拝啓 彼方からあなたへ

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 432
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087807479

作品紹介・あらすじ

親友の響子に「自分が死んだらこの手紙を投函してほしい」と託された詩穂。響子の死を知った詩穂は手紙を開封し、響子の過去にまつわる事件に巻き込まれてゆく…。ベストセラー作家初の単行本。

感想・レビュー・書評

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  • 少し前に読んだが辻堂さんの本からの影響か、ハートフルの部分を強く感じた。でも、物語中盤当たりで、目に見えない犯人?には自分も恐怖を感じた。あの犯人、日常にあったら絶対に怖い。
    詩穂の店、手紙に関する商品を中心にした雑貨屋『おたより庵』、一度行ってみたいな。

  • ふんわりした話かと思いきや…!!
    手紙の力の凄さを改めて感じた。
    私も、手紙が好きで、ちゃんと伝えたい気持ちは手紙に書いて送ったりする。
    おたより庵が近くにあったらほんまに行きたい。
    出てくる人物もみんな好きやった。

  • 優しい物語かと思ったら立派なサスペンスだったΣ(゚д゚;)

  • ミステリーとは思わず読み進めたので、少し意外な展開に驚いた。

  • 帯に、ハートフル・ミステリーと書いてあったけれど、ほのぼの系を予想していたら、思ったよりミステリー感が強くてドキドキしました。

    城山さんと息子さんのエピソードはうるうるしてしまいました。

    加島が意外といい人だったので、ちょっとホッとしました。

    詩穂と城山さんのその後が気になるので、続編に期待します。

  • 図書館で借りたもの。
    「自分が死んだらこの手紙を投函してほしい」と親友の響子に託された詩穂。やがて死を知った詩穂は手紙を開封し、彼女の過去にまつわる事件に巻き込まれてゆく…。心に響くハートフル・ミステリー。

    中盤からミステリー要素出てきて、続きが気になる感じで一気読み。

    親から子へ、名前だけの手紙が書く良かった。

  • お手紙専門の雑貨屋さんというしっとりと静かな空間と自殺、怪文書、ストーカー、暴力、警察の影がチラチラする緊張感がとても良かったです。引き込まれました。
    お手紙屋のオーナーの詩穂をめぐる恋も少しあり、ミステリーとしてはツッコミどころがありそうだけど、文具好きの心に響くストーリーでした。

  • 手紙を書きたくなりました。
    物語の先が気になり、どんどん読み進めてしまいました。意外とサスペンス要素が強かったです。

  • ミステリーという意味では賛否分かれるところかもしれないけれど、詩穂さんと城山さん、夕佳さんに郵便屋さんと、『お便り庵』に関わる人たちがみんな味があってあったかくって素敵でした。
    城山さんと息子さんの話、母娘の話が好きだったかな。
    近くに『お便り庵』みたいなお店があるとよいのにな・・・

  • 高圧的で強引で自信満々な男ばかりが寄ってくる自分に対して、頼りなく見えてしまう自分のせいだと自分に非があると思いこんでいた志穂が、変わっていく姿。

    決断力がなくて1人では何も決められなくて、顔色ばかりを伺ってしまい、そんな志穂の部分を良いように利用されて
    支配されている状況なのにも関わらず自分を見失うあまり、自分に非があるのだと思ってしまう、、

    『でも、あからさまに冷たくできないみたい。それにあの加島さん、高圧的で強引で自信満々だからやっかいなんです。そういう男の人とつきあうと、彼の言うことが正しくて、別れたいと思う自分が間違ってるのかも、本当は彼がいないと何もできないのかも、なんて思い込まされちゃうんですよ。

    身内に暴力を受けてる人が、自分が悪いから相手に暴力を振るわせてしまうだなんて自分を責めて、離れなくなるっていうでしょう?』

    『ただね、そういうタイプは自分から女の子を誘ったりしないんですよね。志穂さんら向こうからはっきり意思表示してくれないと、自分に気があるのかもなんて気づかないでしょ?
    だからどうしても、オレについてこいってタイプになっちゃうんですよ』

    『絶対的に自分が正しいという確信で、他人をたたきのめそうとする。
    なぜ今響子は、そんな男を好きになったのだろう。危険な人だと気づかなかったのだろうか。』

    自分を出さないこと、が、こんなにも自分を傷つける可能性を孕んでいるなんて。
    きっと、『自分を出さないこと』と、『顔色を伺ってばかりいること』は同じじゃないんだと感じた。
    顔色を伺わないといけない状況もあるけど、
    それ以外の時にしっかりと自分の考えや思っていることを出さないと、不特定多数の人からこんなにも踏みつけられてしまうのかと思った。
    私もそれは気をつけよう。

    志穂が、加島に対して最初は「別れたい」だけだったのが、最後は「孤独だけど、それに耐えられるようになったんだと思う。だから、このままひとりで頑張りたいの。昔の自分も好きになれるくらい、強くなりたいから」と、自分の軸を突き通せるようになっていて、感動した。

    『返事がないとわかっていても、答えが見つかることがあります。手紙って、考えを整理して、言葉を選んでいくうちに、自分でも気づかなかったことに気づかされる...。
    ある意味それは、相手からの返事なんだと思います。』
    私も先生に、伝えられなかった言葉を贈ろう。

    封蝋(ふうろう)も、いつか買ってみたいな。

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著者プロフィール

三重県出身。『パラダイスルネッサンス楽園再生』で一九九七年度ロマン大賞佳作に入選しデビュー。「伯爵と妖精」シリーズ、ベストセラーとなった「思い出のとき修理します」シリーズ、「異人館画廊」シリーズ、『がらくた屋と月の夜話』『まよなかの青空』『あかずの扉の鍵貸します』『ふれあいサンドイッチ』など著書多数。

「2023年 『神さまのいうとおり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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