- Amazon.co.jp ・マンガ (439ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091434722
作品紹介・あらすじ
もう一つのライフワークSF短編の決定版!
児童誌を基盤に活躍していた藤子・F・不二雄が1969年に初めて青年向け漫画誌『ビッグコミック』に発表した「ミノタウロスの皿」。その記念碑的名作を筆頭に、「劇画オバQ」、「ノスタル爺」、「やすらぎの館」など、ビッグコミック連載作品の前半17作を発表順に収録(解説/鏡明)。
【編集担当からのおすすめ情報】
巻末特別資料室では、描き下ろしカットをふくむ各話の「予告」も全収録。
感想・レビュー・書評
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ちょっと難しい話もあるけれど、
面白い話がたくさんある。
ミノタウロスの皿は、正直
期待していた話だった。
なるほど〜
ちょっと難しいけど
深い話なのかな、、、?
他にもいろんな話があるけれど、
自分は「わが子・スーパーマン」と、
「間引き」が好きだった。
急いで読んだから、
意味が分からないまま
終わってしまった話もいくつかあるけれど、
そういうの以外は面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ミノタウルスの皿が頭から離れない
牛を育てていたひとから子供の頃「牛は犬より賢いよ」と聞いたことがあるので、何度も牛について考えてきた。
藤子Fさんの作品は度々「逆の立場」が描かれて、そこが面白い。人間に飼われたり食べられる動物の立場、植物の立場、子供と大人が逆の立場になったり…
逆の立場を想像するということは大切なことかもしれないなー -
藤子・F・不二雄大全集「SF・異色短編1」。
自分たちが常識と感じているものが、通じない世界になったらどうなるの?というテイストの作品。日常に潜み、少しずつ侵食している不穏さを描くテイストの作品。大きく分けるとこの二つの柱かな。
あと、行きすぎた思想というか、考え方についてのもあるか。
なんというか、終末観というか、救いのない話が多いような。「定年退食」「間引き」がそれ。
「ノスタル爺」は救いがありそうな感じはするけど、ループから抜け出せるという可能性が見えているだけで、悲しみの話なんだよなぁ。
爽快感はないね。だからこその異色短編なんでしょうけども。
解説でSFの黄金時代はいつか?という問いに対して12才だ、という答えが紹介されています。12才か。子供と大人の間で、どちらの感情に対しても反応できる年齢だからかな。子供心から抜け出しつつあるけど、その楽しみを忘れてなく、大人心に憧れ背伸びして経験したがるけど、不潔さを感じることのできる年齢か。
現在では、子供心の部分だけがクローズアップされて、中二病なんて揶揄されてしまいますが、素敵な年代だと思います。
12才。子供心にも大人心にも、素直に反応できる稀有な時期。二度と訪れない時期だから、黄金時代というのでしょう。 -
ミノタウルスの皿、ノルタル爺が印象に残った。
タイムパラドックス的な話が多く個人的には好き。 -
異色短編の中でも1巻というだけあって名作エピソード揃い。
ミノタウロスの皿、気楽に殺ろうよあたりは藤子F先生が掲げる、
SF(すこしふしぎ)が、小気味よく響く部分にクリーンヒットした印象の傑作。
カイケツ小池さんやら、ボノムやらのコミカル短編もそろっていて申し分なし。 -
“「え?なに、聞こえないわ。
お皿の近くにすわってね。うんと食べなきゃいやよ。」
「たすけてといってくれえ!!」
「そうでしょ、おいしそうでしょ。」”[P.37_ミノタウロスの皿]
「ミノタウロスの皿」
「カイケツ小池さん」
「ボノム=底ぬけさん=」
「じじぬき」
「わが子・スーパーマン」
「気楽に殺ろうよ」
「アチタが見える」
「劇画・オバQ」
「イヤなイヤなイヤな奴」
「休日のガンマン」
「定年退食」
「権敷無妾付き」
「ミラクルマン」
「ノスタル爺」
「コロリころげた木の根っ子」
「間引き」
「やすらぎの館」
“「そうか…………。正ちゃんに子どもがね……。
ということは……、正ちゃんはもう 子どもじゃないってことだな……。
………な……。」”[P.190_劇画・オバQ] -
大人の藤子・F・不二雄。
基本的に、「ビッグコミックス×藤子・F・不二雄 SF短編集」に入っている作品のようです。
前も書きましたが、初めてこの一連のシリーズを読んだときの感想は、「怖い」でした。
藤子不二雄A氏のかく恐怖マンガよりもよっぽど怖いと思ってました。まあ、その後、A氏は、「笑うセールスマン」というとっても怖いマンガ(実は、私が知っているのはアニメですが)を書きますが。
今読むと、それほどでもないのだけれど、当時は、衝撃的だったのです。