- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093801171
感想・レビュー・書評
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日露戦争前の文化的なお話と日英同盟のお話。
日本語廃止計画の話とか、やはり明治維新の頃は日本を世界レベルの国に改革するために、文化の根源に至る部分までの見直しが行われていたのだなと感じた。
日英同盟については、英国側の思惑よりも、英国側が、日本側の文明国的でないかなり野蛮な行動を見つつも、冷静に日本の進展を見通し、大きな国力差があるにもかかわらず同盟を結ぶことを選択したという英国側の冷静な判断力が興味深いと感じた。
歴史学者の呉座氏との論争というか対立については、お互い日本の歴史を明らかにしたいという思いは共通なのだから、なんとか互いに協力し合えないものなのかなと感じた。お互いちょっと強い表現を使ってしまったってだけだと思うんだけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
特に第1章「日本語改造計画の悲喜劇」は、話の筋が見えづらかった。読んでいる話が本流なのか、傍流の話なのかが判りづらく、チョッとイラっとさせられた。
戦争や事件があれば、それに沿って話が進むんだろうけれど、文明史一般史になると文体の欠点があからさまになる。
歴史学者に対する反論も時々顔を出すのも、面倒くさいかな。言いたいことは判るんだけどね。
文明開化って色んな可能性があって、色んな方面で進んでいたんだな。再認識させられた。 -
前よりもクドくなり、なかなか話が前に進まない。
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文化大改革から、ロシアとの開戦へと動いていった明治の歴史を描きます。
明治になって進んだ、演劇と芸術の変革、川上音二郎の演劇改良運動、マダム貞奴による女優の復活については興味深いです。
大英帝国が極東の小国日本と同盟を結んだ真意と、ヨーロッパを席巻した黄禍論。
今に続く歴史が明らかにされます。
冷静に論理的に考えれば、日本国憲法九条は日本が軍隊を持つことを禁止している。自衛隊は言葉でどうごまかそうと軍隊である。そして北朝鮮が日本にミサイルを撃ち込んできた場合、それを迎撃するのは軍隊の仕事である。それゆえ、軍隊を持ってはならないという憲法九条の規定は、日本国に日本国民を守らせることを禁じている欠陥憲法と言わざるを得ない。これは論理的に考えれば誰でも到達する結論のはずで、外国語に訳してもどこの国でも受け入れる考え方だろう。 ー 323ページ