絶対、最強の恋のうた〔小学館文庫〕 (小学館文庫 な 6-2)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094083194

感想・レビュー・書評

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  • 中村航の文体はとても柔らかい。
    軽いというと聞こえが悪いのだが、柔らかくて優しい感じ。
    読むと気持ちが前向きになれる作品が多いのはまさにこの作者の力と言える。

    本作は大学生の大野くんとその彼女の物語。
    読むたびに愛おしさが溢れるのは、自分がもうそのの頃に戻れないからで、どう考えてもキラキラと輝いていて時代を知っているからだ。

    僕もきっとそうだったのだ。気持ちを振り切って恋をして、変な先輩に人生訓を聞かされたり、やけにその先輩を尊敬していたり、あり溢れた時間とエネルギーを思いつくままに消化し続けた。

    もう戻れないことを知っているからこそ、この小説は愛おしい。自分が大人になってしまった哀しさと引き換えに、僕はこの感傷を手に入れた。

  • 大学生になった私がしたことは、恋をすることだった。
    付き合い始めて3ヶ月。幸せすぎて自分を見失いがちな私はふと怖くなってしまう。
    そのことを彼に告げると、とりあえず毎日死ぬほど会う生活をやめ、デートは週末に1回、電話は週3回にするという案を受けた。トラックを全速で駆け抜けた日々の後に訪れたのは、恋のスタンプカードを少しずつ押していくようなかけがえの無い大切な時間だった。
    中村さんの本は比較的軽くて読みやすいですね
    大学生の爽やかで一生懸命な恋の話
    ちょっとネタバレになっちゃうけど、
    ___どっちが先でもいい。例えば大野くんが嬉しかったり幸せだと感じたりすれば、それは私にとって何よりの幸せになる。
    私が幸せを感じるということは、それはまた大野くんの幸せになる。そのことはまた私の幸せの源になる。そのことはまた大野くんの幸せになる。______

    お互いを思いあったときに生まれる最強スパイラルって言うのが良かった.
    そんな風に人の幸せを一緒に喜べたらいいよね

  • 遠い青春の光のような物語。
    もう戻れない場所を懐かしむような感じで読んだ。

  • 木戸さんとの鍋の件は絶対どこかで読んだと思ったら
    いつだかのアンソロジー本に入っているらしいです。

    はずかしいタイトルのわりに
    「うた」の重要性がわかりません。

  • ストーリー性があんまりない。悪く言えばダラダラ。でも苦じゃなく読めると思う。途中で一人称の視点が変えたのは面白いと思う。最後の章はサカモトの視点から語られる。なぜサカモトにしたのかなー。笑
    作品を通して、何をテーマとしているのかわからない。要約がしにくいと思う。もしかしたら、それが良いところ?!笑

  • これはほんとに最強だと思った。


    恋→愛に移り変わったと思う

    相手と共に自分も愛せるようになれば、それはもう愛であると思う。

    女の子側からの展開もよかった。


    浮かれてる男子が爽快で面白かった。
    こんな人いるなーとか思いながらw


    僕の好きな人が~でも出てきた木戸さんだが、毎週火曜日に男と鍋してたんだなぁとほっこりしたw

  • このたび再読。
    ふとした時に読み返したくなるだいすきな1冊。

    「スクランブル」の何かが終わり、始まる感じもすごく良い。
    木戸さんが格好良い。カッコいいんじゃなくて格好良い。
    ヒレ酒のエピソードがとてもすき。
    雪だるまをつくるシーンもすき。
    クールでほほえましいふたりのやりとりが良い。
    ジーコとベッケンバウアーを戦わせるふたり。
    ハリセンボンに中指をつき立てるふたり。

    これからいろんなものを見つけたい、と思う。
    まだ知らないたくさんのこと、知らない気持ち、
    出会ったことのないひとたち、大切なもの。
    そして最強のスパイラルを見つけられたらいい。
    またいつか、最強のスパイラルをまた見つけられたらいい。

  • 恋愛は決めてするものじゃない。決められるようなものは恋じゃない。勝手にむくむく盛り上がって、勝手にずぶすぶ沈んで、トキニ持て余すようなエネルギーをもっているのが恋、きっと。
    Last, but not least, 木戸さん最高。メガネを取った坂本も最高。肉にキープなし!!

  • 若いなぁ、、、。

    もぉ、アタシには突き抜ける元気も富士山に登ったりしちゃう勢いもないかも、、、。
    なんて思う今日この頃(笑)

    1つの恋を前半は彼氏目線で後半は彼女目線で進んで最終的に、アノ人の目線って、、、^m^イガイヤッタ

  • あらすじを見て大学生の恋愛ものと知って、いいなと思って読みました。
    中村さんの本を読むのは初めてです。100回泣くことは有名だから知ってはいたんだけど読んでないです。

    あらすじを最初に読んでたので、読み始めた時はあれ?って思いました。
    絶対女の子目線の話だと思ってたのに、男の子目線?しかも恋愛よりも友情もの?と思ってたら半分から先は女の子目線になりました。
    彼氏目線も彼女目線も恋愛話といえばそうなんだけど、普通の恋愛小説とは違う感じでした。
    なんて言えばいいのかよく分かんない感じでした。
    でも幸せの最強スパイラルの考え方はすごくいいですね。
    恋がうまくいくのに大切な考え方ですね。

    すごく面白いとかすごくきゅんきゅんするとかいうような話ではないけど、幸せな恋がしたいなと思う話でした。

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著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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