- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087714296
作品紹介・あらすじ
インパール作戦前年のビルマ。新聞記者の美濃部は日本軍の英印軍討伐に同行する。捜索が順調に進むほどに、美濃部の胸中にいくつもの疑問が生じていく。捕虜になったイギリス人は、なぜ不遜な態度を崩さないのか?ビルマ人の人質はどこに消えたのか?すべての謎が解けた時、美濃部は「戦地の真実」を突きつけられる。それぞれの正義と信念を圧倒的な筆力で浮き彫りにした傑作長編。
感想・レビュー・書評
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評価が低いなぁ。未読
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ニンジアンエは宣撫という意味のビルマ語らしい。
戦争では真実などどこにもない。
一介の新聞記者には何にもできることはない。
なんだかなぁという内容だった。
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太平洋戦争時のビルマを舞台にした物語。戦争は前線となるその土地の住民も巻き込まれる。占領した国が変わるごとに、その国に積極的に協力する者、または反発する者に分かれ、国が二分する。
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宣撫、ビルマ語。新聞記者が同行したときの物語、ハラハラ。
C0093 -
恥ずかしながら戦時下において宣撫という活動があったことさえ知らなかった。
緊張感を持ちながら読んだ。これからなにが起こる。もしかしたら誰かが。嫌な感じに心拍数があがる。
戦争を描いた小説は、例外なく、なんの前触れ無しに人が死ぬ。当たり前といえば当たり前なのだけれど、いつだってその理不尽さに心のどこかが凍る。 -
戦争は人の命を奪い、人の生活を奪い、人の心を奪う。
いつも意外なところを突いてくる古処さんの戦争シリーズだが、今回もやられた。
ただし、題材はとても地味だ。。 -
昭和18年ビルマ。従軍記者が見た戦地の真実
新聞記者の美濃部は、ある宣撫班が駆り出された英印軍捜索に同行する。イギリス人捕虜が見せる不遜な態度、人質だったビルマ人の行方。数々の謎が解けた時、美濃部は戦地の真実を突きつけられる。 -
ビルマ人はイギリス人による支配から逃れるため日本の進出を喜んでいた。しかし、日本人支配が続いた場合にはどうだったのか。確かにイギリス人はアジア人を獣扱いし、日本人は同じ人間として扱ってはいたが。
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報道する者から見る軍隊・そして戦争でした。
当時の記者たちの役割とは…そう考えると哀しくなります。そしてこれから悲惨な道へと向かっていくんですね。。
作中、イギリス軍・コーンウェル中尉の言葉を読みながら身震いしていました。彼はこの戦争の行く末を知っているようでした。当時は、日本(軍)のことをほかの国々からは、そう見ていたとは今だからこそ考えられることですが。
ただ、この過ちを繰り返すことのないようにとしか考えきれなくなるためにも、古処さんの戦争小説は読まずにはいられません。