時間商人 トキタと命の簒奪者たち (ガガガ文庫 み 1-6)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094511413

作品紹介・あらすじ

時間商人トキタは、とある都会の片隅で、不老不死の時間を売っている-。トキタと契約をすれば、顧客は特別な10年間を手に入れる。それは老いず、怪我や病気をせず、絶対に死ぬことのない「期間限定の不老不死」。世間を騒然とさせ続けた無差別連続殺人事件の裏でも、トキタは粛々と営業を続けていた。彼はどんな顧客も諸手を挙げて迎え入れる。ある日、訪れた客はトキタに尋ねる。「死刑囚を不老不死にすると、どうなりますか?」。

感想・レビュー・書評

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  • 前巻までがいい人が話しの中心で進んでいたので今作のダークさにびっくりします。なんというか、時間商人の利益を優先した話であることには違いないけど、周りの人の幸不幸は大きく違うよねっていうひとつのテーマなように感じました。
    時間商人が苦労する話を読んでみたくなりました。

  • 時間商人は不老不死を売る。
    代償は当人のその後の人生の寿命を十年、もしくは莫大な金(稀に小額)。あと、別の誰かが二十年の寿命を提供することでも成立する。不老不死の間は怪我や病や老いと無縁でいられる。

    今回の主軸は連続殺人事件。

    数年前に二巻を読んでから久し振りに三巻を読みました。そしてこの作者が読み手を騙すことが巧い作家さんだということを忘れていたため、オムニバス形式の最初の話のラストで「あ、そうだった」と思わず呟いてしまった。その後は次は引っ掛からないぞ、と思いながら読み進めたものの、滑らかで癖のない文体にいつのまにか警戒心を解かれていました。
    物語の最後にも「そっちもか!」と驚かされ、気持ちよく白旗です。質の良い手品を見せてもらったみたいな、わくわくがありました。
    (★5にならない理由は、ネタバレした後に読み返す気が起きない点です。前の巻を読んだ時もおもしろい!と思ったものの、読み返すことはありませんでした。)

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