若葉の宿

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 87
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087754360

感想・レビュー・書評

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  • 作家を追いかける方です。たまには新しい作家さんをと、ある人のレビューで褒めて有ったので借りてみました。
    ダメでした。
    京都の祖父母が経営する町屋旅館の孫娘を描いた作品です。どうも主人公がネガティブ、自虐的で全く魅力がありません。当然ながら、転機を得て成長する物語と思いきや、これがなかなか来ない(まあ、最後には半受動的ではありますが決断はします)。
    さらに登場人物がどうも。。。厭味ったらしい叔父は最初から最後まで嫌味だし、主人公が勤める高級旅館の女中頭も最初から最後まで煩いばかり。主人公が自分を捨てた母親を美化する気持ちにもついて行けません。
    家族経営の町屋旅館という舞台立ては良いと思うのですが、どうも煮え切らない感じの話でした。

  • 内気な若葉が旅館の中居の仕事を頑張る。

  • 楽な仕事はない!

  • 文章や話しの進め方が丁寧に書いてあるので、つい読んでしまった。
    主人公がヘタレであまり共感できなかったし、共感できる登場人物もいなかった。
    周りの人が主人公のことを「こういう人物だ」と決めつけて表現する場面が何箇所もあり、もしかしたら、全て主人公の脳内の出来事なんでは?と想像してしまった。

  • 小説すばる新人賞を受賞した著者の受賞後第1作。京都の老舗旅館の仲居として働く若い主人公が、自宅の町屋旅館の今後や自分の生き方に悩みながら成長していく姿を描く。
    京都の四季、行事を織り交ぜながら一年間を描いていく。
    京都を知る者にとっては、その四季の自然の移り変わりや行事、祭り、文化を思い浮かべながら読み進むことができる。その中で主人公が最初は周りに押し流されながら、なんとなく生活しているが、次第に自分の立場、居場所に目覚め変わっていく。
    主人公の行動、考えのふわふわした感じに最初は苛つきを感じたりするが、後半、自分が育った環境を素直に受け入れ、ぎこちないながらもそこで成長していこうと決意する姿にエールを送りたくなる。
    人気観光地京都の日常と主人公の成長をリンクさせ、清々しい読後感を得る作品だ。

  • 京都で町屋旅館を経営している祖父母と暮らしている若葉。大手老舗旅館紺田屋で新人仲居として働いている。実家が旅館とはいえ、慣れない仲居の仕事で、叱られることばかり。また、父親を知らず、母も家を出たまま行方知れずという境遇から、自分に自信が持てないでいる。そんな若葉が、周りの人たちや、仕事と向き合うことで少しずつ成長していく話。
    ラスト、けして明るく輝く未来とはいえないが、先に向かって進もうとする若葉の姿が、初めの頃のうじうじしている姿から成長していて、良かった。
    この作者の他の作品も読んでみたくなった。

  • 京都の町家旅館で祖父母に育てられた若葉。息子と父親が経営方針でもめる老舗の料理旅館で働いているが失敗ばかりで自信がもてない。
    まだ21歳で働き出した頃って自分もこんな感じだったかもしれないと思い出しつつ、少しずつ主張もして成長していく姿には希望がある。
    閉鎖的な人間関係だが、どこにでもある親子の確執や後継者問題、京都ならではの情景は身近に感じられた。

  • 若葉があまりにも幼くてイラっとしてしまい、最初はあまり良い印象ではなかった。
    舞台が京都なのと千早茜さんのTwitterで紹介されてたので購入した本作。
    なんだか微妙だなぁと思いながら読んでいたのだけど、途中からなぜだが本の中の情景が頭に自然と描かれ、いつのまにか馴染んで読んでしまった。
    予想通りの展開だし、やっぱり若葉は苦手だけどなんか良かった。

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