百年の恋

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093874465

作品紹介・あらすじ

近代日本よりぬきの美しい恋うたがひびく中を、恋に殉じ、恋に生きた歌びとの人生が点滅する。恋の詞華集として手もとにおき、いつくしみたい本。歌人たちの鮮烈な恋と愛。

感想・レビュー・書評

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  • 九人の歌人の恋と人生を残された短歌からたどる。どの人も歌も鮮烈で忘れがたい。特に別れた夫への複雑な思いを詠んだ大西民子、病気の夫を看病して生涯を送った濱田陽子、挽歌を詠むために生まれてきたと言われた山川登美子、そしてハンセン氏病の隔離施設で歌を詠み続けた津田治子が印象に残った。「夢のなかといへども髪をふりみだし人を追ひゐきながく忘れず(大西民子)」「風塵を吹きあげにつつ湧く光さびしからずやわれとわが病みぼとけ(濱田陽子)」「いま残るこの半生はわれと我が葬る土ほる日かずなるかな(山川登美子)」「現身にヨブの終りの倖せはあらずともよししのびていかな(津田治子)」

  • 1章ごとに恋の余韻を感じながら読み進みました

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著者プロフィール

1947年和歌山市生まれ。大阪の北野高校時代に「朝日歌壇」に投稿の1971年に近藤芳美を訪ね、80年12月、全共闘世代の心情や理念を率直に歌った歌集『無援の抒情』を刊行、世代を代表する歌人として注目を集めた。81年、同集により第25回現代歌人協賞受賞。その後歌集は、『水憂』『ゆうすげ』『風の婚』『夕駅』『青みぞれ』『花やすらい』『はなぶさ』を刊行、その他の著書に小説『花降り』『光の河』、エッセイ『百年の恋』『たましいを運ぶ舟』などがある。

「2017年 『歌集 花高野 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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