サバイバルファミリー

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087754322

作品紹介・あらすじ

ある日突然、電気が存在しない世界に! あらゆる器機が動かなくなったなか、東京に暮らす4人家族の決死のサバイバルを描く超話題作。同名映画、原作本。

感想・レビュー・書評

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  • 映画『サバイバルファミリー』の原作小説です。
    突如として電気に関係するものが使用不能となった東京で暮らす普通の一家、鈴木義之、妻の光恵、息子の賢司、娘の結衣によるサバイバル物語です。
    電気の消失で日常を奪われた人々は今までの生活を維持しようと努めますが、このまま都会にいることが危険であると感じるようになります。
    義之は鹿児島にある光恵の実家へ行くために、一家全員自転車で空港を目指すのですが…。
    映画も面白かったのですが、小説には映画では描かれなかった部分も多々あり楽しめました。

  • リアリティはないが、実際に大規模停電を経験するような世の中になっているので、人ごとではないと思いながら読み進めた。
    一家の心の触れ合いについては予想通りな感じだが、やはり里山資本主義がこれからの社会に良いのではないかと思わせられるシーンも多かった。
    実際、停電になりそれだけでなく電気の使用ができなくなったらうちはどうするだろうか、と頭の中でチラチラと考えている自分がいた。やはり都心は人が住めるような状況ではないだろうとは思う。
    日本はこれからの災害に備えて、できることを考えておかなくてはいけないのではないだろうか。

  • サラッと読める娯楽作品。
    もう、お父さんの癇癪には呆れるし
    家族の困難の中、1番成長した2人の子供達と出会った人の優しさにウルッと来る場面もあり。

    何か、こんな困難に出会った時の為にサバイバル的な力をつけて起きたくなって調べてしまった(笑)
    妙にヤル気漲る一冊でした(^^;;
    面白かったです。

  • 2017年2月11日公開の話題の映画「サバイバルファミリー」原作本。

    ある日突然、電気がこの世界から消滅! 東京に暮らす4人家族(鈴木家)が直面する、超絶不自由生活!
    次第に食料や水が乏しくなっていく中で、父は決断を下す。東京を脱出する!
    何が起きているのか分からない状況下、果たして、鈴木一家は生き残れるのか。
    笑いあり涙あり、平凡な家族の感動の物語。



    停電で電気が使えないのは当たり前だけど
    時計も止まって、車も動かない、電話もダメ、

    など、電池系のものやガソリンまでもが
    全くストップという状況には少し無理があるようで
    違和感だったかな。

    だんだんとバッテリーが切れて、とか
    電池がなくなって、とかなら受け入れられてたけど。

    でも、読みやすいし
    ストーリーもあって面白く読めました。

  • なんだこりゃ 本じゃないわ

  • 極端な状況での脱文明、脱ITの強制執行。ただし、その理由は謎。
    デフォルメされた情けない空威張りの父親像が非常によく描けている。
    今、戦争になっているウクライナから脱出している国民の状況にも通ずるものがある。ロシア側でも食品を貯蔵していて、自給自足農園を持っている家庭が多い部分にも通じる。
    翻って日本はどうか。
    都市圏に住む世帯にはそんなバックアップもなければ、非常手段もない。あっという間にパニックになり、飢えてしまうだろう。
    3.11を経ても、都市生活のライフラインの脆弱さが身につまされる。
    日本の国民も明日は我が身と思って生きた方が良いのだろうか、と考えさせるきっかけになる1冊。

  • 映画→小説。

    映像の中で「?」と思っていた箇所の意味が回収できてよかった。

    結衣がライン面倒くさそうに返信しているとこ、教室に入る前に軽く気合いれるとこ。
    めんどいグループに入ってしまっていたからね、なるほど。

    マンションのおばあさんがなくなったのは、おそらく透析?が出来なくて亡くなったのかなということ。

    大阪で光恵が義之にぶちぎれるとこ。まじポンコツなダンナだってわけね。

    鈴木家はマイペースでしっかり者の奥さん光恵がいたから回っていたってわけ。というかたいていの日本の家庭は、しょうもないダンナとしっかり者の妻の我慢でなんとかなっている。

    映画になかったシーンもいくつか。

    広島空港で外国人との交流。

    あちこちから上がる煙は、遺体の火葬。

    無事東京に戻り、日常が戻って鈴木家が変わったところをもっと描いてほしかった。

  • ある日突然、ありとあらゆる、電気というものが、完全に使えなくなったら!?という、架空の災害を描いた物語。
    中年夫婦と、大学生の息子、高校生の娘、それぞれが実在しそうな平凡なタイプの家族。電気が使えなくなった東京では、暮らしていけないと考えて、自転車で吸収を目指すことに。すったもんだの末、最終的にハッピーエンドなのは、かなり希望的な結末だと思うんだけど、暗くならなくてよかったです。面白かった。

  • ある日突然、自分の住んでいる地域が全停電して、都市の機能が停止した時に、今まですれ違いのあった家族たちが、徐々に手を取り合って前へ進んでいく模様が、見ていてハートフルな気持ちにさせてくれた。どのあたりまで停電しているかわからない中で、昔の父親像としての矜持を持ちながら、配給を貰えるようにプライドが高い父親が土下座までする様は、グッときた

  • かなりすらすら読めた。
    電気が止まった世界、とても不思議だった。
    この本を読んで、人間の生活がいかに電気に頼っているのかを実感した。
    この本の中で起きた停電が現実に起きたらどうなるのだろうと想像するだけで恐ろしくなった。

    この災害を通して家族の絆が深まっていき、心が温まった。

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著者プロフィール

矢口 史靖:第7回PFFスカラシップ作品「裸足のピクニック」(93)で、劇場映画監督デビューを果たす。男子高校生がシンクロナイズドスイミングに挑戦する「ウォーターボーイズ」(01)で注目を集め、日本アカデミー賞の優秀監督賞と脚本賞を受賞。続く「スウィングガールズ」(04)では、東北地方を舞台にスウィング・ジャズに熱中していく女子高生を描き、同最優秀脚本賞を受賞した。その後も、オリジナル脚本のコメディ作品「ハッピーフライト」(08)、「ロボジー」(12)などを監督し、ヒットさせている。

「2017年 『映画公式ガイド『サバイバルファミリー』の歩き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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