ギャラリーフェイク〔小学館文庫〕 (1) (小学館文庫 ほB 11)
- 小学館 (2002年11月15日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091926616
作品紹介・あらすじ
▼第1話/贋作画廊(ギャラリ-フェイク)▼第2話/傷ついた「ひまわり」(前編、後編)▼第3話/北斎の市▼第4話/孤高の青▼第5話/触覚の絆▼第6話/13人目のク-リエ▼第7話/落とすのは誰だ!?▼第8話/消えた黄金仏▼第9話/影武者の宴▼第10話/愛国者のトリック▼第11話/監獄のミケランジェロ▼第12話/タ-バンの女▼第13話/罠●主な登場人物/藤田玲司(メトロポリタン美術館の元学芸員で贋作専門の画廊“ギャラリーフェイク”のオ-ナ-)、サラ・ハリファ(Q共和国の王族の娘で、フジタの秘書)、三田村小夜子(28歳にして高田美術館館長に就任した才女) ●あらすじ/高田美術館の三田村新館長は、年は若いが一流の経歴を持つ女性。その彼女が就任パーティーの席で、幻の“ひまわり”を発表した。それはゴッホの七連作のうち、戦前、日本のある実業家が所有し、これまで空襲で焼失したと言われてきた作品だ。だが、実は左隅に焼け跡を残しながらも存在していたのだと彼女は説明する。だが、それを見つめるフジタの視線は冷ややかで…(第2話)。●本巻の特徴/画廊“ギャラリーフェイク”を経営する藤田玲司は、元・メトロポリタン美術館の学芸員にして、類まれなる審美眼と、美術品修復技術の持ち主だ。だが彼の本当の顔は、盗品、横流し品など「いわくつき」の品々を法外な値段で取り扱う闇の美術商だった…!! フジタとサラの衝撃的な出会いを描いた(傷ついた「ひまわり」)ほか、300ページを超えるボリュームで全13話を収録。●その他の登場人物/茶人・賀茂水仙(第2話)、轟大一(第3話)、黒川紀生(第10話)、徳川社長(第13話)、菱沼棋一郎(第13話)
感想・レビュー・書評
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芸術系でいちばん印象に残っている。清濁併せ呑みながらも、最後は憎めない藤田の魅力がよい。美術の知識がふえました。
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美術館に行きたくなる。
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同じアート漫画の「ゼロ」がゴルゴ13寄りなのに対してこちらはブラックジャックに近い気がする。
話のバラエティさに加え菱沼さんのような一癖もあるようなサブキャラの多彩さが魅力です。 -
※1巻だけでなく「ギャラリーフェイク」という作品全般に関する感想。
ちなみにAmazonのレビューは、文庫本(全23巻)の方も元々のコミックス(全32巻)から引っ張ってきているので、収録内容にズレが生じる2巻以降はレビュー内容が掲載内容に合っていないので要注意。
かつてはNY・メトロポリタン美術館で働き「教授(プロフェッサー)」という異名を持つ程の天才学芸員だった藤田は、今は東京で贋作専門の画廊「ギャラリーフェイク」を経営している。
画廊経営の裏で、盗品やワケ有品を扱いブラックマーケットにも通じている藤田だが、今でも美術への深い造詣と卓越した修復技能を持つ美の信奉者である彼の元には多くの芸術作品と事件が持ち込まれるのだった…。
原田マハの「楽園のカンヴァス」を友人に薦めたところその返し?として推薦されたのが、「アート版ブラックジャック」とも言うべきこのマンガ。
今まで何故まったく知らなかったんだろう…(ホント、タイトルすら聞いたこと無かった…)。全くこの作品を知らずに人生を過ごしてきたことに後悔すら感じた(笑)。
美術について思う存分薀蓄を語っているのに、まったく教科書くさくならない面白さ。もちろん、あくまでもフィクションなので、扱っているテーマも実在の芸術家・作品・団体と架空の存在が混在しているので、鵜呑みにしてはいけないのだけれどね。
扱う内容も著名な美術作品から、美術館経営や美術品ビジネスにまつわる話まで手がけていて、てっきり美術大好きマンガ家が半分趣味で始めた作品なのかと思いきや、実は作者である細野不二彦氏は連載開始当初は全くの門外漢だったそうで。。。このリサーチ量には感嘆。
まぁ、途中から相当ネタ切れに悩んだのかかなり間口を広げていて、いわゆる正当な美術とはカテゴライズできないものも多く扱ってたけど。
連載開始時点から数えると、もはや20年以上昔のマンガなのに今でも面白く読める。ここ最近、会う人みんなに薦めてる作品。 -
知的で 美的で スリリング。
こんな世界が あったのか?! と ウナルこと、マチガイナシ。
あなたの知らない、異次元の扉を 開けてくださいマセ!
きまぐれ図書館のレビューはコチラ
http://ameblo.jp/kimagure-library/entry-11432561196.html -
再読。
2012/12/22/Sat.〜12/24/Mon. -
雑学トリビアの楽しさと、教養としてのアート気分とドラマとしての面白さを併せ持った名作。
これを小説でやっても盛り上がらないし、テレビではかえって安っぽくなりそうだし、漫画にしかできないことをやっていると感じられてニッコリ。
5年ぶりに読み返してみたら、ドラマの部分はさすがにやや荒さが目立つところもあったけど、その他は健在。