林蔵の貌(上) (林蔵の貌)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087740752

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  • 子供の頃に読んだ記憶で間宮林蔵と言えば、伊能忠敬と友に北海道を探索して、地図を完成させた人だと記憶していた。そして大人になり、実は幕府御庭番支配の村垣定行のの配下。だったということを知った。この作品はその間宮林蔵を中心とした幕末の話です。

    「林蔵の貌」

    一匹狼的な間宮林蔵に水戸と薩摩に朝廷、そして商人が絡みすべてが闘いと言っていいほどの物語が綴られていく。

    水戸藩きっての手練れで林蔵の親友である狩野信平、水戸と薩摩の橋渡しをしつつ自らも手を地に染める朝廷の野比秀磨、有能な船乗りであるとともに林蔵のもう一人の親友である伝兵衛、宇梶屋惣右衛門、島津重豪、今和泉景茂と幕末の動乱の中、維新とは違う戦いをした男たちの話である。

    己のために生き続けた林蔵が狩野信平の仇を討とうとしてからの物語の中には全く違う男がいた。北方流ではあるがここでやっと信念が出始める。急展開な終わり方ではあったが、十分に面白い作品でした。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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