エストロゲン

著者 :
  • 小学館
3.19
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本棚登録 : 187
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863612

作品紹介・あらすじ

女47歳。最後かもしれない恋は突然訪れた

主人公は大学の同級生3人。主婦になり不妊治療をあきらめてカフェのパートに励む千乃、バツイチとなっても義母と同居し2児を託して証券会社に勤務する泉、起業家と結婚し専業主婦として2児を育てる真子。彼女たちが47歳の夏に再会し、更年期や子供との関係に悩む一方で、新たな恋、先の見えない恋に陥りながら、女としての残りの人生を考える姿を描く。
女はいくつまで女でいられるのか、いくつからが中年なのか。体や心の変調に悩むR40読者の間で波紋を呼んだ『中年前夜』(小学館)から4年。甘糟氏がR40、50世代の女性にあらためて問う一作です。
「若くもない女の恋愛なんて、美しいものではない」「夕方を待つ空は美しい。自分たちはまさしくこの空のようだと思う」「いくつになっても、恋は最初で最後」―――印象的で美しい言葉が彩る大人の恋愛小説です。

感想・レビュー・書評

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  • この本を読もうと思ったのは、もちろん、自分と年齢が近いから。
    中年女性が!なんて、言われる年齢なのかなぁ。
    わたしには、この本の中のドロドロさえも、潔さを感じてしまったよ。その一歩を踏み出すか、とどまるか、さらに進むかは、自分次第。思い残すより思いっきりやったほうが後悔は少ないのかも。
    ご飯作って掃除して、、、家電の一つではない「中年女性」。これでいいではないか!最後は気分スッキリした。

  • エストロゲンとは女性ホルモンのひとつ。
    女の人生はこのホルモンに振り回させているのだなーと
    この作品を読んでつくづく感じた。

    わたしもここに出てくる千乃・真子・泉と同世代なので
    彼女達のそれぞれの心理は痛いほどわかる。
    否応なしに「もうおまえは女として終わりなのだ」と突きつけられるのが女という生き物。
    そんな時を目の前にして悪あがきする彼女たちが他人とは思えない。
    お若い方からすれば、さぞかし醜く映るだろうけれど
    それが女というもの。
    わたしも彼女たちのようにみっともなく足掻いて生きてやろうと思う。

    かつてバブルと呼ばれた時代を生きた仲間たちへ
    ぜひともおすすめしたい1冊。

  • 初めての作家さん。
    日経新聞で紹介されていたので読んでみたら、う〜ん…なんかエロエロだった。
    それから、書かれた時点での新しい事象は全部入れてみましたという感じ。
    作品に対して嫌悪感もあるけれど、同世代の女の内面の叫びをうまく表現されているからこそ直視できず心が痛いのかも、と思ってみたり…複雑な思い。
    でも、この登場人物達はたまたま危険な目に合わずに済んだけれど、実際にはその反対のことになりそうで怖い。

  • ストーリーの展開にも、3人の女性の虚栄心にも、今の私には他人事にしか感じひんけど・・彼女達と同年代になったとき、別の何かを感じるんかな。

    にしても・・この人が描く街並みだとか店や装飾品は、どうしてこんなにも小洒落てるんやろ。


    年齢を重ねると、人生は似通ってしまうのだろうか。
    きっと現実はその逆なのに。

    この言葉が、ずっと離れない。
    なるほど。

  • 3人の中年女性と1人の中年男性の、残火のような悪あがきのような恋愛にまつわる話をオムニバス形式で展開している。
    もうとっくに終わったような恋愛の時間を取り戻すかのような熱さは、同じような年代の人間にワクワク感を覚えさせる。

  • 大学の同級生3人。主婦になり不妊治療をあきらめパートに励む千乃、バツイチとなっても義母と同居し子供の面倒を任せ会社員の泉、起業家と結婚し専業主婦として2児を育てる真子。
    最後のおんなである自分、というところにしがみつき、見てて感じのいいものではなかった。

    背景がバブルなので、その点では面白おかしく読めた。

  • うーん、なんとなくどこかで読んだことのあるような内容で、新鮮味はなかった。それに私の周りには登場人物に近い人は1人もいないなぁ。40台の最後の女性らしさを性欲に直結させる潔さというか破廉恥さというか、年上の女性が好きな若い男の出現とか物語だからまあいいか、、!

  • 40代後半の女性3人の人生や恋愛模様を描いた作品。
    もう一度読みたいとかではないけど、共感する部分もあった!わたしから見たら、3人ともとりあえず普通じゃないよ。

  • 女47歳。
    最後かもしれない恋は突然訪れた 。
    主人公は大学の同級生3人。
    主婦になり不妊治療をあきらめてカフェのパートに励む千乃、バツイチとなっても義母と同居し2児を託して証券会社に勤務する泉、起業家と結婚し専業主婦として2児を育てる真子。
    彼女たちが47歳の夏に再会し、更年期や子供との関係に悩む一方で、新たな恋、先の見えない恋に陥りながら、女としての残りの人生を考える姿を描く。
    (アマゾンより引用)

    そんなさ、若い男の子が真剣に47歳の相手するわけないじゃんってちょっと冷めた目で見てしまった。

  • 甘糟りり子さん、初めて読んだ。
    一気読み。ある程度の年齢になってもときめいていたいものよね!?
    登場する女性の中なら、山口さんと仲良くなる千乃の立ち位置がいいな。夫婦ふたり暮らしという共通点があるからか?
    今さらそんなロマンスがあったとしても、めんどうくせ〜としか思えない自分にゾッとするけどね。

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著者プロフィール

1964年、神奈川県生まれ。玉川大学文学部英米文学科卒業。ファッション、グルメ、映画、車などの最新情報を盛り込んだエッセイや小説で注目される。2014年に刊行した『産む、産まない、産めない』は、妊娠と出産をテーマにした短編小説集として大きな話題を集めた。ほかの著書に、『みちたりた痛み』『肉体派』『中年前夜』『マラソン・ウーマン』『エストロゲン』『逢えない夜を、数えてみても』『鎌倉の家』などがある。また、読書会「ヨモウカフェ」を主催している。

「2019年 『産まなくても、産めなくても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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