日本短編漫画傑作集 (1)

  • 小学館
3.75
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本棚登録 : 69
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091793492

作品紹介・あらすじ

珠玉の短編で綴る日本漫画の表現の歴史!

選者にいしかわじゅん、江口寿史、呉智英、中野晴行、村上知彦、山上たつひこ(五十音順)の6氏を迎え、日本の漫画を彩った幾多の短編の中より選び抜いたアンソロジーを編年体でお送りします。第一巻は1960年代を中心にセレクト!手塚治虫、白土三平、平田弘史などの知る人ぞ知る短編を収録!

【編集担当からのおすすめ情報】
いしかわじゅん、江口寿史、呉智英、中野晴行、村上知彦、山上たつひこが選んだ珠玉のアンソロジー。一筋縄ではいかない選者達がこれでもかと選んだ短編達。他ではなかなか見られない異本の漫画の多様性をお楽しみください。

感想・レビュー・書評

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  • 手塚治虫「落盤」、松本正彦「どくろに頼む」、平田引史「人肉献上」、白土三平「戦争」、さいとう・たかを「純白の夕日」、石川球太「ひぐま風」、石ノ森章太郎「奇人クラブ」、つげ義春「海辺の叙景」、青柳裕介「いきぬき」、池上遼一「禁漁区」。松本正彦「どくろに頼む」と石川球太「ひぐま風」が面白かった。

  • 平田弘史「人肉献上」の献上シーンは、痛みを感じて正視できなかった。
    以下収録作品。
    手塚治虫「落盤」
    松本正彦「どくろに頼む」
    平田弘史「人肉献上」
    白土三平「戦争」
    さいとう・たかを「純白の夕日」
    石川球太「ひぐま風」
    石ノ森章太郎「奇人クラブ」
    つげ義春「海辺の叙景」
    青柳裕介「いきぬき」
    池上遼一「禁猟区」

  • 小学館発行の日本短編漫画傑作集。
    少女漫画派入ってません、ということで物議を醸したやつですね。じゃあ、少年漫画編と謳えばいいのに、と思っていたら、「少年青年漫画編」と記されていました。
    ということは、「少女漫画編」もいずれ発行されるということでいいのでしょうか。期待しています。帯にあるQRコードアンケートから、推し短編漫画を募集していますね。アンケート結果によって別巻発行される可能性があるようです。そちらはそちらで期待大です。そういえば、少年漫画に対して少女漫画というのであれば、青年漫画に対する分類ってなんと言うのだろう?

    第1集は、手塚治虫、松本正彦、平田弘史、白土三平、さいとう・たかを、石川球太、石ノ森章太郎、つげ義春、青柳裕介、池上遼一。1959年から1967年までの10作品です。

    石ノ森章太郎の「奇人クラブ」が手塚治虫だった。意識して描いたのは間違いでしょうね。絵柄も物語も。一番好きなのは「奇人クラブ」。
    石川球太「ひぐま風」。なぜかはわからないが、羆嵐を知ってから様々なところで目にするようになった気がする。自分の脳内にインプットされてから、アンテナにひっかかるようになったのでしょう。それだけ、この事件は心に響くものがある。

  • 発売前から選者に男しか居ないとか、少女漫画が入ってないとか話題になったアンソロジー。とりあえず「少年・青年漫画編」とすることでその場を繕った感じだが、果たして「少女漫画編」は出るんだろうか?
    とはいえ収録作のクオリティは高い。ちくま文庫の現代マンガ選集はテーマ別だった所為もあり全体をみるとかなり偏った印象だったが、このアンソロジーは年代別ということで各々の時代感を感じさせる幅広いラインナップになっている。(もちろん、なんでこの作家が入ってないんだという不満はあるが)
    1巻は1959年から67年にかけての作品を収録。石川球太の「ひぐま風」は三毛別羆事件を題材にしたもの。青柳裕介の「いきぬき」は解説で山上たつひこも書いてるけど「土佐の一本釣り」とは全く違うまんま永島慎二な作風で驚いた。
    基本的に満足度の高いアンソロジーだが解説が物足りないのが残念。

  • つげ義春はやはり素晴らしい

  • 作者が皆若い。
    どの作品も印象に残る短編ばかりだった。
    特に、『落盤』、『ドクロに頼む』、『人肉献上』、『純白の夕日』、『海辺の叙景』、『ひぐま風』が好き。

  • 日本短編漫画傑作集のvol1は、
    1959年から1967年までの作品が収録されている。

    漫画に疎い私の主観が正しいか不明だけれど、全体を通して今の漫画に比べて教訓や意図の読み取りやすいものが多いと感じた。少年青年漫画の存在意義が昔は少し違ったのだろうか。
    そのなかで(私が好きというのもあるかもしれないが)つげ義春の作品は全体的に夢の中にいるような雰囲気があり、どこか異彩を放っているように思われた。


    どの作品も素晴らしかったけれど、
    特に印象的だった作品は以下。

    「どくろに頼む」松本正彦
    なんとも言えない不気味さ。
    最後の2つは叶ったのかはっきりしないのが秀逸。
    2つ目と3つ目の畳みかけるような展開が良い。

    「人肉献上」平田弘史
    たまらない。
    自分の内腿の肉を切り取る場面は畏敬の念と(解説にもあったが)官能とを感じる。後味最高。
    はじめて知った作家の中で特に興味をそそられて他の作品も読んでしまったがこの作家が好きになった。でもやはり人肉献上が一番好き。

    「海辺の叙景」つげ義春
    暗い。夏・海辺・男女が揃ってるのにすごく暗い。すごい。
    死んだ魚の腹を見て土左衛門の話をしたり干しイカが画面一面にあったりと、死の影が強い。夏の日差しは強い。強烈な明るさに自然影も濃くなる。
    二人は一定の距離から近づかない。
    泳ぎ出したのは彼女なのに、最後は彼女が岸辺で傘をさしている。体の弱い彼が泳ぐのを見て、素敵よとぽつりと呟くがその声は彼には届いていないだろう。
    全くあらすじは違うけれど、坂口安吾の「私は海をだきしめていたい」を思い出した。

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