とある飛空士への誓約 (2) (ガガガ文庫)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094513967

作品紹介・あらすじ

「空は、墓場だ。わたしは、鉄だ」父の教えを胸に刻み、一個の鉄塊となったイリアは、今日も灰色の空へ離陸する。25戦中24勝1敗。撃墜数33機。模擬空戦において驚異の記録を更新中の彼女は、「エリアドールの七人」の中では突出した存在となっていた。それに対して清顕の戦績は、11戦して2勝0敗9引き分け。撃墜数0機。互いに撃墜王の父を持ちながらも、実力の差ばかりを見せつけられ焦る清顕。「なんのために、ぼくは戦場を飛ぶ?」そして、平穏な学園生活の中で懊悩する裏切り者「ハチドリ」が動き出す-。恋と空戦の物語、激動。

感想・レビュー・書評

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  • 学園編はグダグダだったのが「恋歌」だったのだが・・・
    こういう学園編が読みたかった。
    といっても士官学校ということで、恋歌とは状況が違いすぎるのだが。

    序盤から飛ばしまくりの本シリーズ。
    本作も相変わらずの飛ばしっぷり。
    次回作にも期待が持てる。

  • うわー、なにこの衝撃のラスト!
    そうなっちまうのかあ。

    えーと、ラストが衝撃的過ぎて本編の内容がちょい飛んじゃってるんだけど(だめじゃん)。
    今巻はエアハント士官学校でのエリアドールの7人の学生生活が中心。
    なかでも模擬空戦における清顕の葛藤と成長が主に描かれている。
    人を撃つことができない彼にミオが助言をする場面がとてもいい。
    誰かのために戦うことができる清顕はまさしく主人公の器だな。
    もちろんハイライトは清顕とイリアの模擬空戦場面。
    二人が死力を尽くし、やがて踊るように空を舞い、互いの存在を自分と同一に感じる場面は、とても美しい。
    二人が惹かれあう運命の場面だろう。

    でもそこから後の展開が意外の連続。
    セシルにはすっかり騙されたよ。
    大切な人って、イリアかよ!
    あんた百合かい(爆)
    そりゃ分らんわ(笑)

    むしろハチドリの方が予想通りだった。
    そして衝撃のミオの境遇。
    これはこのあとの辛い展開しか予想できない。
    2巻にしてこれですか。
    あと7巻でこの運命がどうなっていくのか。
    運命に負けない物語を期待したい。

  • 不穏な影がひしひしと近づいてきている……
    と同時に清顕がライナを親友と呼んだのはとても美しいことでもあり残酷なことでもあり…

  • この巻を朝の電車内で読み終えてしまい、日中ずっとミオのことを考えていた。  
    清顕は無邪気な少年でいられなくなってしまったけど、無邪気だったころの面影は残っていて、だから……清顕はずっと清顕のままでいてほしいなって。   
    この世界は残酷だ。 それでも空は美しい。   

  • レビューは3巻

  • 評価:☆4.5

    「なんのために、ぼくは戦場を飛ぶ?」
    そして、平穏な学園生活の中で懊脳する裏切り者「ハチドリ」が動き出す――。恋と空戦の物語、激動。

    大切な人を守るために銃口を向ける覚悟をした清顕とイリアの人間らしい部分が見所でしたね。

    同じ気持ちになって空を飛ぶ二人の姿は美しかった。

    あとは不明だった工作員、王位継承者の正体が明かされて次巻から遂に本格始動という感じ。
    予想外なところもあって先が俄然楽しみになってきた。

    「あんたが戦えるのは、ほかのひとのため、じゃないかな」
    「――いつまでもずっと、こうしてきみと飛んでいたいよ」

  • 連休中だったので、1巻から続けて読了。
    シルヴァニア王位継承者とハチドリは、この巻の最後の方であっさり明らかになりましたね。
    でもかぐらとバルタザールが卒業するというタイミングを考えれば、ここになるのかな。

    1巻の感想で、王位継承者→ミオ、ハチドリ→バルタザールの予想を書きました(予想というか、むしろあからさまなミスリード?)が、2巻を読んでいると途中からこの2人は違うか…というのが読めてきますね(苦笑)。
    特にバルタザールは、積極的に動きすぎてて…そんなんじゃ工作員としては目立ちすぎだろっ…となりました。
    でもバルタザールの目的って何なんだろうなぁ。

    なんだかんだ、ライナが結構感情に引きずられてて、可愛いのですが、それがこの後ツライ展開になっていくのでしょうね。

    今回はエアハントの学生生活が中心なので、空戦も模擬戦だけだったで安心して読むことが出来ましたが、この先はそうもいかないんだろうなぁ…。

  • 最後は悲劇になるのはわかっているのですが…2巻目にしてこれとかもう少しアリーメン的な幸せ日常を続けてあげてもよかったんじゃないですかね…
    本筋を進めずにダラダラ引っ張る作品が多いのに大ネタを惜しげも無く使いまくっちゃってこの先もつのか!?と心配になるレベル、楽しみ。

  • 辛い経験を経て、待っていた学園生活は、確かに普通の学生が送るようなもので有りながら。しかし、王女という運命、空人のスパイという運命を背負った3人の存在が明らかになったことで、この7人が引き裂かれていく運命にあることが暗示されたようなラストは、辛かったです。完全にやられた、という展開でした。

  • 読了。色々と人物背景が出てきましたね。かなり残酷なシナリオが今後続く事が予想されますがどう推移していくのでしょうか。「ハチドリ」の正体は何となく想像できてましたがもう1人の裏切り者は想像できなかったな…続きを楽しみにしましょう。

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著者プロフィール

1971年生まれ。小説家。代表作に、「とある飛空士」シリーズ、『レヴィアタンの恋人』(ともにガガガ文庫)などがある。

「2014年 『サクラコ・アトミカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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