- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087714876
感想・レビュー・書評
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ZUZUこと安井かずみ。
センス、ファッション、仕事、遊び方、
ライフスタイル、交遊関係…どれをとっても
お洒落でカッコいいお姉さんだった。
セレブリティなのに「赤い風船」のような
詩が書ける人。不思議だった。憧れだった。
著者の島崎さんは余すところなく、
彼女とその時代を伝えている。
彼女に関わった人との多くのインタビューから
著者の誠実な取材力を感じる。
多分それは「安井かずみ」に魅了された一人、
だからだろう。
加藤和彦がZUZU亡き後すぐにオペラ歌手と
再婚してショックだったけれど、
この本を読んで彼の苦悩も理解できる。
ZUZUも加藤和彦ももういない。
眩しい思いで二人を見上げていた私には
切なく懐かしさの込み上げる一冊となった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
911.66
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華やかに見えて,寂しい人だったのかな。
人は見る角度によって,
大きく違う。 -
私が安井かずみを知ったのはカラオケだった。
和田アキ子の「古い日記」が好きでよく歌っていたとき、
作詞家が安井かずみであることを知ったのだった。
自由で軽やかな感じがする歌詞で、でも今とは変わってしまった過去を少し懐かしげに振り返る「大人」な感じが、どこか「若さ」とか「子どもっぽさ」のようなものを大切に思う感じを伝えていて、私は「古い日記」が好きだったのだ。
安井かずみという人は、なにかを「心得ている」人だなと思っていた。
漠然と、芯の太いおばちゃんじゃないかと思っていた。
で、この本を読んだ訳であるけれど。
芯の太いおばちゃんではなかったっ!笑
でも、繊細に心を研ぎすませていて、それ故にたくさんのことを受け入れられる土壌のあるそのハートはやっぱり芯が強いってことになるんじゃないか。
安井かずみは、実は私が好きな歌をたくさん書いていた。
「よろしく哀愁」「若いってすばらしい」
彼女の人生をこの本で知って、そしてこの歌詞を聞くと、彼女が自分の人生や身体のすべてをつかって歌を書いていたことが分かって、私は猛烈に切なくなる。
これは不器用な人のやり方だと思うからだ。
そしてそれが、彼女のとても素敵なところだと思う。
とびきりおしゃれで、みんなのあこがれで、頭が良くて、でもものすごく不器用。
安井かずみがいた時代は、なんかすごかった。
今よりも猛烈で、過激で、気概に満ちている。
今は違うと思うけれど、今には今の時代の切り開き方があるのではないだろうか。
それはどんなものだろう。
せっかく今生きているのだから、そんな「今」を自分は思い切り楽しみたい、その中で自分を使って生きてみたいと思った。
この本を読んで知った歌にジュリーの「危険なふたり」がある。
安井かずみがこの曲をどんな気持ちで書いたのかとセットで(あくまで証言者の推測だけど)、大好きな歌になった。 -
ミカバンドの加藤和彦の奥さんとしか知らなかった安井かずみが、こんなにきらきらした、そして切羽詰まった哀しさのある人だったのかと知った。魅力ある人は、魅力ある人と繋がっていくものだということも。安井かずみから時代も見える、面白い本だった。
証言者ごとの、安井かずみ。それぞれに違い、それでいてやはり通底するものもあり、人の本質というものを考えさせられる。 -
★うれしいことに、逗子図書館で『安井かずみ』で検索すると、幾つか本がある!
134 新田ジョージ の箇所はよかったな。やっぱり、元、恋人だけある。
166 38冊も本を出してる
203 この時代から、女性も自己健康管理・・・とおもった。
323 婦人公論によせたエッセイ『安井かずみエッセイ・愛は音楽となって二人の間に』(中央公論社刊)
331病気になってから洗礼を受けるというような・・・
自分も、洗礼受けようかな、と思った。今のうちに。
毎年クリスマス礼拝に参加してるし。
337患者の葬儀に参列する医師はめったにいない。
医師の追悼者へのメッセージは、興味深かった。
351・・・誕生日でもないのに、私にシャネルのバッグをプレゼントしてくれました・・・同じことをしてもらったなぁ、と。ふと。
354 妹さんは、今、事業とボランティアや支援を行っている。
★364 エッセイ『七十二時間の旅』を読んでみたい。
私も似たようなのが書けるような・・・・・・・・
353 遺体を家に連れて帰らなかったことは、ちょっと、不審だなぁ・・・
★66 『TOKYO人形』安井かずみのエッセイ集を読んでみたい
こういう、時代を象徴する女性がいたんだな、と思った。 -
大変面白い本だった。加賀まりこがいないのが残念だったけど。
親しかったコシノジュンコや吉田拓郎の話を聞く限りでは、型にはまらず生きていたZUZUが型にはまるコンサバティブな生き方を選ぶようになって、だんだんと距離が遠のいていった。
形にこだわるようになってしまった。
ファッションがコンサバになって、生き方もコンサバに。
というところが興味深かった。 -
「『本当の○○さん』は誰にもわからない。自分にすらわからない」
http://ameblo.jp/nakahisashi/entry-11574940357.html -
寺山修司のmookでも思ったことだが,ある年齢以上の者には綺羅星のような名前が頻出する。様々なジャンルの人たちの交流にただため息。
現代でもこのような出会いは起こっているのだろうか?