- Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091510600
感想・レビュー・書評
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これもまた『サイレン』。ゲーム、映画の次は漫画。
PS2用ホラーゲーム『サイレン』と映画『サイレン』を原作に新たなストーリーが展開する。
今回の舞台は「夜魅島」。ゲームでは「夜見島」、映画では「夜美島」と読みは同じだが別名の島になっている。
ある事件のあった島の住人と事件に興味を持った民俗学者、事件の生き残りの少女、テレビ関係者。島に集った人間達に訪れる危機とは?
という事で、あの最恐ホラーの漫画化作品。全1巻完結と短いながらもサイレンの特徴をよく捉えた内容になっています。漫画になってあの独特の恐怖感というものは損なわれてしまったように思えます。
それでもたった1巻でキャラクターの個性を描ききり、感情移入してしまう展開にはハラハラさせられました。
見終わった後、何とも言えない気分になるのはゲームも映画も漫画も一緒でした。(映画は別の意味で…)
巻末にある三者のスペシャル対談はサイレンファン必見!ゲーム製作者、映画監督、漫画家が語り合ってます。
漫画も過去作にリンクさせてあるというのは面白い話。一回目では気づきませんでしたね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2012年7月2日
<SIREN>
cover design/黒木香+ベイブリッジ・スタジオ -
「ゲーム『サイレン』の漫画化」
結構怪奇で妖しくできてます。
ゲーム好きなら読めるかな。
なかなか奇妙でトラウマになるかもしれません。 -
16年前に夜魅島で起こった全島民消失事件の唯一の生き残り・由貴が,毎夜悪夢に現れる不思議な声の正体を探るべく,民俗学者の土田とともに島に上陸し,様々な怪異に遭遇するというお話です。
主人公の天本由貴や民俗学者の土田圭,医師の南田豊などは映画版の登場人物の設定を若干変更したもの。また物語の舞台となる島もゲーム版では「夜見島」ですが,映画版では「夜美島」,漫画版では「夜魅島」となっていて,意識的にメディアミックスを狙って作られたものだとわかります。
ですがその出来栄えは,「がんばったのに残念!」といった感じです。「サイレン」のエッセンスを集めて独自の料理をしたのはわかりますが,その分「サイレン」っぽさが薄まってしまった感じがします。一番薄まってしまったのは全然怖くもなんともないところで,この時点でホラーゲーム「サイレン」のコミカライズとしては致命的です。作者の万乗さんは言い訳をたくさん後書きに書いていますが,紙とペンだって怖さを表現できると思いますので,工夫が足りないとしか言いようがありません。
この漫画がどうして怖くないのかあれこれと考えていると,逆に「サイレン」シリーズがどうして怖いのかという問いに行き当たります。私は単純に,屍人に見つからないように夜の廃墟を逃げ隠れするあの緊張感が恐怖の源だと考えていますが,この漫画にはそれが全然ないんですね。主人公たちが複数で行動しているから安心してしまうのか,トラックを燃やして屍人を追い払ったり,猟銃を乱射しながらトロッコで坑道を突き進んだり,挙句の果てにはこの世に侵入しようとする異界の敵をダイナマイトで吹っ飛ばして解決,という終わり方だったり,何もかもが強行突破のイメージです。
まぁ考えてみれば,この漫画と同時に発売されたゲーム「サイレン2」は前作と趣が異なって,軽機関銃や自動小銃を乱射しながら突破することが多かったような気がしますから,ある意味では「サイレン2」の雰囲気をうまく伝えているのかも。
そもそも「サイレン」の魅力って何だろう,とか考えるには好適なテキストです。 -
1
完結 -
映画と違う話 comicの方が面白い