青春牡丹燈篭

著者 :
  • 集英社
2.80
  • (1)
  • (0)
  • (1)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 10
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087740158

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おなじみの怪談「牡丹燈籠」の新三郎とお露の前日譚ともいうべき出会いと恋の経過を唐流にアレンジしたNHKのドラマ原作。時代ものというのが珍しい。昔よくNHKが唐十郎原作でドラマやってたけれど息子の義丹が主演した「安寿子の靴」以外はあまり記憶になく・・・調べたら「青春牡丹燈籠」のキャストはトヨエツと宮沢りえだった。

    元ネタは牡丹燈籠とはいえ、新三郎とお露以外はほとんどオリジナルキャラクター。元ネタに添っているのはお露が死んで幽霊になって出てくることだけだし、この幽霊も新三郎のほうが自ら好んでお露の骨を持ち歩いてるから出てくるようなもの。新三郎よりむしろ活躍するのは彼の悪友たちで、女装が趣味だが機転が利き行動力のある桃風と、恐竜の化石の発掘に情熱を注ぐ変人・泥星、さらにお露の幼馴染で初恋の相手と思われる骨なし風馬なる三味線弾きなど、脇役のほうが俄然魅力的。

    剃った眉に浮かぶ文字を占う夜鷹、うさんくさい医者の虫斎とその娘、お露をモデルに春画を描いた浮世絵師、見た目はイノシシ系男子実は女子の獣太などちょっと多すぎるんじゃないかというくらいおかしな登場人物が多数出てきて複雑にからみあい、なんだかもうよくわからない。舞台ならまだしもこれをドラマでというのは本を読むかぎりちょっと想像できないかも。

  • まだ積読。ドラマの方を語りたい……

  • 新三郎と露の愛は、その眉に隠された文字に封印されたのだろうか。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

劇作家・演出家・俳優・小説家。1940年東京生まれ。明治大学文学部演劇学科卒。62年劇団状況劇場を結成。67年に新宿花園神社境内に紅テントを立てて上演し、以後、唐の存在は60年代に開始されたアングラ・小劇場演劇を牽引する旗手となった。88年に状況劇場を解散、唐組を結成。横浜国大(1997~2005年)、近畿大学(2005~10年)でも教授を勤め、後続の若い世代にも強烈な影響を及ぼした。 

「2017年 『唐十郎 特別講義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

唐十郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×