ボーパルバニー (ガガガ文庫 え 1-7)

著者 :
  • 小学館
3.17
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本棚登録 : 58
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094515749

作品紹介・あらすじ

今宵も、バニーガールがやってくる。

――3年前、とある6人組が、中華系マフィアの金庫番一家を強襲し、3億円を強奪した。
その事件は、闇にのまれ、以降ニュースに取り沙汰されることもない。

それから波風の立たぬ生活を送っていた俺たちだが、ある日仲間うちの一人が、繁華街の路地裏で首を切られて死んでいた。
心当たりは、もちろんあった。
愉快犯で、たまたま仲間が殺されただけ、そんなことも考えた。
だが、同時にまた一人、仲間が消えた。

完全に、クロだった。
狙われているのは、俺たちだった。

そして、街には不思議な噂が流れ始める。
バニーガールが、殺しに来る、と。
華奢な見た目を装った、バニーガールが襲いに来る、と――。

決して犯してはいけなかった罪を、きっと犯してしまったのかもしれない。その贖罪にはもう遅く、しかし罪を受け入れるにはまだ早い。
俺たちは、この理不尽な死神から、逃げたり立ち向かったりしながら、緩やかに死んでいく。

――そして今宵も、彼女はやはり、やってくる。
ピンヒールを優雅に履いて、レオタードに身を包み、真っ白な髪の綺麗な顔で、ご丁寧に赤いグラサンまでかけている。
そうだ、彼女がやってくる。
バニーガールがやってくる。

感想・レビュー・書評

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  • 開幕暴力!からの暴力!そして最後まで暴力!
    江波先生のアクション描写……というか暴力描写が存分に堪能できるよ!やったね!

    基本的に殺される奴全員性根の部分からガチクズで同情の余地もないんだけど、そんな奴らでも一人称で行動追ってると「がんばって!」って気分にさせられる不思議。
    そしてみんないい笑顔で果ててくんだな……『忍者と極道』とか好きならハマるノリだと思う。多分。

  • モンティ・パイソン・ホーリー・グレイルの例のアレを彷彿とさせるバニーガールが登場する。彼女は言語道断な強さでしかも圧倒的に打たれ強い。そんな彼女にスプラッター且つ理不尽に狩られてゆく者たち。そこには憐憫も理由もない。ある種痛快ではあるが、バトルシーンのテキスト化は、まるで往年の古館のプロレス中継。それを読んで面白いと感じられれば本作は楽しめるだろう。自分にはまだ早かったかな。

  • 暗黒青春も取り回し苦しくなったかバトルものに迷走
    何を面白がらせようとしているのか謎

  • ポーパルバニーてウィズしか思い出さんわ、懐かしい。
    と思ってネタ購入。
    目次で吹いた。

    まんまかよ。いいのか、これ。

    らしくもあり、いや、なんかWizやりたくなってきた。

  • 俺たちのセックスドラッグバイオレンスな江波作品が帰ってきた。
    吐き気のするような方法で黒い金を強奪した6人のならず者たちと事件後数年を経て突如彼らの前に現れたバニーガールの殺し合いを描いた今作。
    「スピットファイア」や「我もまたアルカディアにあり」でもっと読みたいと感じていた江波の書く戦闘シーンがをたくさん読むことができてとても満足感がある。
    物語の進行はターミネーター、ラストサマー、ノーカントリー的な主人公たち絶対殺すマンが追いかけてくる作品であるが、各キャラが己の持ち得る暴力で対抗し、ある者はバニーガールを退け、そしてある者は全力を出した上で敗北したという満足感を得て散っていく様は、作者のならず者たちへの愛しさのようなものを感じるし超爽快。主人公たちについて、過去の3億強奪時に蹂躙された母娘や通りがかっただけの一般市民たちへの不条理すぎる暴力には本当に不快感しかなくバニーガールにさっさと殺されてくれというヘイトを積み上げつつも、彼らの死に様を悔しいけど良いと思わせる手腕は流石。

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