弱キャラ友崎くん Lv.5 (ガガガ文庫 や 2-5)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094517095

作品紹介・あらすじ

強キャラの弟子ができました。

教室での一件を受けて、まさかの師弟関係と相成った俺とたまちゃん。
表情、姿勢、喋り方。
俺は師匠として、自分が『リア充』になるために重ねてきた努力とノウハウを、たまちゃんに伝えていく……が。
ここで問題が発生する。意外というかなんというか、たまちゃんは普通に“強キャラ”だったのだ。
ていうかむしろ、俺より強い可能性すらある。あれ? 師匠ってなんだっけ?
俺がやってきたやり方では、たまちゃんを変えることはできない。じゃあ、俺にできることって一体?
そんなとき、協力を買って出てくれたのは……意外な人物だった。
「――なにやら、お困りの様子かな?」
強力な仲間を得た俺たちは、一つのゴールへと、少しづつ進んでいく。
パーティを組めば、戦い方が変わる。戦い方が変われば、いままで倒せなかった敵だって、倒せるようになる。
それに俺だって、少しは役に立つようになってきた……はずだからな!
――『みみみを悲しませない』。
そんな、なによりも大切な目的に、辿り着いてみせる。
大切な目的のためなら、自分を変えてでも正面から戦う。
そのやり方はきっと、誰かさんに教えてもらったことなのだ。
――大人気人生攻略ラブコメ、待望の第5弾!

感想・レビュー・書評

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  • たまちゃん、そして菊池さん! とても怖い結末。

  • 自分を変えたいたまを弟子にした友崎は、日南との修行法を伝授する。しかし、そもそも強キャラなたまには効果が薄いのが悩ましい。そんなとき水沢を始め次々と仲間が加わり、たまは次第にクラスに溶け込むことが出来るようになった。しかしある日、それを疎んだ紺野エリカは遂に一線を越えてしまい…。引き続き『空気』を動かすことを目指す回ですが若干暗めの展開でした。「いじめ」と「制裁」の境界線は実に曖昧で、ちょっと空気が動くだけでどちらにも転ぶのが本当に恐ろしい。最後に見せたたまの真っ直ぐなところに救われた感じがしました。

  • 今回は女王紺野に睨まれたたまちゃんを救うためにジタバタする回。妖精菊池さんがなんと皆に紹介されてしまい、おいしい場面のはずなのに、いつものおかしな描写は少なめで残念です。そして菊池さんの時の妖精表現とは真逆の魔王表現、具現者の日南が今回、真の姿を見せつけてくれました。
    あ、だらけ星人、ぐみちゃんは好きなのでこれからもちょいちょい出てきて欲しいなぁ。
    水沢と友崎とみみみと日南と菊池さんの、攻略じゃない恋バナ読みたいです。

  • たまちゃんさんと菊池さんの会話が印象的で良かった。今回日南さんの新たな一面のようなものを見れた気がするが可愛いやカッコイい場面もみたいと思った。

  • 徹底的な合理主義で巧みに場の雰囲気を操り、敵を排除する。
    実に日本らしい、反吐が出るほどの暗闇をもつ日南。
    これで友崎とくっつくんだろうなぁとか思ったりすると、なんかなあ

  • 菊池さんが尊い。

    それは絶対的であると同時に相対的でもあると確認することのできた巻だった。

  • たまちゃんの強い意思を感じられました。そして日南葵の新たな恐怖も感じられました・・・。

  • たまちゃんいじめ問題後編。
    スクールカースト、集団心理に、かなり切れ込んだ本巻。
    「お仕事もの」に流れていった「俺ガイル」と明らかに違う個性が際立ってきた。

    ただ、ラストの日南の答え合わせがないのが物足りない。
    概ね友崎くんの推測通りだとしても。
    日南が時間をかけて本来目指していたはずのトゥルーエンドはどんなものだったのか?
    本件で方向性を違えたふたりの和解が欲しかった。

    友崎くんは劣化版日南トレーニングではあるものの、たまちゃんを全力で支援する。心根は非常によい奴。
    思慮深く尊敬し合える友人となってきた水沢と、深い洞察力と自分への評価が一段と上がった菊池さん(周囲からはもう彼女だと思われている)、もう弱キャラではないよな。

    この主人公のキャラ変化は、気持ちよさでもあるが、今後の展開の閉塞にもつながりかねない。←俺ガイル

    1巻カラー口絵でヒロインたちが一気に紹介されていたのを思い出す。また「目指せハーレム」かと思ったが、それぞれ各巻でメインキャラの役割を与えている。
    初期構想としてはかなり丁寧なのではと思われた。
    こちらも、今後、新キャラがわらわら出てくると、微妙な気持ちになる。

  • 友崎の成長、そして努力の意味がこのような形で示されるとは。

    虐めの対象となってしまった花火を守るために、花火と二人で作戦会議を始めた友崎。当たり前だけど、花火は多少人間関係は上手くいってなくても友崎ほど対人スキルが酷いというわけでもない。だから二人だけの作戦会議が早々に暗礁に乗り上げるのは仕方ない
    そこに元々花火を守るために行動するみみみ、水沢、竹井、更に風香も加わってまさしくチーム友崎と呼ぶべき集団になっていき、友崎だけでは見つけられなかった花火の改善点も水沢と協議する中で見出され、竹井や風香との会話練習によって会話スキルがブラッシュアップされる。
    友崎がリア充になるために培ってきた技術が花火にも教えられ、友崎の行動によって生まれた繋がりが花火を助けるための力となっていく流れは見ていて胸が熱くなるようなものだった。本当にこのチーム友崎は数々の課題をクリアすることによって成長した友崎が居なかったら成立しない集団だよなぁ。

    チーム友崎が出来たことは花火だけでなく、友崎にとってもプラスに動いているのが印象的。友崎の人間関係がより明確になっていくだけでなく、一線を越えた紺野に対して第1巻の時のように啖呵を切ろうとしてしまった友崎を水沢が静かに止めたのは良い描写だった。そうだよね、あの啖呵は友崎がまだまだキモキャラとして認識されていたから成立した技で、ある程度人間関係を動かせる今の立場で啖呵を軽々と切ってしまうのは宜しくないよね

    又、友崎の恋愛関係がようやく動き出しそうでワクワクしている自分が居る。水沢と風香を会わせた事でふわふわしてしまい、友崎の格好良さを知っているよとみみみから伝えられ、そして最後には水沢から日南をどう思っているのかと問われる
    そろそろ次巻ではその辺りが動き出しそうな予感

    一方、花火への虐めが始まってからおかしな調子になってしまった日南。「花火が変わったら、なにも意味がない」とか「私は、変わってほしくないって、思う」など花火の気持ちよりも他の何かを優先するかのような言葉は本当に日南らしくないものだった。5巻ではチーム友崎があまりにも上手く改善策を見出していくからこのまま日南はポンコツのまま終わってしまうのかと思いきや……
    まさかの魔王降臨のクライマックスには怖気が走ったぞ。それまでに密かに積み上げられた布石、さりげない発言、仕草によってあっという間に「空気」をひっくり返し紺野へ致命的な悪意のナイフを突きつけた日南の手腕には驚かされる。特に一度友崎に注意されたのに、それでも尚ナイフを突きつけた日南の悪意には背筋が凍りそうだった。
    だからこそ、その悪意によって「空気」が確定した空間をお茶目な言葉も添えて一喝した花火の胆力には感動のような驚きの気持ちを抱いてしまった。花火の成長はこの時のためだったのかと。
    第5巻は終盤へ向けての展開があまりに美しすぎて本当に感動できる内容だった

    問題が一段落し、日南の恐ろしさが改めて提示された5巻。次の巻では日南が抱えている事情に切り込んでいく内容になるのだろうか?

  •  クライマックスであろう、一文で頭が真っ白になり、涙があふれた巻です。比較的苦しい巻ですが、その分、読み終えた時の感動はひとしおで、本を閉じてから放心してしまいました。
     さらに伏線というか、キャラクターに寄り添った物語であり、それが感動にも、今後の展開にも期待をしてしまいます。転換とも言えそうな5巻でした。大満足です。

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