奇械仕掛けのブラッドハウンド (ガガガ文庫 つ 3-1)

  • 小学館
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094514834

作品紹介・あらすじ

――その《指》は願望を具現化する。

猟奇殺人が起こる街。思い出に溺れて人は死ぬ。
そして数奇なる運命の車輪は回り始めた……。

平和な街を突如襲った連続猟奇殺人/潰殺事件。
都市という、寂れた箱庭の片隅で探偵稼業を営む芥宗佑(あくた・そうすけ)は、潰殺事件によって家族を殺された高校の後輩・栂貴織(つが・きおり)の訪問を受ける。警察には頼れないと言い張る彼女を、情に流され保護した宗佑は、人捜しの依頼を受けることとなった。そして、貴織の依頼を進めるなか、宗佑は蠢く《指》の因縁に絡め取られていく。

息の合わない相棒・神楽ヰ音耶(かぐらい・ねや)とともに、宗佑は惨劇の舞台裏と黒幕の存在に到達するが……。

ふたりの「探偵」を待ち受けるのは、――悲劇か喜劇か。

かくして、銀の鉄槌は下り、紅き執行者は断罪の撃鉄を上げる。
繰り広げられるは《指》に魅入られた愚者達の輪舞曲――。

新房昭之監督がゲスト審査員として参加し「映像として見せたい」と絶賛した、第8回小学館ライトノベル大賞ガガガ大賞受賞作!!
イラストレーターは『魔法少女育成計画』『拷問塔は眠らない』その他多方面で活躍中のマルイノ!!

感想・レビュー・書評

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  • 文章のリズムは良く、文体も中々で疾走感に溢れている。スラムめいた主人公周りの舞台設定や夏のうだるような暑さ、潰殺鬼等のおどろおどろしさなどは良かったが、肝心の作り込まれた設定が世界観に溶け込めていないように感じる。例えば「指」周りの設定が言うほど語られなかったのは残念の一語。新たな指を付け替えることで能力が発現するのはゲームめいて面白い設定だとは思ったが、そもそもなぜ「指」なるものが流通するようになったかが明かされないままだったのは大きな不満点だった。それ以外にも主人公が探偵業を志すバックボーンであったり、パートナーとの出会いなどは簡素でかなり説明不足に思う。それでも読ませるだけの筆力があるものの、設定外の物語性を意図的とはいえ出さずに終えたのは出し惜しみのように思ってしまった。恐らくこれらは次巻以降の話ではあるのだろうが。あと主人公の性格というか信条は、ラノベテンプレではあるもののやはり甘過ぎのように思った。まとめると、凄く丁寧に作り込まれたプロモーション小説。単体で十分楽しめるものの、次巻以降に期待といった所。

  • ストーリー展開もキャラ配置もセオリー通り。指を使った異能ネタと、スプラッター描写で差別化かな。でも巻島さんみたいなキャラに好感持ったのは初めてかもしれない。
    虐待とかストックホルムとか、どっかの団体にケチつけられそうな(著者にとって)都合の良い解釈は、個人的にはいただけない。ラノベだと許されるのかもしれないけど。

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