環と周 (マーガレットコミックス)

  • 集英社
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感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088448398

作品紹介・あらすじ

家族、恋、友情……さまざまな関係性で綴られる“好きのかたち”。──現代編 中学生の一人娘が同級生の女の子とキスをしているのを目撃して動揺する妻。実は夫にも、かつて同級生の男の子を好きになったことがあった。──明治時代編 大切な“お友達”になった女学生の環と周。周の縁談が決まり二人は離れ離れに……。──70年代編 病気で余命わずかと知った環は、同じアパートに住む少年と出会い交流が始まる。──戦後編 復員兵の周は元上官の環と再会し、闇市で一緒に店を始めるが、環には秘密があった。──江戸時代編 周の夫を斬った相手は、幼馴染みの環だった。仇討ちのため再会したことから、二人の運命が変わり始める。

感想・レビュー・書評

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  • いろんな時代の環と周。
    とても胸が締め付けられるお話ばかりだった

  • 最後の話で、環と周の宿命かわかるという粋な構成。
    どの話も捻りが効いてて、さすがよしながふみ。

  • 「環と周」タイトル通り時代を超えて何度も巡り会う二人の物語。と、こう書くと思い浮かべるものとはちょっと違うところが、さすがよしながふみさん。環と周は、年齢や性別、立場を変えながら、出会い、互いを思い合う。悲しい結末になることが多いが、二人の間に通う真情に胸を打たれる。

    五話(+エピローグ)にわかれたお話は、江戸時代から現代にまで及ぶ。それぞれその時代を映しつつ、女性の生きる姿、特にままならない人生を懸命に生きる姿が、共感を持って描かれていて、そこにぐっとくる。現代に生きる自分たちにも、もちろん困難は多々あるけれど、それでも前進したものはあるのだと励まされる気がした。

    一番好きなのは第2話。女学生の環と周がけなげでいじらしく、泣けてくる。

  • 様々な時代の環と周。
    出会いと別れ巡り合う魂。
    様々な想いとその形。
    5話。

    現代編-夫婦/
    明治時代編-友人/
    70年代編-ご近所さん/
    戦後編-上官と部下/
    江戸時代編-幼馴染で仇討の相手。

    よしながさん話作るの上手いね(*ᵕᴗᵕ)⁾⁾ゥンゥン


    「また会ったね」

  • きのう何食べた?の漫画の最後に
    PRで載っていた漫画。
    面白そうだったので読んでみた。

    様々な時代の環と周。
    それぞれの物語に感動。。

    そして、つながるラスト。

    一巻完結なのも読みやすくて嬉しい!

  • 二人の名前も円環を表しているんですね。

  • 「大奥」「何食べ」シーズン2放送中の秋に「何食べ」最新刊とセットで刊行されたよしながふみ最新作は連作短編。環と周の二人がさまざまな時代のさまざまな関係に転生してはであう物語。巻を措く能わず、読了即再読不可避。初出:「ココハナ」 2023年1月号、3月号、5月号、7月号、9月号、エピローグは描きおろし。

    第1話(現代編)
    第2話(明治時代編)
    第3話(70年代編)
    第4話(戦後編)
    最終話(江戸時代編)
    エピローグ

    一話ずつの展開と余韻それぞれに味わい深く(戦後編がいちばん好みかなあ…)、そして一冊通して読んでの余韻もまたいいものだった。
    風のうわさにタイトルを聞いたときは小川環樹と西周か、とあれこれ想像してたけどもちろんちがった。

    刊行に合わせた著者インタビュー(読了後推奨、読み応えあり)
    https://yoi.shueisha.co.jp/culture/read/5842/

    来年からは芸能界を舞台にした新連載予定ということで、よしながさんこそどうかおすこやかに。

  • 実ははじめてのよしながふみ。少し世界とうまくいっていない人への優しい視点と、人とつながることのつらさ、哀しさ、美しさ、などの陳腐な言葉で語りつくせぬ想い。絵も含めて感動。思わず泣いた。

  • すごく面白かった。
    あらゆる時代軸にてさまざまな関係性で織りなされる環と周の強い結びつきに心揺さぶられました。
    明治時代編の友情の話、70年代の子育ての話、戦後編の恩人の話を読み、家族や恋愛でなくとも特別な絆はあると思い直しました。
    この漫画で一番好きなのが、江戸時代編の環と周が愛と言う名の執着や呪いのような縁を結ぶことになった悲恋、死別という結末です。ここから環と周の繋がりは永遠になったのでしょう。
    現代編の、決してドラマチックでないけれど温かな家庭がよしながふみ先生らしいリアルな描写でよかったです。
    短編なのにここまで全ての話、登場人物が心に残るのは流石よしながふみ先生としか言いようがない。

  • 読み始めは、『環』と『周』という名前の人たちが様々な時代に、夫婦や友人、先輩後輩などなど、立場を変えて出てくる短編集かと思った。

    が、最終章の最後の最後の一言で全てが覆される。
    今まで読んでいた『環』と『周』の物語の意味を知らされる。
    また、エピローグが良いし、1話の最後の台詞も感慨深い。

    繰り返し読みたい。

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著者プロフィール

東京都生まれ。代表作の『西洋骨董洋菓子店』は2002年、第26回(平成14年度)講談社漫画賞少女部門受賞。2006年、第5回(2005年度)センス・オブ・ジェンダー賞特別賞、第10回(平成18年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。ほかの作品に、『大奥』『フラワー・オブ・ライフ』『愛がなくても喰ってゆけます』『愛すべき娘たち』『こどもの体温』などがある。


「2022年 『きのう何食べた?(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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