小栗上野介抹殺と消された「徳川近代」: 幕臣官僚がデザインしたもう一つの維新 (小学館文庫 は 28-1)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094073164

作品紹介・あらすじ

徳川が構想した「近代」があった 元号が明治に改元される5か月前、幕臣小栗上野介忠順が新政府軍に取り調べを受けることなく斬首されるという事件が起こった。後に大隈重信によって「明治政府の近代化政策は、小栗忠順の模倣にすぎない」とまで称された逸材である。万延元年(1860)、小栗は、日米修好友好条約の批准書交換のために派遣された徳川幕府遣米使節の目付としてアメリカを訪れた。そこで目にしたのは工業化、近代化が高度に発展した大国の姿だった。小栗は、工場で手にした一本のネジとともに帰国。日本の近代化に着手する。横須賀に製鉄所、築地に日本で最初の本格的なホテルを建造し、さらには近代的な陸軍の創設にもかかわった小栗の歩みを照射することで、幕臣らによって進められていた「徳川による近代化」の全貌をひもといていく。さらに、咸臨丸でアメリカに渡った遣米使節の一員だった秀才・小野友五郎など、ニッポン近代化の礎として活躍した幕府のテクノクラートの足跡を辿り、なぜ彼らの功績が埋没したかを検証。抹殺された歴史の真実を解き明かす。 【編集担当からのおすすめ情報】 NHK大河ドラマ『どうする家康』で描かれた徳川家康による幕府創設の物語。それから約250年。幕末の動乱で「徳川の世」が揺れ動く。そうした中で、「徳川による近代化」を強力に推し進めたのが、三河以来の譜代家臣の家柄を誇る小栗上野介。ドラマの「大河」の250年先の世の中がどうなったのかを丹念に取り上げていきます。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の近代を切り拓いた人物。内容は平易。

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著者プロフィール

原田伊織(はらだ・いおり)
作家。京都伏見生まれ。大阪外国語大学卒。2005年私小説『夏が逝く瞬間(とき)』(河出書房新社)で作家デビュー。『明治維新という過ち』(毎日ワンズ)が歴史書としては異例の大ヒット作となり、出版界に明治維新ブームの火をつけた。「明治維新三部作」として、『明治維新という過ち』『列強の侵略を防いだ幕臣たち』『虚像の西郷隆盛 虚構の明治150年』(共に講談社文庫)がある。その他の著書に『官賊に恭順せず 新撰組土方歳三という生き方』(KADOKAWA)、『明治維新 司馬史観という過ち』(悟空出版)、『消された「徳川近代」明治日本の欺瞞』(小学館)、『日本人が知らされてこなかった江戸』『知ってはいけない明治維新の真実』(共にSB新書)など。雑誌「時空旅人」に『語り継がれなかった徳川近代』を連載中。

「2021年 『昭和という過ち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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