- Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088467917
作品紹介・あらすじ
描かれなかった「主人公」たちへの愛情とかつて、夢を持っていた自分へ――。
孵らなかった「卵」たちの物語。
感想・レビュー・書評
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雰囲気に惹かれて表紙買い。
表題作は作者さんの創作物への想いが不思議ワールドで描かれていて、優しい気持ちになった。
自分が生み出したものは、どんなものだったとしても見捨てずに可愛がってあげられたら、それはとっても素敵なこと。
四編の中で茉莉花にくちなしがいちばん好き。
お互いに無いものねだりで傷つけ合った二人が、最後にちゃんと相手を思ってあるべきところに戻る。
ちょっと切ないけど前を向いて歩いていく姿が見えた気がした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
香魚子さんを今から追いかけよう。
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初めて香魚子さんの作品を読みましたが、雰囲気といい絵柄といい、私の好みストライクでした。(主観での感想ですみません)
絵は表紙の通りで、淡くかわいらしい絵柄です。
肝心の内容は、全体的に切ない雰囲気となっていますが、読了後はきっと、一筋の光が差しているはずです。特に表題作の「もう卵は殺さない」は、小説であれ漫画であれ、創作をした事のある方なら心に響くものがあると思います。
『卵』という表現は秀逸ですね。
香魚子さんの他作品も読んでみたくなりました。 -
どれもこれも繊細なお話。
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4つの漫画。男の子にあれこれと仕掛けをする女の子、二人の女子の高慢さのぶつかり合い、正直なことしか言えない男の子。
そして、物語そのものを主役にした表題作。どれも、登場人物たちの人となりがよく見え、葛藤があり、ドラマがある物語だった。
いちばん始めの「きょうはなんの日」にある独特の軽やかな画面がいいなと感じる。 -
本当、いいお話ばかりです…!!
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表題作はおもしろい設定でよかったです。
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一話々々の完成度が異常じゃないか……?短編集としてはほぼ満点だと思う
この人の作品はすごく綺麗でキラキラしてるように見せかけて、気付くとグサッ!っと刺されているようなイメージ。ほとんどの話がかなりエグいというか悲しい話なんだけど、最後の最後でほんの少しだけ救いがある。ほんの少しだけ救われる。そんな余韻のある実に良い終わり方をしている。それを一話完結の短編でこなしてしまうからすごい
「きょうはなんの日」
辛いね。それこそ主人公にはなれなかった女の子の話。でもどこにでもある話
「茉莉花にくちなし」
結局、結局みんな自分の本当の気持ちを伝えることはできなかった。広樹の本当の気持ちを知った茉莉花も、もう生きて広樹に会うことはできない。茉莉花はもう、支子に謝ることはできない。生きている人は、死んでしまった人を受け入れなければならない。でもそれでも少しの救いはあったのだと、そう思える終わり方だった
「亘理くんとふれたなら」
珍しく少女漫画らしい作品。主人公も前向きで、良い子って感じ。それでも全てがうまくはいかないってのがこの人の作品の好きなところかな
「もう卵は殺さない」
表題作。そ、そうきたか……!!なんちゅう可哀想な話だろう。可哀想じゃないか。うん、もう殺さないで -
いますごく気になっている漫画家さん。どす。