弱キャラ友崎くん Lv.8.5 (ガガガ文庫 や 2-10)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 218
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094518405

作品紹介・あらすじ

“本編級”短編集、ふたたび。

文化祭が閉幕した翌日。
2-2の面々は、打ち上げ兼クリスマスパーティを開催する。

各所で盛り上がるなか、友崎は、ふたりで話す日南と菊池さんの姿を見かける。
あいまいに誤魔化されるも、友崎はその内容がやけに気になって――。

NONAME誕生。みみみと菊池さんのカフェトーク。カラオケ会。友崎と出会う前のレナなど……。
年が更けていくなか綴られる、それぞれの人生。それぞれの選択。

アニメ化企画も進む人生攻略ラブコメ、待望の最新刊。
ドラマCD付き特装版と同時発売。

感想・レビュー・書評

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  • あのキャラクタ
    同じ高校生ではないからこそ
    どうなんだろう
    どうなるんだろう
    幕間の.5巻で語られる物語
    何もわからないからこそ
    描かれる部分が良いです

  • 文化祭終了後から8巻の冒頭に至るまでの期間に起こった出来事が、本編の隙間を埋めるように語られる登場人物たちの物語でした。日南の過去にはやっぱり何かありそうですね。それから8巻のキーパーソンの一人、レナの人物像がよく分かりました。友崎も菊池さんも彼女にだけは負けてはいけない…。

  • 日南の目標に対する鬼気迫る執念が凄まじい。
    楽しいからではなく、そうあるべきだからという信念。
    妹が一人いないというのはどういうことなのか。
    日南が努力を始めたことと関係があるのか。
    日南はメインヒロインであると同時に、ラスボスでもあるというのを改めて感じた気がする。

  • 最近こんなヨゴレ系女子キャラ、ラノベにも多いんですかね?
    時間がなく、2エピソードしか読めていない

    (1)レナのルーティーン 
    フライの表紙絵はさすがだね。
    あのポーズをとれるには、足首や膝がやわらかいんだろうねw
    前巻で爆誕したお騒がせお姉さんキャラ。
    何と、絵にかいたようなビッチな日常を送っていた。
    高校中退で遊び歩いており、ネット有名人を、容姿と身体で渡り歩いている。
    (あんまり、こういう話は愉快ではないね)
    8巻のゲームサークルは、こんなトラブル必至の人物を出入りさせるべきではないな。
    しかし、ありふれた深みもないキャラデザインでは、友崎~菊池の障害となるには、物足りなさすぎるのも事実。

    (2)日南の過去エピソート
    日南が三姉妹だったという秘密の暴露だけで、それ以上の彼女の「パーフェクトヒロイン」の動機は直接は語られない。
    普通に推理すれば、3人で楽しくゲームをしていたときから、日南が中学2,3年の頃に、妹がひとり欠けており、離死別した可能性が考えられる。
    まあ、こちらも、ありふれた理由なんだけどね。

    菊池さんとみみみのカラオケ話が読めなくて残念だった。
    ふつう、気まずいシチュエーションだけれど、みみみの明朗さと鈍感力で何とかなるんだろうな。
    やっぱり、友崎くんは、彼女のチョイスを間違ったね。

  • 本編では拾いきれなかった欠片達を大切に拾い上げるかのような短編集
    本編では日南怖いとはいつも思うのだけど、この巻ではレナ怖いと思ってしまうのでしたよ


    2話 「名もなき花」
    日南の過去に何が有ったのかまだまだ不明な点が多いのだけど、この短編では「何か」があった前後を描いていてとても貴重
    この短編を読んでも、ゲームに普通に夢中になっていた女の子がどうしてパーフェクトヒロインの道を歩もうと思ったのかまだ見えてこないのだけど、それでも日南が抱える空虚さや孤独は存分に表現されているね
    目標をクリアする毎にその目標をWordファイルから消去していた日南。その行為はどこまでも空虚だよね。目標に到達すれば嬉しさが満ちて何かを手に入れるのが普通なのに、日南はクリアした目標を消してしまう。そこには何も残らない
    また、目標達成という結果ばかり重視する日南は目標を達成できなくても準優勝で良かった、嬉しいなんて気持ちは持てないし、きっと達成できてもそこまで嬉しさなんて持てなかったのだだろうと予想できてしまう

    だからこそ、楽しさを忘れ孤独になっていた日南に充実感を与えたアタファミというゲームがどれだけ日南に楽しさを思い出させたか想像もできないし、その頃の日南を真正面から打倒したnanashiという存在の大きさが感じられた

    ……でもなぁ、このシーンでは「高揚した心」と書かれているのだけど、挿絵はちっとも高揚している感はないし、新しいハンドルネームも空白を含んだまま
    日南が本当の意味で救われるのはいつの日になるのだろうね

    3話 「好きな人のカノジョ」
    まさか7巻から8巻の間に風香とみみみが会話していたとは。しかもみみみの方から「友崎を好きだった」と打ち明けていたのはかなりの予想外
    それは秘密の開示か罪の告白か。曖昧な、けれども衝撃のある打ち明けに対してここでも天使のように相手の心に細やかな対応をする風香が素敵
    風香がみみみの言葉や感情を一つずつ丁寧に解きほぐしてくれるからみみみも自分が抱えていた「好き」の正体に想いを馳せることが出来る。
    また、みみみの親友であるたまもみみみの「好き」を否定せずそれにも魅力はあるのだと教えてくれる素敵な関係性

    みみみが友崎を好きな気持ちを諦められないのは変わらないだろうけれど、でもその気持ちとの付き合い方に折り合いはつけられたんじゃなかろうか?

    4話 「嘘と朝焼け」
    レナは初登場時から全力で「怖い人」との認識なのだけど、この話ではそれだけじゃない一種の魅力とも言える部分が垣間見えたように思う
    女が使う空気や言葉を信じられなくなった彼女が変わりに求めたのは男の本能。それはどこか逃避行動のようにも見えるけれど、作中でレナが用いる男の本能を刺激するかのような戦略的な仕草の数々
    これらはレナが本質的に持っていたものもあるんだろうけど、多くは後天的に備えたもののようにも見える
    何であれ彼女もある意味日南や友崎、風香と同じく「その道を征く人」なのだろうと思えたのは貴重な理解

    求められることを求めるかのようなレナ。彼女の登場は友崎にどのような影響を齎してしまうのだろうと改めて不安になってしまった

    1話 「ファースト・クリスマス」及び6話 「炬燵の天使」
    文化祭の演劇は友崎と風香を端的に表し、そして二人の関係性を決定的に進めたものだけど、同時に日南の本質に迫ったものだった
    この二つの短編では本編では未消化気味だった日南の受け止め方に言及されているね
    「だからこそ――なにもないの」という台詞やアリシアとリブラが結ばれたラストに思う所がありそうな日南
    日南はアリシアが自分の本質を重ねたものだと理解しているから、アリシアの言動やその結末が自分の行く末を表しているんではないかと気にして、反発もしてしまうのだろうね
    強く正しくあることは間違いなのか、空っぽの女の子は何故生まれたのか。それらを気にしつつ、友崎が妹に関する何かを知っているのかも気にした日南
    それらの理由にこちらも気になりつつ、彼女の心の空虚さがより見えてくるエピソードだった


    それにしても作中では明かされなかった日南が掲げる「大目標」とは一体何なのだろうね?

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