キテレツ大百科 2 (藤子・F・不二雄大全集)

  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091434098

作品紹介・あらすじ

念力帽(こどもの光 75年12月号)/ 如意光で引っこし(こどもの光 76年01月号)/ 植物人間リリー(こどもの光 76年02月号)/ わすれん帽(こどもの光 76年03月号)/ 物置でアフリカへ(こどもの光 76年04月号)/ 宇宙怪魔人(こどもの光 76年05月号)/ 動物芝居を作るナリ(こどもの光 76年06月号)/ 地獄へいらっしゃい(こどもの光 76年07月号)/ 海底の五億円(こどもの光 76年08月号)/ ネパール・オパール(こどもの光 76年09月号)/ ボール紙の町(こどもの光 76年10月号)/ 枢破天狗(こどもの光 76年11月号)/ おもい出カメラ(こどもの光 76年12月号)/ 空地の銀世界(こどもの光 77年01月号)/ ままごとハウス(こどもの光 77年02月号)/ 遊魂帽(こどもの光 77年03月号)/ 超鈍速ジェット機(こどもの光 77年04月号)/ 仙鏡水(こどもの光 77年05月号)/ 唐倶利武者(こどもの光 77年06月号)/ さらば大百科(こどもの光 77年07月号)

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらず面白い。特に最終回はなんか悲しさとともに希望も感じる。
    でもところどころでてくる「完全にドラえもん的道具」がちょいと興ざめ。
    機能としてはドラえもんの道具だけれど、レトロなネーミングがキテレツのキテレツたるゆえんだったのに。
    うーん、そこが玉にきずだ。

  • キテレツの原作が実はこんなに少ない話数だとは思わなかった。なので大抵アニメで見たことのあるお話だけど、懐かしくて良いなぁ。昔からドラえもんよりキテレツが好き。キテレツのキャラクターはドラえもんのキャラほど性格がデフォルメされてなくて、優しく芯があるのが良い。何考えてるか伝わってくるし。

    奇天烈大百科が最後燃えて消えちゃうなんて意外だった。そして、奇天烈斎様の残したものって、意外と放射線や他の生物操ったりとか、視点を変えるとホラーだったり、侵略、戦争に悪用されそうな危ないものだなぁと、無邪気にホイホイ作っちゃうキテレツにもちっとかんがえたほうがえんでないの?と思ってしまった。
    でもこの物語はひたすら無邪気で外の世界からは隔離された子供の世界という楽しさが良い。

  • 6位

    「キテレツ大百科」?
    ええ、面白いですよ。アニメはね。

    昔の私だったら、こう答えていたでしょう。
    なんていやなやつだ!
    しかしこうなるには理由があったのです。
    面倒くさい、くだらない理由が。


    キテレツといえば、マンガよりアニメを
    思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
    このアニメはなんと八年も続きました。
    「パーマン」よりも「忍者ハットリくん」よりも、
    そして三回アニメ化された「オバケのQ太郎」を
    全部合せたよりも長い、
    藤子アニメ歴代二位の長寿番組だったのです。
    (一位が何かは言うまでもないですよね)

    私もこのアニメは好きでした。
    アニメオリジナルの要素を大々的に持ち込んで、
    なおかつ成功した稀有な例です。

    ドラえもん=キテレツ
    のび太=コロ助
      しずか=みよ子
    ジャイアン=ブタゴリラ
      スネ夫=トンガリ

    という藤子不二雄の黄金配列なわけですが
    (のび太=キテレツではないところがミソ)
    そもそもマンガには「トンガリ」はいません。
    「コンチ」という名前です。
    彼はチビでもないしマザコンでもない。
    ブタゴリラだって八百屋の倅ではない。
    ブタゴリラのガールフレンド妙子ちゃんもいない。
    みんなみんな、テレビで出世しました。
    彼らをスターに仕立て上げた
    アニメの製作者には頭が下がります。

    この本の解説を書いている
    脚本家の雪室俊一さんによると、
    F先生は雪室さんたちを食事に招待した折
    「短い原作をよくふくらませてくれました」と
    感謝していた由。
    謙虚なF先生らしいエピソードです。

    しかしアニメに便乗してマンガまでもが
    横綱級の扱いを受けることがたまにあり、
    傲慢な私はそれに腹を立てていたのですね。
    やれやれ……。わが心の狭さよ、呪われてあれ!

    マンガ『キテレツ大百科』は
    「こどもの光」という超マイナー雑誌
    (「家の光」の子供版。改題して今は「ちゃぐりん」)
    に三年間ひっそりと連載されていました。

    今考えるとぞっとしてしまうのですが、
    F先生は当時『ドラえもん』という本丸
    (「小一」から「小六」まである!)のほかに
    『ドラミちゃん』『バケルくん』『みきおとミキオ』
    『モッコロくん』『Pポコ』『バウバウ大臣』、
    そして『キテレツ大百科』を連載しており、
    それとは別にSF短篇まで描いていました。

    つまり、『キテレツ』はマンガとして
    そんなに特別扱いはされていないんですよね。

    この評価は今でも変っていないのですが、
    藤子アニメ番付ならば「キテレツ」はおそらく
    「ドラえもん」「オバQ」と並ぶ横綱でしょう。
    しかし藤子漫画番付では後二者に及ぶべくもない、
    せいぜい前頭三枚目か四枚目くらいだと思うのです。

    それなのにアニメに引っ張られる形で
    代表作の一つに数えられる風潮に、
    昔の私はいきどおっていました。

    しかも
    「『ドラえもん』でのび太を甘やかしたのを反省して
     自立した少年を主人公にした晩年の境地」
    みたいなトンチンカンな言説まで出てくる始末。

    晩年って…『キテレツ』の連載期間は’74~’77。
    ‘74は『ドラえもん』の単行本第1巻がやっと出て、
    これから腰を据えようという時なのに、
    反省する必要がどこにあるのか。
    アニメが放映されていた‘88~’96は
    ちょうどF先生の晩年と重なるので、
    誤解してしまったんでしょうね。
    第一、 キテレツの代りに
    コロ助が甘えているから
    黄金配列に変化はない。
    のび太はだめでコロ助はいいのは結局
    「コロ助はかわいいから甘えても許せる」
    「まあロボットだし」ってことだろうから、
    道徳論は筋違いでしょう。

    閑話休題。
    こういう次第でして、
    私がマンガ『キテレツ大百科』を
    色眼鏡で見ていたということは、
    少し御理解いただけたかと存じます。

    そういう目で見ている時は、
    なにをやってもだめですね。
    「『バケルくん』と比べて実験精神がない」
    「コロ助がかわいいだけ」
    「コマが踊っていない」等々。
    かたくなだったなあ……。

    私はこの全集を読んで改心しました。
    今回は40作すべてを初めて収録。
    じっくり読んでいるうちに、
    そこに流れる空気を感じる
    ようになっていました。

    月報にも書いてあるように、頁数が比較的多いので
    (といっても17ページとか、そのくらい)
    ちょっとした日常を描く余裕ができてくるんですね。

    キテレツとみよちゃんがスキーをすべる。
    コロ助がたいこを叩く。
    みんなでバーチャルままごとをする。

    なんでもないようなことがいとしく描かれていて、
    いつまでも見ていたくなります。
    連載の後半が、特にそう。
    のんびりした雰囲気が強くなってくる気がする。
    このころ、作風が変わってきたんじゃないかなあ。

    キテレツと同時代の『バケルくん』は
    切れのいいコマの動きが身上でした。
    でも少し後から始まる、高学年向けの
    『エスパー魔美』『T・Pぼん』では
    コマをゆったりと使い、
    心地よい雰囲気をつくり、
    しっとりとした描写をするようになります。

    作風の転換点としての『キテレツ大百科』
    ということにも思いをはせてしまう読書でした。

  • テレビアニメは8年間もやっていたらしい!確かにふくらましやすい原作だとは思うけど、原作は40話しかない中で8年間やるってのはすごいな。子供ができたら子供と一緒に見たい。

  • キテレツが「自分の力で立派な発明をしていきたいと思うんだ。」と言ったのがすごくかっこよかった。キテレツはすごいやつやな。

  • これがテレビで長く続いたのも分かる気がする。読み終わったあとの寂寥感が半端じゃない。もっと長く見たかった。けど、キテレツちょっとカッコよすぎたんだろうなあ。

  • 1巻も素晴らしい。

  • 「キテレツ大百科」、完結です。

    エンディングは、結論は覚えていたとおりでしたが、内容というかストーリーは、覚えていたのと全然違っていました。
    なんか、庭で火に焼かれる大百科みたいな絵が頭に残っていたのですが、そんなシーンはまったくなかった。
    多分、自分の頭の中でねつ造されたストーリーだったのですね。

    まあ、そんなストーリーがあるのも、子どもの頃に出会ったお話ならではで、おもしろいではないですか。

    この時代の人は、マンネリをあんまりおそれていないですね。
    そこに、作品のおおらかなよさがあると思ったりしました。

  • 2009年10月23日購入

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