救命センターからの手紙 ドクター・ファイルから

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087743265

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  • 雨の地下鉄階段で転倒、四肢麻痺になった女性への告知
    腹上死した男性の相手は愛人、妻は疑念を抱き何かと聞いてくるが・・
    自殺と労災、受け入れの順番
    1995年の頃の内容
    心肺停止で1500人が運ばれてきて心臓が再稼働するのは200人
    その心臓停止の原因をつきとめ心臓が動き続けた人は36人
    元の生活に戻れたのは6人

    脳浮腫からの開頭手術、広範囲減圧開頭、血腫除去術
    直径10cmくらい、その下の硬膜も切る

    パラコートによる自殺、呼吸障害になり打つ手がない
    有機リン製剤には特効薬がある
    腎臓移植は血液型が同じでないとできない
    臓器移植法成立の頃の話、その後の医療技術の進歩もあるだろうが
    人の生死にまつわる問題はややこしさを増しているような気がする

  • 非日常的な世界の救命センター。

    いつ自分や家族や友人が関わるか分からない世界。

    「死」と隣り合わせの世界とは、どのようなものか…

    医者から見た世界を感情的に熱く語るのではなく
    そこか遠くから見つめているような…

    自身が働く急病センターと重ねながら
    現在の救急病院の現状を考えさせられる本です。

  • 救急救命の実際のほんの一部なのでしょうが、ドラマで描かれている感動の瞬間ばかりではない現実を垣間見た気がしました。

    止まった心臓を再び動かすことは難しいことじゃない。

    この言葉の本当の意味、重さを考えさせられました。
    心臓が動く=『いきる』 なのかどうか。
    最新技術の生み出した現代医療の中で、殺さないことは簡単でも、生かすことは簡単になったのだろうか。
    心臓の鼓動を復活させたことで、植物状態を余儀なくされた患者に対して、
    それが最善の方法だった、と心に一点の迷いもなく言うことができるのだろうか。

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