- Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093797405
作品紹介・あらすじ
下町生まれのお人好しが、初恋の人を追いかけて大陸へ-出会いと別れを繰り返しながら、逞しく生き抜いた女の半生。
感想・レビュー・書評
-
大正から昭和の終戦後にかけて、時代に翻弄された1人の女性。
あまりの不幸の連続に目を覆ってしまいそうだけれど、この時代なら普通にあったことなのだろう…と思いながら読みました。
お人好しのあまり、男性に虐げられ、義姉に虐げられ、それでも家族のために、愛する人のために、踏ん張って生きてきた女性。
義姉の美佐緒はマツに育てられながらなぜそんなに歪んでしまったのだろう。
不幸な人だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
満州に渡った女性の生涯を書いた小説です。
実際にこの女性(希以子)のような目にあったら、そして現代だったら悲惨で目も当てられない一生だと思うのですが、時代が時代なのでおそらくは良くあること(珍しくはないこと)だったのでしょう。
さまざまな事件に遭遇し、時代に翻弄されながらもたくましく、女性の強みも弱みもすべて抱えて背負って生きてきた様子が生き生きと書かれています。
私自身の母は満州生まれ、祖母は満州からの引き上げを経験しているのですが、そのときの様子を聞いても決して話してくれようとはしませんでした。そのときの苦労は、簡単には言葉に出来なかったのではないかと今ならそう思います。
でも、今だからこそ祖母に聞いてみたかったという思いが強いですね。もう、10年以上も前になくなってしまいましたが・・・。
忘れられない一冊になりました。 -
いい子すぎて、お人好しすぎて、ちょっと、う〜ん、読んでて感情移入できない・・・。