風にそよぐ墓標 -父と息子の日航機墜落事故-

著者 :
  • 集英社
4.23
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本棚登録 : 207
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087805765

作品紹介・あらすじ

男たちは、なぜ語らなかったのか。彼らが胸の内を吐露し始めるまで四半世紀の歳月が必要だった-。遺族たちが辿った不屈の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 日航機墜落事故を『父と息子』の視点で綴ったドキュメンタリー。

    絶望の淵で、改めて気付かされる親子の絆に心が揺さぶられる想いでした。

    そのとき父親は何を思い、何を伝えたいと思ったのか

    五体満足の遺体さえ残らない中、現場から見つかったわずかな遺品に込められた『想い』や『願い』

    確かめることはできないけれど、父親の想いを受け継ぎ、その後も紡がれる残された家族の物語。

  •  
    ── 門田 隆将《風にそよぐ墓標 ~ 父と息子の日航機墜落事故 20100805 集英社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/408780576X
     
     著作権訴訟 ~ 日本航空123便墜落事故 ~
     
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/20040812 月は昇らず ~ 日航ジャンボ機・事故関係者 ~
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/19850812 御巣鷹山の月 ~ 日航ジャンボ・乗客乗員名簿 ~
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%B9%D2%B6%F5123%CA%D8
     
    …… 登場する77歳の女性遺族が自分の提供した手記(1996年出版)が
    「記述に利用されるとは思わなかった」として著作権侵害で門田と発行
    元の集英社を提訴。遺族側は合計26か所の盗用がおこなわれたと主張し、
    「承諾を得て参考にした。盗用ではない」とする門田側の主張にも
    「承諾していない」と反論している。
     
    (20130314)一審の東京地裁は著作権侵害を認定し、出版差し止めと書
    籍の廃棄、慰謝料など約58万円の支払いを命じた[16]。門田は「本人に
    確認取材し、参考文献としても明記した。あきれた判決だ」と判決を非
    難し、即日控訴。20130930 二審の知財高裁も一審判決を支持し、控訴
    を退けた。門田は上告の意向を示す一方、「記憶の薄れていた本人が自
    ら提供してきた手記をもとに長時間にわたって本人に記憶を喚起しても
    らいながら取材し、その上で記述した内容が著作権侵害になるなら、も
    はや日本でノンフィクションは成り立たない」、「日本の官僚裁判官は、
    小説とノンフィクションの違いも理解できないのだろうか」と反発。
    この問題を扱った《新版 裁判官が日本を滅ぼす 2013》を出版した。
    20150514 最高裁は門田の上告を棄却。著作権侵害を認め、二審判決が
    確定した。門田は同日、自身のブログを更新し、「これが司法の限界。
    私の姿勢や手法はこれからも変わらない」と宣言した(Wikipedia)。
     
    ── 門田 隆将《なぜ君は絶望と闘えたのか 20080716 新潮社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4104605026
     
    (20180617)
     

  • 20180122


    涙無しでは読めない。

    事故の凄惨さと共に、身元確認すら容易に出来ない遺族の長い戦いにただ感動。

    家族がいる事がどれだけ幸せなことか痛感させられた。


  • 日航機墜落事故より25年を経て、あまり心情の伝えられなかった遺族の「息子」さんの思い。ひとつひとつがとても重くて、でもほんの一部の方と思うと、どれほどの辛さか想像を絶しました。著者様の寄り添う視線を借りながら、必死で頑張って立ち直ってきた遺族の姿を見るのに反し、誰も責任を負うことなく終結させられた事故の、日航の真摯な姿がまるで見られなかったことにやりきれなさが。あのような大きな事故を経ても、体質は変わったのかな。本質的には、なにも変わってないのかも。

  • 当時色んな立場にあった息子だった人たち。中高生であっても親の遺体確認に立ち会わなければならない。しかもその遺体は完全なものではないものがほとんど。まだ自分に支えが必要な年頃なのにお母さんの心を支えなければならない。

  • 秀逸なタイトル。

    文庫化の際のタイトル変更は、それはそれで秀逸。


    今後は図書館でも読めなくなるのだろうか。
    「著作権侵害」について考えさせられる。

  • 日航機事故の被害者家族のうち、男性に特化された、その時、それから、今、の話。
    報道の裏側で、現実にはどんなふうに事故を知り、受け止め、生きてきたのかを知ることができる。
    もちろん、かかれている以上に辛い出来事だったのだろうけれど。
    こんな悲劇は二度と起きなければよいのに!

  • 父と息子の日航機事故。
    息子の立場からの日航機事故についての回顧。

  • 遺体確認の場面が壮絶。そんなことができるのか?

  • 突然家族を失ってしまった家族の、その直後からの姿が痛々しいほどに書かれていました。強い気持ちで生きて、いくら時を経ても決して元に戻ることはないのだと。ただ、それと同時に前向きな気持ちも持てたのも事実です。家族や子を持つ者として、今の幸せを噛みしめ、悔いのない生活をしていかなければならないと強く思いました。

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著者プロフィール

作家、ジャーナリスト。1958年、高知県生まれ。中央大学法学部卒業後、新潮社入社。『週刊新潮』編集部記者、デスク、次長、副部長を経て2008年独立。『この命、義に捧ぐ─台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、後に角川文庫)で第19回山本七平賞受賞。主な著書に『死の淵を見た男─吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)、『日本、遥かなり─エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(PHP研究所)、『なぜ君は絶望と闘えたのか─本村洋の3300日』(新潮文庫)、『甲子園への遺言』(講談社文庫)、『汝、ふたつの故国に殉ず』(KADOKAWA)、『疫病2020』『新聞という病』(ともに産経新聞出版)、『新・階級闘争論』(ワック)など。

「2022年 『“安倍後”を襲う日本という病 マスコミと警察の劣化、極まれり!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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