- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091791078
作品紹介・あらすじ
新時代の本格派・白井弓子の原点がここに。
『天顕祭』で同人誌初のメディア芸術祭・奨励賞受賞となった実力派作家・白井弓子。同人誌時代に描いてきた珠玉の短篇を一冊にまとめました。美大生・高橋の繊細な恋心を描いた連作「touch」。子育てをする母親の視点から、現実と幻想を織り交ぜていく「赤ん坊遠近法」ほか子育て小品集。口の悪い人工知能を道連れに、年老いた女が挑むもの――「記念日」。さらに、24ページの描き下ろし「成人式」を掲載。白井弓子の原点にして最新の一冊です。
【編集担当からのおすすめ情報】
現在「月刊IKKI」で『WOMBS ウームズ』を連載中の白井弓子氏による、待望の短篇集です。これまで同人誌で発表されてきた作品を一冊にまとめました。裏のテーマは、「女の一生」。女子大生から子育てに忙殺される母親、そして死を間近に控えた老女まで。人生の様々な時に焦点を当てながら、SFありファンタジーありと白井弓子氏ならではの良質の短篇がそろっています。
感想・レビュー・書評
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作者が多分、同世代の生まれのせいもあるのかもしれないが、読んでいると頭の中が10代の学生の頃に戻って行く感覚を覚える。
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この短編集…意外と評価が低いのは、私の心を鷲掴みの話と、イマイチ私の好みではない話が混在してるから。
気に入った作品を上から並べてみると、
「成人式」「記念日」の2タイトルが格別で、個別に語り出したらちょっとどこまで長くなるか検討がつかないため…詳細は省略!
続いて「アクア」「サバンナの母」「プロジェクトの終わり」。
好きな作品はことごとくSF作品ばっかりで、我ながらわかり易すぎる(苦笑)
私はSF以外の作品は読まない(興味が持てない)作家さんというのが一定数いて、この人はどうやらこの層に分類されるようです………
嫌いじゃないんだけど、この人の構築するSFの世界観が凄すぎて、SF以外の作品が霞んでしまってる感もあるかな。
…ところで一見SF要素の少ない「アクア」ですが、母親が見た水中で赤ん坊と暮らす夢が激しく気になります。
これだけド直球のSFが描ける作家さんだし、やはりあのアクア説(水生類人猿説)が根底にあるんだろうか… -
最初のお話は現実的な舞台なのに、その後は不思議な世界に。どの短編も芯のある女性の繊細な心の動きが見えてじっくりと楽しめた。
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なんだかやっぱり不思議な漫画家だ。
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どの作品も白井先生らしい女性視点のおはなしで面白かったです。とくに成人式は短いページ数ながら濃厚な物語ですごいなと思いました。