- Amazon.co.jp ・本 (130ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093878869
感想・レビュー・書評
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リアリティ溢れる一冊。実際に経験したことを綴っているのだから、そうなるんだろうけれど。でもな…。
「まえがき」にあることば。
人生、時には逃げたっていいんだよ。
それが数年かかっても、
もしかして一生ものになったとしても、
上手くつき合っていけたら、それで良いじゃないか。
そもそも「うつ病」って、一生つきあわなくちゃいけないタイプの病気なのだろうか。
私は2006年に「うつ病」だという診断を下されて、それ以降5年以上薬を飲み続ける生活を続けている。いつか薬を飲まなくても眠る日がくることを心から、本当に心から願ってやまない。おそらく私が抱えているものは「うつ病」だけではないんだ。それ以外の何か思考の歪みが精神的な病を生み出しているんだ。そう思う。それをなんとか心に負担をかけない思考方法へと修正していく必要がある。それができたとき、初めて新しい自分になって、「うつ病」が治ったよと言えるんだと思う。
著者はパニック障害も抱えているから、「病気と一生つきあうなんて…」と簡単に否定することはできない。というより精神的な病は原因も治療方法も人それぞれだと思うから、「あーすべきだ、こーすべきだ」とは第三者から言えるものでもない。
私も未だに、気分が堕ちたり元に戻ったりを繰り返すことが少なくない。以前ほどではないと思うけれど。一緒に暮らす相方の気苦労も大変だろうなぁ…(べ、別に他人事だと思っているわけぢゃないよ(汗)。申し訳ないなと思っているのよ(大汗))。こちらはこちらで、要らぬ気を遣いたくなくていっそ一人の方がいいんじゃないかしら…と思うこともある。
とはいえ、自分一人でフリーランスの生活を送りながらこの類の病気とつきあうというのは、かなりリスクは大きいな。同居人がいれば、万一のときに頼ることができる。助けてもらうことができる。定職に就いていれば、なんとか定期的な収入は入る(休職中も傷病手当がでるし)。
フリーライターともなれば、文字通りに「働かなければ食えない」のだ。休みたい時を選ぶ自由もあるけれど、それも制限はあるよね。
「家事ができなくて泣く」「勝手に薬をやめてリバウンド」「入院を勧められる」「過食になって自己嫌悪スパイラル」…。おぉ、思い出してしまうではないの(苦笑)。ま、一部は今も続いているけれど。2年も診ていただいていた主治医に入院を勧められたときには「見捨てられた…。」と思ったものだ。その入院生活もあまり活かせず今に至るのだが。
だよねー、と思ったり、違うんじゃない?と思ったりしながら、サクッと1時間弱で読み終えることができた。
うつ病と一生上手くつきあうなんて私はイヤだけれど、そういう考え方もアリなのかなぁ。ま、前述したとおり、うつ病”だけ”ではないと思うんだけどね。
闘病真っ只中にいらっしゃる方にはお薦めできないけれど、周りにそういう方がいらっしゃる方なら、一読しておいてもよいかと。けれど、これはかなり特殊な事例だということを念頭に置いて。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鬱病は、頑張りすぎ病。自分を極限まで追い込む真面目な人や、自分より他人を優先し過ぎる優しい人、完璧主義な人は要注意!少しでもおかしい⁈と思ったらすぐに相談したり、専門医にかかること。重症化すればするほど治りにくい。自分を甘やかしたり、ほどほどでいいと思ったりすることがとても大事。自分の人生より大切なものなんてないっ!
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昨日ツレがウツなりましてを読んだけど、そちらは夫がウツに貼った場合の話なので、妻側視点でしたが今度はうつになった人本人の漫画。責任感ある人がウツになりやすいという悲しい現実だけど、ある程度人にはいい意味でいい加減な所が必要なのかもしれないと思った。私も適度に力を抜いて過ごしたいと思いました。
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続編で先に読んでしまったので、この後双極性障害と診断名が変わることを知っているのですが、ちょっと医師に恵まれなかったですね。初診で親の育て方が悪くてあなたは悪くないといいきってしまう心療内科医とか。エピソードをきちんと聞いていく医師だったら、もう少し早く正しい診断に基づいた治療ができたでしょうに。
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2017/5/14読了
セカンドオピニオンの大切さを学んだような。
自殺はふとやってくることが自然に書いてあったので怖いなと、、 -
自立神経失調症→ウツ病→パニック障害併発とずっぽりメンタル15年生の作者をマンガにした作品。私は絵がどうしても好きになれず、活字で読みたかった。10年連れ添った相方は結構大変だったと思うのだが、作中で怠け者のようにだけ書かれているのにも違和感。ツレウツと共通して、「悪い状態になってもOK!」と受け入れる姿勢が自身を楽にしたと綴ってあり、大切な事なんだぁ。また、確かに精神系の補助制度の患者認知は少ないのかもしれないとも思う。治って行く過程ではなく、うつ病の実生活、現状を書いた本。
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うつ、って、最近たくさんの種類があります。
本当につらい人もいれば、誤魔化しのために鬱だと名乗る人もいる。それはまあ人それぞれですから、こういう症状は甘えだ!ということは一概に言えるものではないと思います。
バリバリのキャリアウーマンが、鬱とパニック障害を患い、それとうまく付き合っていけるように努力していく軌跡の話です。
病気っていうものはしんどいもので、人によっては乗り越えられたり乗り越えられなかったり、一生付き合うなんてと絶望する人もいれば、落ち着いて付き合っていける人もいる。
たくさんのことがらを抱え過ぎた結果、なのだろうと思います。
かくいうわたしも一時期鬱になりかけたであろう時期がありました。過食と拒食に悩まされたり、薬をやめるときに急にやめると絡んでくるめまいだののリバウンドとか……。
今は薬を飲まずとも仕事を続けていられていますが、落ち込む具合とかはやっばり他人と比べると波が合ったりします。
むりをしなくていい。
完治できたらいいね。
殺伐とせずに、歩いて行けたらよいのでは、と思います。 -
もはやコミックに出来ない闘病記はありませんね。
「ああ、こんなつらさがあるんですね」と思い、「その後いかがですか」というきもちになりつつ続編にリクエストを入れました。 -
そうそう!そうなのよ〜(>_<)と共感できる部分が沢山。患者ももちろんだけど、是非周りの人達に鬱ってこんな感じなんだよーって読んでもらいたい一冊。マンガだから渡しやすいし。