- Amazon.co.jp ・マンガ (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088808697
作品紹介・あらすじ
第2の惑星シャムーアに向け宇宙を進むアストラ号。「通信機を壊した者が船内に?」カナタとザックだけがそれを知る状況の中、フニシアが何気なく口にした一言で、カナタの疑念は確信に変わる! その後、船が墜落の危機に見舞われ…!?
感想・レビュー・書評
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この巻でユンファが体験する、自分がグループの役に立てなくてみじめに思い、消えてしまいたくなる気持ちは私にとって他人事ではない。そしてそれは多くの人にとっても同じことだと、米津玄師の「アイネクライネ」が若者のアンセムになったときに知った。自分がグループの空気を心地よいものに維持する側に立ってからも、その頃の自責の悲痛は忘れられない。
同じくファンタジー系サバイバル漫画『ダンジョン飯』でもこの題材は取り上げられ、上手に調理されていたが、ここから逃げず、どれだけ説得力ある形で描けるかは、現代、その作品への支持・共感をとりつけたり、メインメッセージの説得力だったりに直結する。バリキャリの時代は終わっているからだ。
繊細で難しい問題だが、『彼方のアストラ』における向き合い方で特に真摯だった点は、結局のところ彼女の意外な技能は娯楽に属しているということである。医療だの、生物学だの、機械にまつわる技術だのといった分野に比べ、軟派に思われてしまう領域、要するに前世代のサバイバルにおいて「余技」と見なされるスキルだ。
しかしこの物語では違う。『宇宙兄弟』『火星の人』などで世間的にも浸透したファクトだが、プロジェクトチームが大きな成果を産むための極めて重要な要素に「明るさ」があるからだ。料理の知識も、衛生観念も、ユーモアも、娯楽も、上述した硬派な技術と同じぐらい重要で実用的だ。『11人いる!』や『十五少年漂流記』をこの漫画が「前に進めた」証があるとしたら、きっとそれだろう。
そしてその歌が今後歌われることがなくとも、仲間の窮地を救うことがなくとも、役に立たなかったとしても、ユンファは心からカナタたちと仲間になれたのだ。それこそが、本当に大切なことだ。ユンファにとっても、カナタたちにとっても。悲しいことだけれど、人間はそう簡単に透明になることはできない。一方でにわかに信じられない人も多いだろうが、心を開きあうことはそれだけで極めて実用的なスキルである。歌は仲立ちに過ぎない。それがこの巻の真摯さである。
ところでアームホイップの天丼は地味に重力が1Gを下回っているため可能だったという地味な仕掛けまで芸が細かい。お見事だ。 -
こんなに総合力が高くて面白いマンガなのに、なんでこんなに無名なんだろう?
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第2の惑星に到着。
皆が徐々に心を通わせていく。
本当に、この中に刺客がいるとは考えられない。 -
無事に故郷へ帰るため、トラブルを乗り越えメンバーの結束が高まって行く。
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そろそろ集英社以外でも描いて欲しい、その方が向いてる
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「ミステリ(サスペンス?)風味の篠原漫画」という新機軸が見えてからグッと面白くなってきた巻
割とシリアスな流れの中でフッと他漫画模写ネタとか挟み込まれると改めて篠原先生画力凄いよなーと感じる