前の家族

著者 :
  • 小学館
3.06
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本棚登録 : 797
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093866934

作品紹介・あらすじ

その物件、購入して大丈夫ですか? 賃貸に住み家賃を払い続けるのか、ローンを組んで終の棲家となるマンションを購入するのか、決断一つで人生の転機が訪れる。 「借金をして家を買おう」。37歳、独身、小説家・猪瀬藍は、中古マンションの購入を決意。夫婦と娘2人の4人家族が暮らす物件を内見し、理想的なマンションに出会えたと契約を結ぶことに。新居での新生活に心躍らす藍。しかし、その先に思いもがけない展開が待ち受けていた・・・・・。マンション購入はその物件だけではなく周りの環境まるごとが自分の世界になるということ。藍の身に衝撃の結末が訪れる。 果たして、その物件に手を出してはいけなかったのか・・・・・芥川賞作家が挑む異色のマイホームミステリー。 【編集担当からのおすすめ情報】 小説家・青山七恵さんが描く、ある小説家の中古物件購入譚。物件購入後に巻き起こる小さな事件を繊細に描写したリアリティーに、これってまさか青山さんの実体験!?と戦慄させられる。じわりじわりと何者かが迫りくるような展開を読者のみなさんにも是非体験して欲しい。中古物件を買うのがちょっと怖くなるかもしれません。

感想・レビュー・書評

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  • 自分が買った家に前に住んでいた住人と関わるのはやだなー

  • ラストが気になって一気読みしたが、消化不良。
    おもしろいような、おもしろくないような。

  • あっという間に読んだ。
    え、これどうなる?と気になる系。
    結論めっちゃキモイー。最初からキモかったし、ずっとキモかった。
    双方やばい人たち。
    要は前の家が忘れられない、前の家に戻りたいってことなんだが、そのためにこんな風に人に取り入って、家族同然みたいなフリをして、いきなりまた一人取り残すの、コワイ。
    かといってその環境を甘んじて受け入れて、ぬくぬくしちゃった側にも課題はあるけれど。
    読んでる間ずっとざわざわした

  • 37才独身小説家の主人公が家を買おうと決めてから6年。ようやく理想的な中古マンションに出会い、購入。リフォームも終わって暮らし始める。そこなら読み進めていくと色んなところで少しずつ感じる違和感…からの結末が衝撃。こわい。なんだこれ。

  • 青山七恵さんの「みがわり」や「はぐれんぼう」も同様ですが、一見普通の日常の物語のように思えて、不条理な世界を描かれています。
    不条理な世界を肯定的に受け取れるか、否定的にしか受け取れないかで、読者の評価が異なるかもしれませんが、私は前者です。

    青山七恵さんは、芥川賞受賞作家なので、純文学寄りの作風かもしれませんが、純文学にカテゴライズされる作品にも不条理な世界を描いたものは少なくないので、こういう作品もあって良いと思います。

    さりげないけど文章表現が技巧的なところや、「サブ家族」などのユーモアのある言葉の使い方が、好みの作品でした。

  • 読み進む中で、薄々勘づいてはいたけれど、「人を安易には信じてはいけない」空恐ろしい気持ちにさせられた。

    文章表現が巧みだった。最後の最後まで、主人公に感情移入させられた。筆者の力、恐るべし!


  • マンションの買い手を家族同様と言い、新築の家に泊める時点で気持ち悪い!
    でも考え様によっては、マンションより土地付き一戸建ての方がいいじゃんと思い、ラッキー!と思うのは私だけかなぁ?

  • 結末は予想の範囲内と言えなくもないけど、読んでいる最中はなんかぞわぞわする感じがあって悪くなかった。

  • 前の家が恋しくなる気持ちわかるわ〜と読み進みまさかの結末
    途中もしかしてとは思ったけれど
    始め男性が家買ったと思いこんで読んでてあれ女性だったと笑
    私だったら住んでた家の人に心許さないし怪しむからぁ

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著者プロフィール

二〇〇五年に「窓の灯」で文藝賞を受賞しデビュー。〇七年「ひとり日和」で芥川賞受賞。〇九年「かけら」で川端康成文学賞受賞。著書に『お別れの音』『わたしの彼氏』『あかりの湖畔』『すみれ』『快楽』『めぐり糸』『風』『はぐれんぼう』などがある。

「2023年 『みがわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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