- Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087920048
作品紹介・あらすじ
まんがの仕事に邁進する明子。余命四か月を宣告された日高先生が明子に伝えたかったのは… まんが家・東村アキコのドラマチック・メモリーズ万感胸に迫る最終巻!
感想・レビュー・書評
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あのコマのあの一言で、いつも涙が出る。落ち込んだ時や奮い立たせたい時に読み返す。人生のブックリスト50を作るとしたら確実に入る作品。
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涙が出た。
鼻の奥がツーンとして痛くなるタイプの泣き方をした。
図書館で背表紙を見た時は面白くなさそうだな、と思っていたが開いてみるとブルーピリオドに近い雰囲気を感じて一気読み。
絵を描く人ってみんなそうなのかなあ
しんどくても描けるように、指導してくれていたんですね。
自分も絵を描くのに、陶芸も料理もやるのに、なんであそこまで他人のために自分の時間も体力も向けるのか。
先生がそこまで尽くすのはどうしてなのか、先生の幼少期とか、普段何を考えて何を感じていたかを見てみたかった。 -
予感はしていたけど
すごい先生だね -
故郷を離れ、大阪で、漫画家として忙しく楽しく充実した日々を送る明子。
明子に届いた衝撃の知らせは、故郷の絵の先生・日高が肺癌で余命いくばくもないというもの。絵画教室には今年も美大の受験生が大勢いる。日高先生は明子に、帰ってきて塾を手伝えというのだ。
ともかくも、一度、明子は故郷に帰る。
だが、日高先生は思ったよりも元気そうだった。一方、漫画の方は長い巻頭カラーの仕事も入り、切羽詰まった状態だった。明子は後ろめたさを感じつつ、大阪に戻ることにする。
そのうちに大学時代の彼氏も卒業して大阪で就職することになる。2人で一緒に暮らし、しゃかりきに漫画を描き、〆切が終われば漫画家仲間とパーティーをし、という怒涛の日々。
気が付けば先生のことは思い出さなくなっていた。
後悔はいつも、間に合わない。
無敵に見えた先生もスーパーマンではない。
病は確実に進行し、逃れようもなく別れの時は来る。
先生が亡くなった知らせが来て、故郷に帰った明子は、教室の後輩から、先生の最後の言葉を聞く。
先生は最初から最後まで明子に絵を描かせようとし、一方で、明子は、漫画を描くことしか頭になかった。
若干ねじれた師弟関係だが、それでも日高先生のシンプル極まりない教えは、明子の背骨を作っている。
描け
徹頭徹尾、先生の教えはこれだった。
竹刀でバシバシ叩かれながら、理不尽さにひぃーひぃー泣きながら、来る日も来る日も描く。時代遅れとも言われそうな、そのスパルタな日々が、その後の支えとなる。
辛いときも、苦しいときも、「描くことに救われ」てきた。
そう言い切れることが、日高先生が明子の師であった証であるのかもしれない。 -
大好きです。
私も美術大学卒の端くれで(全然レベル違うけど)、
そこはかとなく共感しながら読んでいました。
東村アキコ先生の自叙的エッセイ漫画なので、
アキコ先生のだらしなさやどうしようもなさや、
不甲斐なさややるせなさが全面に出ていますが、
その中でのどうしようもない焦燥感や苛立ちを
真面目なシーンとギャグ要素満載のタッチとが
上手く合わさり読み心地良く読み応え抜群です。
ただひたすらに、美術、絵画道を突っ走る、
厳しい絵画教室の先生、日高先生と、
少女漫画家を夢見る林明子(東村アキコ)との
高校時代、大学時代、そして社会人になってから、
かけがえのないあの頃の物語。とにかく泣きます。
時が流れ環境が変わっても変わらない先生の信念。
本当に読んで欲しい。同世代には読んで欲しい。
ひたむきでまっすぐな先生のただひとつの教えは、
今もアキコ先生に強く根付いてると思わされます。 -
描け、で涙ぐんだ。1巻からのエピソードが頭を巡って心がぎゅっとなった。
高校時代からのスパルタ絵画教室での訓練・勉強と、大学、社会人と成長していくのを作者と一緒に体験できる。先生の純粋な思いから逃げたい気持ち、後悔する気持ち、なんかわかるな。
四の五の言わず考えず、とにかく描けということを自分に言い聞かせたい。
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涙腺崩壊最強。めっちゃ好き。登場人物の情が厚くて愛おしいわぁ~~
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漫画になりたい夢を叶えるために美大への進学を決めた明子に、スパルタでめちゃくちゃ怖い日高先生の絵画教室へ。
ずっと先生に語りかけるような、どこか後悔しているような迷いのあるような著者の声に、この作品はどういう結末を迎えるのだろう…と思いながら読みました。
東村アキコさんの作品になかなか手が出せすにいましたが、この作品はずっと気になっていて、やっと読みました。
東村アキコさんの原点であり、自伝。
日高先生の最期の言葉。「描け」が東村さんをずっと支え続けるのだろうな。素敵な師弟関係。
ジワジワと胸を締め付けられる。
繰り返し読みたくなる作品。 -
漫画家の方の人生を私は、知らない。一人一人違うだろう。読み終えて作品読んでみたくなる。漫勉観ていても、個性の固まりと感じる作者達。描いてくれてただ感謝。