- Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088730394
感想・レビュー・書評
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映画を観た。原作は未読だった。しかし、よく知っている鳥山明の世界そのものであり、大変面白かった。で、原作を紐解くと‥‥ほぼ原作まんまだった(^_^)。一巻完結、「ドラゴンボール」終わってはや5年、満を持して自分の描きたいものを描いているという感じだ。後から聞くとアシスタント一切使っていないという。描き込みが物凄い。
私は少年時代漫画家になりたかった。絵は下手だけど、空想の世界では、毎日傑作しか作れない予感がしていた。漫画の読書量では誰にも負けないと思っていた(井の中の蛙)。手塚治虫系の漫画ならば、努力すれば描ける気がしていた。劇画調ならば、中学美術5の腕前があればなんとかなると思っていた。そんな時にJUMPで鳥山明の「Dr.スランプ」の連載が突然始まった。私は漫画家になることを完全に諦めた。手塚治虫的なデフォルメで、ここまで立体的に独創的にある意味劇画以上の精密さで絵が出てくる。鳥山明は漫画の質を一段二段引き上げた。もう頑張っても追いつけないと思った。私は漫画編集者になる道を模索し始めた(身の程知らず)。
「ドラゴンボール」は「スランプ」の描き込みからすれば手抜きだと思っていたから途中から読まなくなった。アニメも一切観ていない。そして、休養して2000年、この一冊で鳥山明は初期の鳥山明に帰ってきていた。ということを23年後にやっと知った。
リアル世界と異世界(魔物等、映画では恐竜さえ居る)が当たり前に共存する世界、多くの登場人物たちは常に子供の純粋な魂を持っている世界。
ベルゼブブ「勘違いしてもらっちゃ困るぜ。ワルなのは確かなんだからな!たとえば、きのうは夜ふかししたうえに歯も磨かずに寝てやったぜ。そしてきょうだって、朝寝坊もして、また歯も磨かず、水の運搬車を襲ってやった!」こんなセリフを吐けるのは鳥山明しか未だ存在しない(映画もそっくりその台詞を拝借しているのが嬉しい)。
今回、映画観て原作を読んで、しっかり西部劇ものや、ハードボイルド冒険譚を読みこなしているうえで鳥山明風にしていることを確認した。ベルゼブブと同行する相棒の爺さんや、人間のラオ(実は昔日の英雄)などは、どっかで読んだようなストーリーだし、砂漠化した世界、砂漠から突然出てくるゲジ竜や敵役のゼウ大将軍などの造形は、SF「砂の惑星」から取ってきたような気がしてならない。もちろん定評ある戦車や飛行体などの機械のオリジナル溢れる造形は言うまでもない。
映画では、キャラの線を敢えて原作よりも太くして、日本のアニメでは考えられないくらいシワや骨格をアニメ的デフォルメを加えた上でくっきり描いている。ハードボイルド的な感じを出したかったのだろうけど、製作者たちの楽しんで作っている様が見えてくる。映画と原作どっちも良かった。 -
鳥山明は、我が家では「絶対!」ですが、この作品は彼が趣味を押し通して楽しんで書いているニュアンスで、楽しいですね。
彼のマンガで育った、我が家の愉快な仲間が、月々のマンガ便で運んでくれました。どういうことかと思って読むと、映画化だそうです。
ナルホド!ですね(笑)
ブログにも、同じようなことを書いてます。覗いてみてくださいね。
https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202308180000/ -
10年ぶりの漫画。
ドラゴンボール世代の40代。
やられました。
10代の頃のワクワクをまた感じることができるなんて。
全1巻だからこそ心に残る名作です。 -
映画を観てそのまま近くの本屋さんですぐ買った。
映画では省かれていた内容を拾えるのが原作を読む良さ。でもたいてい読んで観るの順番で観ることが多くて。逆だと答え合わせをしているような。少しわくわく感が損なわれてしまうなと読みながら思った。面白いことに変わりはないんだけど。
鳥山漫画はいい。 -
映画を観に行ってとても良かったので、完全版の方を購入しました。映画は漫画を忠実に再現してあり、純粋な鳥山作品のアニメ化であることもわかり、原作の素晴らしさ、映画化に携わった人達の原作へのリスペクトを感じました。なぜ争いが起こるのか、過去の過ちを悔やみ乗り越えること、他者を理解することなど大切なことがシンプルに描かれています。
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鳥山明が、ドラゴンボールの後に、ほんとに描きたいものを、アシスタントなしで、一人で描いたんだって。
アラレちゃんをリアルタイムで読んでた世代にはやっぱり楽しいよね。 -
連載当時に本誌で読んでいた記憶はあるんですが、劇場版きっかけに読み返したくなり購入。(余談ですがジャンプコミックスってまだ440円なんですか…安くてびっくりした)アシスタントを使っていないということで純度100%の鳥山明がたのしめます。し…しぬほど絵がうまい。静止画のはずなのにアニメに負けないくらい絵が動いてる。漫画には漫画の、劇場版には劇場版のよさがありますね。どちらも良かったです…!
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設定や、キャラとかコマ割りとかは凄く良いが、足速に話が進みすぎな気がする。もう少しジックリと楽しみたかった。
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アニメ映画化の動画を見てこの作品を知る。原作読みたいと本屋さんを周り現物購入。20年以上前の作品が今の地球温暖化と重なる。初期ドラゴンボールコミックを読んでいたので、メカニック感がカプセルホイホイからでてくるメカを思い出してなつかしかった。
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いかにワルであるかを自分で説明するとこ可愛過ぎる。
ドラゴンボール&ドラクエ、ドンピシャ世代なので、
キャラクターの造形の美しさに見惚れてしまう。
はじめまして、hiroking(ヒロキン)と申します。
昨日、本作、鳥山明さんの作品のレビューを読ませて...
はじめまして、hiroking(ヒロキン)と申します。
昨日、本作、鳥山明さんの作品のレビューを読ませていただいて、たまらなくなって、今日映画館でSAND LANDを観て参りました。
本当に久しぶりに「めちゃんこ」ワールドを堪能することができました!
(んちゃ!にするか?おはこんばんちわ!にするか?迷いました?)
ありがとうございました。
ヒロキンより
コメントありがとうございます♪
レビュー読んで本も読んでくれた方は今までおられたのですが、
映画を見てくれた方は初め...
コメントありがとうございます♪
レビュー読んで本も読んでくれた方は今までおられたのですが、
映画を見てくれた方は初めてです。
嬉しいです。\( *´ω`* )/
そして気に入ってもらってホッとしています。
良かったですよね。
映画ならではのアクション部分のキレの良さも魅力だと思います。
追いコメいただきありがとうございます。
まさに仰る通りでした!鳥山明さんの「キレの良さ」が進化しているように感じまし...
追いコメいただきありがとうございます。
まさに仰る通りでした!鳥山明さんの「キレの良さ」が進化しているように感じました。
ストーリーの内容、展開。絵の精緻さ、表現。すべて素晴らしいのですが、一言でいうとkuma0504さんが仰る通り「キレの良さ」ですよね。
鳥山さんにはこれからも進化して行って欲しいと、(1ファンとして)願っております。原作にもトライしてみます。
ヒロキン
(今日は台風なので、在宅勤務にしてしまいました)