- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087900217
感想・レビュー・書評
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学生時代の少女の一匹狼、先生、寄宿生活。女の子の痛みや若さが詰まりに詰まった本でした。語り口が書かれた当時の文体で懐かしさもありつつ。
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読みごたえがありました。
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ワ―キャー騒いだかと思えば、
次の瞬間には急に沈み込み、
想いを寄せる同級生に頑なに心を隠す一方、
人気の年下男子をしれっと連れ回す。
女性の大胆さと繊細さ、不可解さと魅力を、
少年はその少女から教わった。
その少女を作り出した作家に惹かれた。
部活男子の心がどうして分かるのだろう。
次に読んだ作品で彼は驚かされた。
その対の同級生の少女から見た物語で、
もう一度驚かされる。
男子と女子でここまでモノの見方が違うのか。
部活に対する想いの違い。
恋に対するスタンスの違い。
同志と恋人。
そんなテーマが彼の心を激しく打った。
住んでいた街を出て大学生となった彼は、
大きな挫折を味わう。
東京と地方で揺れる少女の物語に、
彼は励まされ、少女とともに戦った。
就職した年の夏、彼は真っ先に高知を訪れる。
やがて彼は仕事と家庭と生活に、
忙殺されるようになり、少女たちを忘れた。
そんな時、訃報を聞く。
それから10年以上が過ぎた。
彼はすっかり中年となった。
あらゆる意味で少女から遠くなった。
しかし少女たちは戻ってきた。
そこには少年だった彼も居る。 -
氷室冴子さんの作品はそれほど読んだことはないけど、期待していた分の反動なのかな。
おもしろいとまでは思わなかったなぁ。
たぶん、結構前の作品だったのかもしれないけど。 -
2021年1月14日購入。
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2021.3.4
小学生のときに「雑居時代」を読み、とても好きだった。何度も読み返した。(非の打ちどころのない数子にとても憧れた)
それを思い出して、図書館で予約していちばんに借りた。
「海がきこえる」はだいぶ大人になってから読んだ。中学生くらいの時にもっと氷室さんの作品を読んでおきたかったな。まだ間に合うかな?
少女漫画のような小説、まさに、だった。
やや時代は感じるものの、感受性豊かな10代の女の子の揺らぎがよく描かれていた。
「わたしと彼女」
『雑居時代』と同じような設定で、雑居時代にハマっていたわたしはあーこんな感じだった!と懐かしむ気持ちで読んだ。今思うと10代の男女が親にも知られずに同居なんて設定は無理がありすぎると今では思うけどでも当時は面白かったなぁ。
「白い少女たち」
東野圭吾のデビュー作『放課後』と恩田陸『麦の海に沈む果実』を思い出した。
閉ざされた学園モノで暗いミステリー。こういう世界観は大好物。この歳になってこういう学園モノを読めるとは嬉しい驚きだった。
碧と倫子と瑞穂の3人が卒業してもこの出会い(悲しい出来事も含め)を大切に幸せになってほしいと思った。 -
懐かしかった
せつないなあ -
もっと生きて書いて欲しかったです。