たちの生存を信じて動き始める。

  • すごく好きなお話だった。
    梟の一族の続きをもっと知りたいと思った。
    能力が高いのは羨ましいけど、眠らないのは辛いな。

  • 梟の一族ー。いつからかそう呼ばれるようになった人々には秘密があった。限界集落で身を隠すように生活している彼らには、眠らない下さいことに加えて、生まれつき常人離れした身体能力があった。
    史奈は一族の末裔中、唯一の十代として期待を一身に背負いながらも平和に暮らしていた。集落が何者かに襲撃され、彼女を残して全員が消えてしまうまでは…。
    梟シリーズの1作目。最近は、食事するとすぐ眠くなるので、眠くならないというのは羨ましい気もするかな。2作目も積読してあるので楽しみです。

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著者プロフィール

福田和代一九六七年、兵庫県生まれ。金融機関のシステムエンジニアとしての勤務を経て、二〇〇七年、航空謀略サスペンス『ヴィズ・ゼロ』でデビュー。主な著作に『TOKYO BLACKOUT』『ハイ・アラート』『怪物』『迎撃せよ』『潜航せよ』『生還せよ』『繭の季節が始まる』『梟の一族』など。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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