師匠

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 85
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087718515

作品紹介・あらすじ

天才にして革命家、そして私の師匠――立川談志。世間からのイメージは破天荒で、毒舌家で、タレント議員の走り。ただ古典落語の実力は折り紙付きで、落語中興の祖として圧倒的な存在感を誇った噺家だ。そんな談志に、大学在学中に弟子入りした立川志らく。まさに「前座修業とは矛盾に耐えることだ」と言わんばかりの理不尽な試練に耐える下積み修業時代。そして、芸道に邁進し、二つ目、真打ちへと昇進していく日々には、師匠への尽きせぬ憧憬の念と、親子関係をも凌駕する師匠から弟子への愛に溢れていた。しかし、そんな関係も永遠には続かない。2011年11月21日、談志は享年75歳、喉頭癌で逝去。伝統芸能の世界において子弟の別れはない。肉体は消えても、その精神や芸は弟子たちの体に宿り、次代へと伝わっていく。志らくのなかに談志はまだ生きているのだ。師匠・談志への熱き想いが胸に迫る人気落語家の自伝的エッセイ。【著者プロフィール】 立川志らく(たてかわ・しらく)1963年東京都生まれ。85年、立川談志に入門。95年、真打ち昇進。著書に『全身落語家読本』『雨ン中の、らくだ』『立川流鎖国論』『進化する全身落語家 時代と芸を斬る超絶まくら集』『決定版 寅さんの金言 現代に響く名言集』などがある。

感想・レビュー・書評

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  • 新聞の書評で気になっていたので、hontライブラリーで立ち読み。ものすごく面白くて、すぐに買って1日で読む。
    プレバトでいい俳句を詠む落語家、という面しか知らなかった志らくだが、談志の一番弟子だったんだな。
    テレビで見る皮肉屋で投げやりでプライドの高そうな志らくそのままの文章。
    その視点で描かれる談志。談志のこともほとんど知らないのに、この二人の師弟関係が、生き生きと描かれて、読ませる。
    談志って噂通りすごい人だったんだな。
    こんなに弟子たちがこぞって談志との思い出を本にしたいと思うほどの。確かに魅力的でホンモノ感がある。
    談春の「赤めだか」は泣けたけど、こちらはまた違った味わいだった。
    落語聞いてみようかなと思うほど。

  • 今まで志らくさんの本はほぼ読んでいるので、師匠談志さんとの関りは聞いたことのあることばかり、新しいと言えば談志さんが死んでからの、一門での立場の説明か。
    マスコミ受けする志の輔さん、落語の真髄を究める談春さん、そして談志の狂気を受け継ぐ志らくさん。三人が合体して一人の談志となる。各自が師匠のDNAを我が身の得意の部分で取り入れている。
    でも、しばらくすると、談志襲名の話が沸き起こり、揉めるんでしょうな。

  • 笑ってホロッとして
    落語のように面白かった

  • こんな「師匠愛」に打たれるのは、昭和の人間だけかもしれません。でもテレビで活躍されている志らくさん、談春さんの若かりし頃の生き様が、心に刺さりました。寄席に足を運ぶ時間がなかなかないので、Spotifyで聞かせてもらいます。人は縁で人生が豊かになるということに、あらためて気づかされました。

  • どこかの誰かが言っていたように、事実は一つだけど、その事実にどこから光をあてるか、で、その人にとっての真実になる。赤めだかを再読したくなりました。師匠、っていいですねえ。

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著者プロフィール

立川志らく
落語家、映画監督(日本映画監督協会所属)、映画評論家、劇団主宰と多彩に活動中。TBS「グッとラック!」MC「ひるおび !」コメンテーターと、月曜から金曜まで朝の情報番組に出演中。寅さん博士、昭和歌謡曲博士の異名も持つ。1963年8月16日東京都生まれ。85年10月立川談志に入門、95年真打昇進。父はクラシックのギタリスト、母は長唄の師匠という家庭に育つ。特技はダーツ、けん玉、ブルースハープ。「第73回(平成30年度)文化庁芸術祭」 大衆芸能部門 優秀賞受賞、著書多数。96年より『キネマ旬報』に連載中の「立川志らくのシネマ徒然草」は異例のロングラン連載となっている。


「2019年 『立川志らくの「男はつらいよ」全49作 面白掛け合い見どころガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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