うちの宿六が十手持ちですみません (小学館文庫 J か 2-4 小学館時代小説文庫)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 38
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094068733

作品紹介・あらすじ

可愛さ余って憎さ百倍――でも、愛してる!

江戸は柳橋で一番人気の芸者・菊弥は、男まさりで気風がよい。芸は売っても身は売らないを地でいっている。

そんな芸者仲間からの信頼も厚い菊弥だけれど、ただ一つだけ欠点がある。実は、根っからの「ダメ男好き」なのだ。

恋人で岡っ引きの北斗は、誰がどこからどう見ても、「ダメ男」。しかも、自分は「デキる男」と深く思い込んでいる。なのに、菊弥は恋心が全然吹っ切れない。

その「ダメ男」で恋人の北斗が、「菊弥馴染みの大店が盗賊に狙われている」と知らせにやって来た。もちろん、しっかり小遣いをねだるのを忘れないところが、腹が立つ。

事件を解決しようとしているのか、それとも、引っかき回そうとしているのか分からない、飄々とした北斗の姿を見て、菊弥はひとり呟くのだった――。

「世間のみなさま、すみません」

新進気鋭の人気作家が描く、ほのぼのお笑い捕物帖第一弾!

【編集担当からのおすすめ情報】
「うちの旦那が甘ちゃんで」「金四郎の妻ですが」「捕り物に姉が口を出してきます」「帰蝶さまがヤバい」「大正野球娘。」で大人気の著者が放つ、時代小説新シリーズ第一弾!

感想・レビュー・書評

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  • Tさんのおすすめ。

    あっさりして良いのは、芸者の性格だけ。
    男を見る目のない柳橋芸者のヒモは十手持ち、
    酷い男だが能なしではない。

    面白い設定だし、
    芸者関連の情報が豊富だし、
    商家の息子が自分の親の店盗みに入るのを、
    訓練に仕立ててしまう、というのも面白い。

    ただ、ちょっとあっさりしすぎ。
    もうちょっと話をややこしくというか、
    ひねってほしかった。

  • 神楽坂淳の作品の中で、秀逸な作品。
    「うちの旦那が甘ちゃんで」シリーズが作品数は多いのだが、この作品は物語と登場人物の配置と、そこにまつわる江戸情報の絡みが実に良い。

    女房が尻に引くパターンが多いこの作家だが、売れっ子の芸者と岡っ引きの宿六というパターンはぴったりなので、話のもって行き方に無理がない。

    気持ちよくストーリーを追って笑ってほろり、しかも江戸文化の面白さも窺える良い作品。

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著者プロフィール

1966年広島県生まれ。作家であり漫画原作者。多くの文献に当たって時代考証を重ね、豊富な情報を盛り込んだ作風を持ち味にしている。小説には『大正野球娘。』『三国志』『金四郎の妻ですが』『捕り物に姉が口を出してきます』『うちの宿六が十手持ちですみません』『帰蝶さまがヤバい』『ありんす国の料理人』『あやかし長屋 嫁は猫又』『恋文屋さんのごほうび酒』『七代目銭形平次の嫁なんです』などがある。

「2023年 『うちの旦那が甘ちゃんで 飴どろぼう編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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