ネコの目で見守る子育て: 学力・体力テスト日本一!福井県の教育のヒミツ

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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093878852

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  • 福井県の子供の学力統計の話。
    特殊。地域や家族みんなが子供の勉強時間に気を配ってるのがわかる。
    静と動の体験が随所に含まれている。

  • 学力調査で常に上位にいる福井県の教育について。
    校門で一礼する習慣を広めた学校の話は、
    子どもに礼儀や作法を自然と身に付けさせるという点で、いいと思いました。
    また、都市部に多い核家族ではなく、やはり土地柄ということもあるのでしょうが、拡大家族という点が、
    子どもの宿題や勉強、成長を多くの人が見守ることができ、
    子どもの生活習慣を良くしているのでしょう。

    しかし、その反面、企業が少ないから「教師になることが一番いい」という価値観のもと、
    国公立大学や教師(公務員)を目指す、
    だから学力を高く持っていくことにつながる、
    という点には違和感を感じました。

    都市部の私立大(早慶とか)よりも、福井大に行くことがスゴイ。
    確かにそうかもしれないけれど、
    将来の職業や生き方の選択肢を、もっと広げることも必要だと思うのです。

    広い世界に飛び出した結果、地域に根付くことと、
    地域に根付くこと前提で過ごすのとでは、
    同じ県内で生涯をすごすにしても、違った人生になるのではないでしょうか。

  • 目標を達成するために大切なことは、自分のペースや実力に合った計画を立てられる「逆算力」であり、ゴールに向けて常にそこに気持ちを向けられる、自分を「律する力」なのだ。
    この2つの力は、大人になってから身につけようと思ってもそう簡単に得られるものではない。福井県の子どもたち、そしてその後の大人たちを見て感じた。子どもの頃に、親に「ネコの目」で見守られることで自主性が育まれたからこそ、獲得できた力なのだ。「素直に意欲的に学ぶ」という安定した根があってこそ、その上に「逆算力」と「律する力」という2つの大きな力がすくすく育つ。そしてその力はいずれ大輪の花を咲かせる。その日のために、どうか子どもたちを「ネコの目」で温かく見守ってほしいと願っている。
    P217

  • ネコの目線、距離感で子どもを見守る。紹介されていた中学校が良かった。無言給食、無言清掃。

  • 「"木の上に立って見る"のが、"親"」 その言葉を織り交ぜながら、体力、学力ともに国内トップクラスを誇る福井県の秘密を解き明かそうという本。

    結論としては、国立大学を良しとする方向性(価値観)をもった風土によって迷いなき学習ができる環境において、累積されていく宿題方式によって毎日の地道な学習習慣が培われていることがもっとも大きな強さと思えた。

    ただ、塾を必要としないほどの創意工夫とたゆまぬ努力をしている教師たちと、その教師たちを尊敬して宿題のサポートなどをしっかりと行う家庭環境も大きな要因で、読んでいると福井に住み着きたくなるような本だった。

    もちろん作者が締めに述べているように、福井県に住まなくても、各家庭でもまねして出来ることはたくさんある。家庭でのサポートに迷った時に再度読みたい本だと思った。

  • ネコの目とは、ネコのようにつかず、離れずいる親子の関係を表していた。ネコの目で子どもを育てるとは、宿題を帰ってすぐリビングでさせ、生活ノートを利用し、うまく親子関係を築き、子どものやる気を持続させることであると述べられている。

  • 読んでいておもしろかったです!!涙する場面もありました。
    なんでもないことの積み重ね、そうそうこれもあった!と同感したり、他の県では「え?違うの?」と思ったり。いろんな発見ができました。

  • 必要なのはコンサバと素直さ.
    ブックオフ

  • 「東大合格生のノートはかならず美しい」という本をご存知の方も多いと思います。実は、私は読んでいませんが、なかなか着眼点が面白いと思いました(からなずと入れたところがネーミング的に素晴らしい)、その作者の新作です。副題に「学力・体力テスト日本一!福井県の教育のヒミツ」とあるように、小中学生対象の全国学力テスト、体力テストで1位を獲得した福井県の教育現場の背景を紹介しています。これはまさに福井県民必読の書?(笑)

    この本では学力や体力の高い秋田県と福井県の違いについても説明していますが、その中で際立ったデータは、大学進学率が全国10位の福井県ですが、国立大学進学率となると全国1位とか。確かに高校の時にも、国立大学合格日本1位の高校として先生のそんな進路指導をしていた感じです。小中学校の学力は高校まで続いている福井県と言うのが際立った点と言えるでしょう。

    それは確かに教育熱心な県であることも事実だと思いますが、際立った産業がなく、優秀な生徒さんが地元で先生になる就職?が根底にあるといわれると妙に納得するところもあるものです。リビングでの勉強や共働きなど環境もありますし、日本一宿題の多い県であることや音読勉強方法など、そういうものかと、地元人間から見ると新しい発見もあるものです。

    本書内では同級生が先生としてインタビューに答えていました。ほんと、ローカルだ(笑)

    内容
    第1章 日本一の福井っ子ってどんな子?
        ―福井県の教育にまつわる10のエピソード
       (学力・体力日本一は当たり前!老いも若きも国公立大学至上主義ほか)
    第2章 日本一の東大に合格した福井県の子どもたち
       (たかが「素直」、されど「素直」東大受験に向いている子は「素直」な子ほか)
    第3章 日本一の子どもを育てる福井県の家庭
       (「宿題をやりなさい」と言わない親たち、リビングで親はテレビ、子は勉強ほか)
    第4章 ネコの目で見守る子育て
       (ネコの目で見守る「家庭学習」ネコの目で見守る「ノート」ほか)

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著者プロフィール

1999年日本女子大学文学部卒業。2002年一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了後、株式会社ベネッセコーポレーションに入社。進研ゼミの編集を担当する。2006年に退社し、フリーライターに転身。以後は教育分野を中心に執筆活動を行っている。『東大合格生のノートは必ず美しい』(文藝春秋)は50万部突破のベストセラーに。コクヨグループのコクヨS&T株式会社と株式会社文藝春秋と共同で、東大合格生が使用したノートの研究に基づく「ドット入り罫線シリーズ」ノートを開発し、発売した。

「2018年 『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書きノート」を使うのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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