- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087740158
感想・レビュー・書評
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おなじみの怪談「牡丹燈籠」の新三郎とお露の前日譚ともいうべき出会いと恋の経過を唐流にアレンジしたNHKのドラマ原作。時代ものというのが珍しい。昔よくNHKが唐十郎原作でドラマやってたけれど息子の義丹が主演した「安寿子の靴」以外はあまり記憶になく・・・調べたら「青春牡丹燈籠」のキャストはトヨエツと宮沢りえだった。
元ネタは牡丹燈籠とはいえ、新三郎とお露以外はほとんどオリジナルキャラクター。元ネタに添っているのはお露が死んで幽霊になって出てくることだけだし、この幽霊も新三郎のほうが自ら好んでお露の骨を持ち歩いてるから出てくるようなもの。新三郎よりむしろ活躍するのは彼の悪友たちで、女装が趣味だが機転が利き行動力のある桃風と、恐竜の化石の発掘に情熱を注ぐ変人・泥星、さらにお露の幼馴染で初恋の相手と思われる骨なし風馬なる三味線弾きなど、脇役のほうが俄然魅力的。
剃った眉に浮かぶ文字を占う夜鷹、うさんくさい医者の虫斎とその娘、お露をモデルに春画を描いた浮世絵師、見た目はイノシシ系男子実は女子の獣太などちょっと多すぎるんじゃないかというくらいおかしな登場人物が多数出てきて複雑にからみあい、なんだかもうよくわからない。舞台ならまだしもこれをドラマでというのは本を読むかぎりちょっと想像できないかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まだ積読。ドラマの方を語りたい……
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新三郎と露の愛は、その眉に隠された文字に封印されたのだろうか。