泣き終わったらごはんにしよう (小学館文庫 た 38-1)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 419
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094067774

作品紹介・あらすじ

最高の調味料は、“優しさ”と“思いやり”

中原温人は社会人四年目の少女マンガ編集者。恋人のたんぽぽさんと、美味しい食事をするのが一番の楽しみ。そんな彼が作る料理は、人の心の綻びを癒してくれる。そこには「優しさと思いやり」が詰まっているから――。 心の空腹も満たす美味しい八皿、どうぞ召し上がれ。
●第一話 肉じゃがよりも優しく
ある日突然温人の家を訪れた姉・木の実。仕事のトラブルに落ち込み、号泣している。見かねた温人は、姉に肉じゃがを供する。時間をかけてじっくり煮込んだ、甘く蕩けるような味わいに、木の実は自分を省みるのだった。
●第二話 きのこパスタは戦わない
人気マンガ家・卯月りおんの原稿が上がらないという。編集部に不満を覚え、一方的に絶縁宣言したのだ。助けを求められた元担当の温人は、食材を携え卯月の仕事場に赴く。
●第三話 山形のだしエクスプレス
温人の友人・琉惺は、家柄も外見もパーフェクトなイケメン。そんな彼が、同僚女性に恋をした。だが温人が話を聞くと、琉惺の恋愛ベタが発覚し……。
登場レシピは卵焼き、ホットチョコレート、卵リゾット、カレー、親子丼など。大切な人に美味しいごはんを作ってあげたくなる。心温まる全八編。


【編集担当からのおすすめ情報】
少女マンガ編集男子の、心の綻び癒しレシピ第一弾!
温人が作る料理は、美味しそうなだけでなく、
普段の料理に使えそうなレシピのヒントも満載です。
疲れたときは、ゆっくり物語を味わって、癒されてみませんか。
「第一回日本おいしい小説大賞」隠し玉!

感想・レビュー・書評

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  • 料理も、主人公の性格も、「アク」って結構大事なのだな、とこの本を読んで思った次第。
    なんというか、主人公がいい人な上、彼女ひとすじで、仕事もでき、スペックも申し分なく、料理男子、というモリモリな設定で、逆に淡白すぎる仕上がりになっちゃってるというか。アクがなさすぎるんだよなぁ。
    料理も、アクが出るくらいの食材の方が、パンチがあって、スタミナもつきそうだと思うのは私だけかしら。

    それにしても、ほっとしたいとき、悩みごとがあるとき、あたたかい手作りの料理が食べられるというのは、人生でもかなり上位にランクインするほどの幸せなのではないかな、と最近思います。
    簡単なものでもいいけど、「あったかい」ってのは結構大事。
    落ち込んだ時ほど、あたたかいものをお腹に入れよう。

    • akodamさん
      りえぽんさん、こんばんは。
      いつも、いいねありがとうございます。
      レビュー拝見して、なんかグッときました。

      今日はちょっと落ち込んでるので...
      りえぽんさん、こんばんは。
      いつも、いいねありがとうございます。
      レビュー拝見して、なんかグッときました。

      今日はちょっと落ち込んでるので、あたたかいものを食べようと思います。ありがとうございます。
      2021/11/10
    • りえぽんさん
      akodamさん、こんばんは。
      こちらこそ、いつもいいねをありがとうございます。
      ちょっと落ち込んでいらっしゃるとのこと……生きていれば...
      akodamさん、こんばんは。
      こちらこそ、いつもいいねをありがとうございます。
      ちょっと落ち込んでいらっしゃるとのこと……生きていれば、いろいろありますよね。
      お茶漬けでも、お味噌汁でも、焼おにぎりでも、チーズトーストでも、お腹にちょっとあったかいものを入れたら、早めに寝ちゃってみてください。
      明日はきっと、今日よりも良い日になりますよ!
      2021/11/10
  • とてもとても優しい1冊でした(*´˘`*)
    温人(ハルト)の人柄や料理の1品1品が心に染みわたります。
    たんぽぽさん、どんな方なのか最後まで気になりました!(*^^*)

  • ほんと優しい優しいお話。染み渡るお出汁のような物語。

    タイトルの「泣き終わったらごはんにしよう」がいい。

  • 社会人四年目の少女マンガ編集者、中原恩人。
    恋人のたんぽぽさんと、美味しい食事をするのが一番の楽しみ。
    そんな彼が作る料理は、ささくれだった心を癒す。
    仕事のトラブルで号泣する姉への肉じゃが。
    人気マンガ家・卯月りおんの思い出のきのこパスタ。
    温人の学生時代の友人、琉惺。外見に反して好きな女性には話すこともままならない彼に作る山形だし。
    中学受験を控えた姪っ子が塾からいなくなって、お母さんの甘い卵焼き。
    毎回締め切りを破る漫画家と担当編集者へのホットチョコレート。
    甘えっ子の妹と、甥っ子の離乳食に作る卵リゾット。
    シングルで子育ても仕事も頑張る漫画家の息子が作るカレー。
    母の体調不良を知って、慌てて実家に帰ったハルトと親子丼。

    本当に存在してる?な、たんぽぽさん。
    どんな時も相手に寄り添って、料理を作る、仙人のようなハルトくん。
    そんなに言葉には出来ないよーとか、そんなに上手く行かないよーと思いつつ、本の中だけでもそんなことがあってもいいのかも、なんて。
    親子のお話は、思うところがありすぎてヒリヒリした。
    漫画家さんが書いているので、漫画業界の裏側を垣間見えてそれは興味深かった。

    「頑張る気持ちは、伝染する。卯月から大島に伝わり、大島から周りの人間にも広がっていく。それはまるで、どんどん先綻んでいく桜のように。

  • お腹空いた。

    丁寧に作り上げたご飯が、どんな高級品よりも美味しい。お腹が満たされると心も満たされる。

    温人をはじめとした登場人物皆、思いやりがあり優しい人ばかりで、読んでいてずっと幸せだった。物語としてはもう少しスパイスが欲しいかな、とも思ったり。

    私も美味しいもの作ろう。

  • 素敵な優しいお話しでした
    子ども青少年向きだったなー
    私にはちょっと綺麗すぎたー

  • 多忙な両親にかわり料理を覚えるようになった温人
    少女漫画の編集者という職業も柔らかい彼の雰囲気に合っている。受験のことでこっぴどく叱られ「ママは自分ことが嫌い】と飛躍した考えを抱く姪の心を溶かしiた、ママの味の卵焼き。締め切りぎりぎりで編集部に迷惑をかける作家に対し、いつもは優しい編集者が放った厳しい一言。ホットチョコレートが二人の心を柔らかくしてくれた。
    育児で一睡もできない妹に対し、わが子を抱いたこともない夫。普段は温厚な温人が珍しく切れた瞬間、泣きわめく一歳の我が子をごきげんにする愛情のリゾット
    シングルで子供を育て、仕事に対する真剣さが違う山野
    息子は軽口をたたきながらも「僕がママを守る」という高熱を出しても母の仕事への支障をおそれ、体調を隠そうとした息子の思いに母は涙する。丁寧に作られたカレーは優しさがつまった味だった

  • 美味しいものを食べる時は幸せを感じる。思い出に食べ物が紐付くのは素敵なことだなあと思う。

  • 優しい気持ちになれる一冊。
    温人くん、最高だな。料理ができて、人柄もいいし、家族思い。
    たんぽぽさんが羨ましい。

  • なんだか凄く穏やかで優しい内容。温人が人を一回受け止めてから諭すタイプの人で、しかもおいしい料理で和ませてくれるので癒される。

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