国境のエミーリャ (3) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

  • 小学館
4.08
  • (3)
  • (8)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 68
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098503759

作品紹介・あらすじ

日本東西分断の戦後を描く仮想歴史活劇!

時は、冷戦最中の1962年。

舞台は、敗戦後に戦勝国による分割統治のあげく
冷戦の激化により国そのものが東西に分断されてしまった日本。

国境の街となった東京にはベルリンさながらの強固な壁が築かれ
人々は往来の自由を奪われてしまった。

そんな街で西への亡命を望む人々が頼るのが“脱出請負人”という存在。

東トウキョウに住む杉浦エミーリャもその一人。
表向きは十月革命駅(旧・上野駅)の人民食堂給仕係をしながら、
裏で危険な仕事を請け負っている。

当然彼女は、当局によってその身を狙われる存在。

中でも民警(ミリツィヤ)国境犯罪捜査課警部・ウラゾフは
エミーリャの逮捕に執念を見せる危険な男。
やがて彼の地道な捜査が結実し、
エミーリャの身に最大の危機が…!!

ソ連による実質支配下にある日本人民共和国を舞台に
赤みがかったノスタルジーを届ける都市活劇!
緊迫の第3巻!!



【編集担当からのおすすめ情報】
第3巻収録の物語は……

エミーリャの愛機トラバントP50と、ソ連との因縁深い
戦前アメリカの名門・パッカードの共演が見られる
「かけがえのない相棒」。

西から東へ潜入してくるコンピュータ専門家のエージェントと、
共産体制下での東京下町の祭り模様を描く「カーニバルの夜に」。

エミーリャ逮捕に執念を燃やす民警・ウラゾフと
エミーリャの協力者である亡命仲介人・ハラダの過去に関わる
スターリングラード攻防戦秘話を明かす前後編「囚われのエミーリャ」。

西側のテレビ放送によってエミーリャが陥る危機と、
壁の向こう側に住む息子へ向けられた母親の強き愛を表した
「危険な電波」。

日本文化と共産文化が交錯する街で繰り広げられる
笑いあり涙ありの活劇をご堪能ください!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • エミーリャの遭遇する事案は国外脱出以外にもバリエーション豊かに。カーチェイスあり、東西サイバー技術開発競争あり、スターリングラードの因縁あり。

    シリアス一辺倒ではない適度なゆるさと一生懸命なお色気要素の匙加減がたいへんちょうど良い。
    絶対的ライバルだと思われたウラゾフ警部の過去も描かれ、彼の意外にチャーミングな一面も明らかになる。

    この巻はエミーリャのヒーロー的活躍アクションは抑え目ではあるが、非常に安定感のある作品。


    1刷
    2022.11.30

  • 壁の向こうにも、一人一人の人生が有り、一人一人の人生を踏み潰す大国の都合も(こちらより多めに)ある。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1965年、東京生まれ。鉄道関係のライターとして長く活躍していたが一念発起し、漫画作品の投稿を始める。第54回ちばてつや賞一般部門で大賞を受賞し、43歳で漫画家デビューを果たした。代表作は『カレチ』(全5巻)、『甲組の徹』(全1巻/共に講談社)、連載中の『国境のエミーリャ』(小学館)他多数。

「2023年 『艦隊のシェフ(5)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池田邦彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×