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- Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094031171
作品紹介・あらすじ
外国人による日本旅行記はどれを読んでもかぎりなくおもしろい。本書は、1881(明治14)年、ハワイ王国の陽気な王様カラカウアが世界一周をしたときの旅行記を、日本編を中心に翻訳したものである。カラカウア王一行は、日本に着くやいなや、なぜか大歓迎。豪華な晩餐会、芸者の接待などなど-その裏には不平等条約の改正に賭ける井上馨らの思惑があったのだ。一方、カラカウア王も密かな企みがあった。明治天皇に密会し、仰天すべきあるお願いをしたのだが-。
感想・レビュー・書評
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日本旅行記、面白いですな。しかもハワイの王様。ワイハ、アロハ。付き従えるは外国人大臣・侍従・従僕という絶妙なパーティ。
威風堂々とした王様たる物腰で堂々と各国を訪れる王様、それを待ち受けるのは各国国民の好奇の眼差し。上っ面に騙されず物事を真っ直ぐに捉え、率直な意見を申すカラカウア王。物事の裏側で蠢いている時代の流れを嗅ぎ取るのは頭の切れる大臣、王様を巧い具合にハンドリングする。侍従は黙々と職務を全うし、従僕は酔いどれて問題を起こす。
いやぁ、このフィクションは素敵ですな。歴史が大の苦手であるワシも、大いに理解しつつ楽しめました。淡々と当時の様子を物語る大臣の語り口が、いい味を出してます。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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