写真をアートにした男 石原悦郎とツァイト・フォト・サロン (小学館文庫 あ 51-1)

著者 :
  • 小学館
4.00
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 28
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094072099

作品紹介・あらすじ

写真をアートにした石原悦郎の生涯の文庫化 1978年に日本で最初に誕生した写真のコマーシャル・ギャラリーであるツァイト・フォト・サロンの創始者、石原悦郎の生涯を追うことで、日本写真史を立体的に描いた単行本の待望の文庫化。石原が写真画廊を始めた頃は写真が未だ雑誌の為の印刷原稿の域にとどまり、オリジナル・プリントに対して、芸術的な価値はまったく認められていなかった。彼はいかにして、今日のように写真家がアーティストとして活動し、写真が芸術作品として社会に認められるような状況を作り出したのであろうか。そのことは表舞台にいる写真家だけを見ていては知り得ないことである。石原がフランスで世界的巨匠であるアンリ・カルティエ=ブレッソンやブラッサイらと交流し、その経験を国内作家にも伝えながら、独自に「アートとしての写真」を広めようとした活動は、結果的に植田正治を世界に発信し、荒木経惟、森山大道といった世界的写真家の輩出という大きな果実をもたらす。写真がアートになるために必要なことを総合的にプロデュースした、いわば日本写真史の影の立役者が石原悦郎という人物である。石原の眼を追体験できる本書は、日本写真史への理解を深める一冊となる。 【編集担当からのおすすめ情報】 かつてないほど誰もが写真を撮り、ネット空間に写真があふれる一方で、希少性があり芸術性に富んだ写真がアートとして高額で売買されるという両極に触れている「写真」の世界。しかし、写真がアートとして認知されるには、先駆者の先見性と努力が必要であった。1978年に写真画廊を創設した石原悦郎は間違いなく日本における先駆者であり、荒木・森山を世界に売り出した見者であった。現代写真史の黎明期を彩った石原の生涯を丁寧に描いた単行本の待望の文庫化である。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日本で写真がアートになるまでの10年がただただ熱い。
    石原さんのように、ただ芸術とアーティストのためだけに仕事ができたらいいな。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1980年生まれ。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。RIVORA Incを創設しブランドのマネジメントを務める。本シンポジウム企画など、写真に関連したイベント立案や、カルチャー誌などのコラム執筆などを手がけている。共著に『Creatives in Japan』(BNN新社)。

「2014年 『1985/写真がアートになったとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

粟生田弓の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×