のり平のパーッといきましょう (小学館文庫 R み- 14-1)

  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (489ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094028560

感想・レビュー・書評

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  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18355

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BA57595579

  • 三木のり平の聞き書き。以下、感想、印象に残った部分など。

    1.三木の語り方がうまい、というよりも聞き手の小田豊二による語らせ方、またその書き起こしがうまい。本当にうまい。

    2.もちろん三木の芸歴がとんでもなく興味深いし、彼自身の個性、また芸能に対する姿勢もすばらしい。

    3.舞台、テレビ、ラジオ、映画のなかで三木にとってもっとも重要なのは舞台。「なんていっても、一番楽しかったのは舞台だね p.456」。それに対して自分の出演した映画に対する評価は非常に低い。特に「社長シリーズ」。本人によると「三木のり平っていうと、みんな、それ(引用者注:「社長シリーズ」のこと)を言うんでクサるよ。冗談はやめてくれって言いたいですよ。あんなの、実にくだらない映画ですからね p.179」。また、「糞だよ。ウンコ。作品なんてもんじゃないよ。だから、自分が出た映画なんて見たこともないよ。野原でしたウンコをまた見に行くかい。なっ、そうだろ p.457」とか。

    4.三木の本名が「田沼則子」。たぬまただし、と読む。

    5.三木が「知ってるかぎり、この人はすごかったと思われる、せりふ回しの名優」について、「滝沢修、中村翫右衛門。このおふた方をおいて、ほかにはちょっといないな p.231」。滝沢は「つねにせりふのことを考えている人」で、翫右衛門は「ばかやろう」をすぐにいろんな言い方を考えて十通りに言える人だった、と。

  • [ 内容 ]
    偉大な喜劇役者の芸、雑学、酒、女。

    [ 目次 ]
    序章 ちっぽけ酒場
    1章 けものみち
    2章 コメディアン誕生
    3章 社長漫遊記
    4章 飲み打つ買う物語
    5章 狢
    6章 酔談粋談
    7章 恋文
    終章 大雪の夜

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 「三木のり平」のイメージが変わる一冊。

     のり平といえば、社長シリーズ・駅前シリーズなどでの軽妙洒脱な演技が印象深い。しかし、本書を読んで、その演技も、緻密な理論と多彩な経験とに裏打ちされていたことが、よく分かった。また、氏の演技に対する愛情と不断の努力も赤裸々に語られている。
     
     芸能界という特殊な世界に関するものとはいえ、氏の理論と体験談とは、下手な啓発本やビジネス書よりも、「自己実現」と「成功」を達成するために役に立つように思われた。
     
     さらに、序盤の氏の生い立ちのくだりは、リアルな戦中戦後史でもあって、貴重な資料ともいえる。

  • (再読)

    著者は小田豊二というエディトリアルディレクター(なんだそれ?)で、日本聞き書き学会の会員とやら。
    日本聞き書き学会!そんなものが存在するのか。
    余談だけど、私が聞き書きという文体に始めて遭遇したのは永ちゃんの『成りあがり』で著者は糸井重里さんだった。
    聞き書きには説得力があるね。

    この本は、まるでそこにのり平が座ってお酒でも飲みながら語ってくれているよう。
    聞き手がすこし走りすぎている感もある。

    この本を読んでいたら『男はつらいよ/寅次郎と殿様』を思い出したのでいそいそと観る。爆笑。

  • 11年前の1999年1月25日に74歳で亡くなった喜劇俳優。

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