- Amazon.co.jp ・マンガ (170ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088902470
作品紹介・あらすじ
「お試し」で付き合い始めた西条と宿木。しかし東雲への想いが消えない西条は、宿木に恋愛感情を持てないでいた。一方、東雲と北代を出し抜く目的で付き合っていた宿木は本気で西条のことを想い始めていて…!?
感想・レビュー・書評
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宿木さんがどんどん魅力的になっていく。
ちょっと引っ掻き回したら退場するキャラと思っていたのは今は昔、という感じです。
この物語は、何か軸を持って「考える人」が主要なキャラクターとして登場している印象ですが、宿木さんもその属性を得て、個性を獲得したというか、「顔のないキャラ」から昇華されたように感じます。
そして宿木さんと対照的に、かえって(物語上意図的に)没個性化しているように見えるのが東雲さん。
恋を知り、友を作り、俗世にまみれていくことで、彼女は人として普通に、そして愛らしくなっていくのでしょうが、同時に彼女の唯一性は失われていっているように感じます。
でもこれって、現実にそこら中で起きていることでもあると思うんですよね。
東雲さんのように大学に入るまでその純粋さを保っている人はそう多くないかもしれませんが、小中高の学校生活や、塾や、習い事や、近所付き合いなどで誰かと交流し、その人への興味を持っていくことで、人は固有の純粋さを薄められていく。大人になっていく。
善し悪しでなく、そういう不可逆の変化(あえて成長とは言わない)を遂げるものです。
東雲さんにとって、西条くんとの出会いは、北代さんとの出会いは、宿木さんとの出会いは、「誰かに興味を持つ」に足るものだった。
だから彼女はどんどん薄まっていく。
その一瞬の煌きをこの漫画は見事に切り取って表現してくれているように思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宿木が西条に近付いた訳を正直に話したところから。
思ったより早く宿木との付き合いが終わった。
でもそこから宿木が西条に本気になるのは意外でした。
他者の評価を気にする宿木だから、マイペースで個々に丁寧に対応する西条に惹かれたのかな。
東雲さんはチャンスだけど強く押すまでの器用さはなくて、もどかしい感じ。
宿木と別れたばかりという引け目もあって西条も押せないし、全く両想いに見えない2人…
しかし東雲さんは理屈っぽいなぁ〜 -
ハラハラしっぱなしながら少しずつ話が進んでいく感覚が不思議でたのしい
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女の子の服が毎回変わるし、そしてセンスを感じる(要するに可愛い)。
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相変わらず人体の不思議展ではある。まだ光を誤解しているセンセであった。
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泥沼化と思いきや意外にあっさり。西条や東雲、北代の考察に謎の説得力。「喪に服す、1年?」の部分は爆笑した。宿木の施策が思わぬ方向で功を奏している。宿木のイメチェンとか、なんだかんだありがちな女性の行動パターンを踏んでいるところもミソ。北代さんがんばれ。
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宿木嬢が切ない3巻。
だめになってから自覚するって、もう、ね。センセと話をするために会った時のやりとりがつらい。
東雲さんがセンセに対して自覚したり、センセが東雲さんと距離を置き始めたり。光そのものに関しては、これどうなんだろうなぁ。あと「失恋」について行き着いたセンセの考えが斬新で興味深い。
少し変わってる東雲さんに対して「フツー」になってほしいと考えてる宿木嬢が人間くさくていい。
夏休みを迎えるにあたって、4人それぞれの過ごし方や計画が、らしい感じ。宿木嬢は目に見える変化も。
相変わらず北代が可愛くて不憫。