本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087740752
感想・レビュー・書評
-
子供の頃に読んだ記憶で間宮林蔵と言えば、伊能忠敬と友に北海道を探索して、地図を完成させた人だと記憶していた。そして大人になり、実は幕府御庭番支配の村垣定行のの配下。だったということを知った。この作品はその間宮林蔵を中心とした幕末の話です。
「林蔵の貌」
一匹狼的な間宮林蔵に水戸と薩摩に朝廷、そして商人が絡みすべてが闘いと言っていいほどの物語が綴られていく。
水戸藩きっての手練れで林蔵の親友である狩野信平、水戸と薩摩の橋渡しをしつつ自らも手を地に染める朝廷の野比秀磨、有能な船乗りであるとともに林蔵のもう一人の親友である伝兵衛、宇梶屋惣右衛門、島津重豪、今和泉景茂と幕末の動乱の中、維新とは違う戦いをした男たちの話である。
己のために生き続けた林蔵が狩野信平の仇を討とうとしてからの物語の中には全く違う男がいた。北方流ではあるがここでやっと信念が出始める。急展開な終わり方ではあったが、十分に面白い作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全2件中 1 - 2件を表示