STORY BOX vol.15(Oct.2010)

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  • 小学館
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094120158

感想・レビュー・書評

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  • 津市安濃図書館。

  •  桜木紫乃氏の「無縁」が新連載。これは人の生きざまを描く問題作になりそうな予感。桜木氏の小説を読むのが初めてだけに期待に胸膨らませる。

     「偏差値70の野球部」が抜群の面白さだ。早く続きを読みたくてたまらない。




    「無縁」(桜木紫乃)
     第一回。
     幸せはほんの些細な出来事をきっかけにするりと手をすり抜けてしまう。


    「北上次郎の本の話」(第十五回「無縁」について)
     グレッグ・ルッカの『回帰者』を読みたくなった。しかし、これはアティカス・コディアックを主人公とするシリーズものらしい。ちなみに本シリーズは『守護者』『奪回者』『暗殺者』『耽溺者(シリーズ番外編)』『逸脱者』『哀国者』『回帰者』となっているらしい。しかもこのシリーズ、調べてみるとシリーズ3作目の『暗殺者』で殺し屋だった女がシリーズ4作目以降でヒロインになるというコペルニクス的転回を見せるらしい。読みたい。読みたい! 読みたいっ!! 北上氏は『回帰者』だけを読んでも読みごたえ充分と言っているが、全巻読んだほうがもっと面白いことは否定しないと言っているのだ。そんな風に言われて完結編だけ単独で読む読者が一体どこにいるというのだ? 



    「結婚」(あさのあつこ)
     三人目。
     真っ当誠実に生きていれば幸せは突然に訪れる。


    「血筋」(三羽省吾)
     第四回。
     越川の情報、剣からの留守番電話、啓一郎のノート。兄弟が偶然繋がってきた。血筋の為せるワザか。小谷野早苗、なかなか面白そうなキャラ。


    「限界集落株式会社」(黒野伸一)
     第四回。
     いよいよ止村で集落営農が始まった。しかし営業は苦戦。いきなり契約が取れるほど世の中甘くはない。しかし、役立たずと思っていた都会からの農業研修者が意外にやりそうだ。農作業はからっきしだがマスコット・キャラクターを作ったりインターネットサイトを立ち上げたりとがんばっている。都会の若者と田舎の老人、農民とビジネスマンのシナジー効果で果たして止村は復活するのか……。今後の展開に乞うご期待!


    「異境」(堂場瞬一)
     第十回。
     真相を知るかも知れない謎の人物は実は元警視庁刑事だった。やっと見つけ出したと思ったら、甲斐の身にふたたび危機が迫る。


    「候補(リスト)」(五條瑛)
     第十一回。
     ティンが超美人長身オカマに殺されたらしい。ジョニーとバードは下関港に向かった。
     ところで都市の存在意義ってなに?


    「偏差値70の野球部」(松尾清貴)
     第十一回。
     少年野球チームの熱い心に思わず目頭を熱くした。しかし、少年野球チームにボロ負けしてしまう海應高校野球部に甲子園をめざす資格があるのか? 偏差値70を武器にどんな展開が待っている?


    「狗賓童子の島」(飯嶋和一)
     第十五回。
     前前前前前前前前前々回より連載を細切れに読むのは無理と判断し飛ばす。物語はどんどん面白くなっていっているようだが、後で読むよ~~。きっと。

  • 購入:2010/10/17、読了:-/-/-

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著者プロフィール

一九六五年釧路市生まれ。
裁判所職員を経て、二〇〇二年『雪虫』で第82回オール読物新人賞受賞。
著書に『風葬』(文藝春秋)、『氷平原』(文藝春秋)、『凍原』(小学館)、『恋肌』(角川書店)がある。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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