20歳で喫茶店を経営し、一人暮らしの雪路。
雪の降るある夜、彼は昔風の話し方をする着物姿の変わった少女と出会う。
いつまでも雪の中たたずむ彼女を自分の部屋に入れて話を聞くと、少女は自分は森村城の姫だと言う。
そう。
少女は昔の時代からタイムスリップしたお姫様だった!
そして行くあてのない姫と雪路の同居生活が始まった-。
茶木ひろみさんの描く女の子はとても可愛いです。
お目目が大きくて、唇が小さくて、いかにも頼りなげな外見。
それなのに内面は芯が強く、凛として誇り高い。
そのギャップがとても素敵です。
この姫も自分が別の世界にタイムスリップして、もう元の世界には戻れないという現実をすぐに受けとめます。
この世界で頼るのは雪路だけなのに、依存しようとしない。
素敵な女性です。
過去の心の傷を彼女と一緒に過ごす時間の中で癒していく雪路。
二人の時代を超えたラブロマンスに思わず涙しました。