からくりサーカス 2 (少年サンデーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091253323

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  • 勝は叔父の嘘を見抜き逃げ回っているうちに、父の思惑が書かれた紙を見つけてしまう。才賀の使命は繰り人形を作ることで、機械人形撲滅に貢献することだった。しかし、今となっては倒すべき人形はしろがねによって駆逐され、新しい人形を作ることはおろか既存の人形、それを提供していた人形使いすらも不要になってしまう。残された使命は、用済みとなったそれらと彼らを全て破壊してしまうことだという。そして勝はその破壊と殺し合いのエサでしかないのだと。それを知った勝はひどく狼狽するが、鳴海の言葉を思い出し、僕はエサではないと虐待を重ねる叔父に噛み付く。ついに窓の外に吊るされてしまうのだが、生きる獣となった勝は泣き虫な自分を殺し、いつも笑っている自分になるのだと自ら飛び降りる。その先には阿紫花を追い詰めた尾崎の頭があり、結果的に阿紫花を窮地から救うことになるのだが、その直後、勝は生きる意志に満ちた目で、阿紫花に仕事の依頼をする。「僕の側につけ」と。

    一方、勝救出に向かった鳴海としろがねは、鳴海が自己犠牲的にしろがねを守ったことをきっかけに仲を深めていく。自分は人形だと悲しそうな顔をするしろがねに、鳴海が「お前は人形なんかじゃねえよ」と言い放ち、しろがねが顔を赤くするシーンが印象的。

  • 2巻目にしての衝撃的展開、勝の生まれてきた理由と、勝の精神の成長にはゾクゾク来るものがありました。凄い続き書きになる。

  • 藤田和日郎

  • 2006/4/14読了。


    才賀勝は小学5年生の気弱な少年。180億の財産を相続してしまった為に命を狙われていた。ゾナハ病の青年、加藤嗚海と人形を操る謎の少女しろがねが勝を守っていた。
    所が、勝を狙っていたのは1人ではなかった。叔父の善治もまた、勝の養父になる事で、勝の財産を狙っていたのだ。
    善治の屋敷に連れ去られる勝。それを追う嗚海としろがね。
    そして、勝の兄弟に殺しを依頼された黒賀の「ぶっ殺し組」と善治に誘拐を依頼された黒賀の「誘拐組」。
    黒賀一族もまた、しろがね同様人形を操る、裏の世界で名の売れた一族だった。
    それぞれの思惑がぶつかり、戦いが続く。
    そんな中、勝は実父の残した文書を読み、弱い自分を殺す決心をする。

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著者プロフィール

北海道旭川市出身。1964年生まれ。88年、『連絡船奇譚』(少年サンデー増刊号)でデビュー。少年サンデーに連載された『うしおととら』で91年に第37回小学館漫画賞、77年に第28回星雲賞コミック部門賞受賞。ダイナミックかつスピーディー、個性的ながらエンターテインメントに徹したその作風で、幅広い読者を魅了し続けている。他の代表作に『からくりサーカス』(少年サンデー)がある。

「2007年 『黒博物館 スプリンガルド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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