猫のお寺の知恩さん (9) (ビッグコミックス)

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098601523

作品紹介・あらすじ

ブロスコミックアワード“大賞”作品

猫のお寺を継ぐことを決めた知恩さん。

こんどは源の誕生日!
みんなのプレゼントは――?

志望する東京の
つらねの大学をみんなで見学。

すこしずつ見えてくる
それぞれの未来。

昼間が、ついに勇気をだして……!

そして源もまた前へ進む時がきた――


猫いっぱいのお寺で暮らした
恋と青春、ついに大団円。

【編集担当からのおすすめ情報】
【富士山さんは思春期】オジロマコト最新作

既刊ぞくぞく大増刷、
「こんなにも澄み切った世界を描く作品に癒された」と、TV Bros.主催ブロスコミックアワードで最高賞の“大賞”を受賞しました。

猫好きもうなる自然体すぎる猫たちも(ヘタレな犬も!)必見です。
一瞬のきらめきのような思春期を描ききったオジロ先生の新たな世界は、きっと心を癒してくれます。ぜひ!
第1話試し読み→ http://spi.tameshiyo.me/CHION01SPI

感想・レビュー・書評

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  • 完結。
    ゆるゆると穏やかに過ぎていく、澄んだ時間。
    『富士山さんは思春期』も好きだったけど、
    より心を揺さぶられたような気がします。
    セリフも多くない。ダイナミックな展開はそうない。
    はっきりと動きやことばで示される場面は最小限。
    でも、それぞれのキャラクターの動きに、表情に、
    あふれんばかりの情感が感じられます。
    源たちの卒業、それぞれの道を歩む友人たち、
    そして、帰ってきたときに変わらず迎えてくれる場所。
    そんな胸に迫るシーンのいっぱい詰まった最終巻でした。
    知恩さんはもちろんですが、昼間!
    いいキャラクターだったなぁ。
    ありがとうございました。次回作も期待しています。

  • 猫のお寺を継ぐ決心をした知恩さん。そこへ源が見せた決意。それぞれの未来へ向かって、のびのびと生きる青春。つつがなく、しあわせな最終巻。ほっこりする大団円へ。

    前半は昼間のターン!東京にあるつらねの大学をみんなで見学。目を輝かせて東京を回る昼間が可愛い。そして、サポーターで隠した傷跡も、秘めてきた胸の内も明かすシーンが最高。気持ちが冷めない内に過去形で伝えるのが決意のかたさを示してるよね。「迷わず来られた?」の一言も憎い演出。

    一年前と同じバイクのシーン。でも、あの頃とは気持ちが全く違う。二人のやり取りがもう青春!って感じで素敵だった。「かわらない線香のニオイ」は、知恩だけじゃなく二人のニオイになっていく。まゆげが座して二人を見つめ、他の猫たちもふすまからのぞいてるのが可愛い。猫のように暮らせる場所が見つかってよかったね。

  • 5点満点はめったにつけないけれど、文句なしの★5!男子の「きれいなお姉さん幻想」をここまで瑞々しく描いたマンガは初めて。作者が女性というのが逆にいいのかも。

    よくありがちな恋のライバルが出現するわけでもなく、ただただ純粋に男子のお姉さんに対する感情が、かといって過度になることもなく描かれていく。引き算の美学?みたいな。

    もうひとつ、同級生の女の子の心情と表情の変化がすばらしかった。告白のシーンは主人公たちのときよりもよかったかも。

    最初のほうは人物の描線が多く硬いニュアンスだったのが、描き進むにつれてどんどん線が整理されつつ柔らかみを帯び、女性キャラが魅力的になっていくのも印象的だった。 とにかくひさしぶりにいいマンガに出会えてとても嬉しい。

  • キュンと来て、ウルッとして、グッと来た
    大円団、そう評して締めくくっても構わない作品に出逢えて、本当に嬉しい
    躊躇いなく、殿堂入りに決定である

    しかし、残念だ、と思う点はある
    まず一つ、大台に乗る手前である、この(9)で完結ってのが、地味にショック
    確かに、前作の『富士山さんは思春期』よりも巻数は多いのだが、個人的に、10巻超えを期待していた
    もちろん、これは勝手な期待なので、オジロ先生や担当編集者さんに文句があるって話じゃない
    むしろ、次回作は10巻に到達するかも知れない、と思えた

    次に、ドラマ化や実写映画化が決定しなかったこと
    こんだけ、ほっこりと出来る漫画なのだから、ドラマ化すれば、間違いなく、安定した視聴率が取れるはず、と思っていたんだが、そう簡単には決まらないようだ
    まぁ、ちょっと時間を置いてから、良い漫画がドラマ化するってパターンもあるので、期待は捨てずにおこう

    そんで、これは、上の二つよりも、私の勝手さが目立つ愚痴になってしまうが、直筆サイン色紙をゲットするチャンスが、ツイッターで感想をつぶやいた人だけが掴めるってこと
    え、今時!? と言われる事がしょっちゅうなんだが、私、ツイッターをやってない
    なら、これを機に始めたら、と言われるかも知れないが、どうにも抵抗がある
    何が嫌かってのは上手く説明できないんだが、素直に恐いのだ
    なので、イラスト色紙は悔しいが諦める事にした
    その分、ここにアップする感想には、これまで以上に熱を籠めようと思う

    この完結巻を読むにあたって、既刊を読み返した
    改めて、山あり谷ありな歳の差の恋愛を縦糸、読み手が懐古の念を抱き、共感が出来るアオハルドラマを横糸にした、絶妙に適度なサイズの良い漫画だった、と思えた
    作中の登場人物らは、多くの事に悩み、迷い、考えた、進路や自分らしさ、そして、恋に
    諦めなかったからこそ成就した恋もあれば、夢と天秤にかけて選ばなかった恋もあった
    どの恋模様も、読み手の心に、様々な刺激を与えていたはずだ
    源の負担にはなりたくない、と思いながらも、心の片隅では、彼のずっとそばにいたい、と願っていた知恩さん
    そんな知恩さんが、源がずっと、全力で捧げ続けていた、本気の恋愛感情に対し、素直な気持ちを返そう、と腹を括った理由は、あえて伏せるが、この作品と知恩さんらしいものである
    やっと、知恩さんが根負けし、源と付き合う覚悟を決めた時は、大半の読み手が、「うっしゃ!」とガッツポーズしてしまったんじゃないだろうか

    私ごときが偉そうに言える事じゃないが、この『猫のお寺の知恩さん』は、知恩さんのおばあちゃんがいたからこそ、面白かった
    この完結巻でも、おばあちゃんは良い味を出している
    特に、私が印象的に感じたのは、117p
    帰ってきた源と知恩さんを一目見て、全てを悟って、何も言わず、二人きりの時間を与えてやる
    豊かな人生を送ってきた女性だからこそ、自然に出来る気遣いなのだろう、これが
    蒸し返すつもりはないんだが、ドラマ化してほしかった、ほんと
    存命であれば、樹木希林さんか、野際陽子さん、もしくは、市原悦子さんに演じていただきたかった
    けど、業界には、この三人に匹敵する、良い味が出ている老齢の女優さんが多く在籍しているから、不安はない。もちろん、全9巻を読んで、おばあちゃんに好感が持てる方にお願いしてほしいんだが

    次の連載がスタートするのが楽しみな一方で、この作品の続きが読みたいって未練も引きずってしまう
    さすがに、「続・猫のお寺の知恩さん」は厳しいだろう。だから、せめて、読み切り集を出す事が今後、あるのであれば、源と知恩さんの“それから”を巻末に描き下ろしてくれないだろうか、オジロ先生
    ただ、これだけの良い作品を描き切ったのだから、しばらくは、体を癒し、気持ちを立て直す時間も必要だ
    ファンとしちゃ、気長に待つだけである、この『猫のお寺の知恩さん』の良さすら霞むほどに面白い連載作品を、オジロ先生がスタートする時を

    どの回も、心に刺さる。その中から、私が推したい回は、第73話「昼間とクレープの知恩さん」である
    間違いなしに、昼間ちゃんも、また、知恩さんに負けないくらい、イイ女だ
    月並みな表現かも知れないが、失恋が、昼間ちゃんを、もっと可愛くした
    いや、彼女のイメージと、このケジメの付け方からすると、カッコ良くした、と表現すべき・・・・・・いや、やはり、可愛いだな
    こんだけ、イイ女にフラれたんだから、源は自分が考えている、本気より、もっと本気で、知恩さんを笑顔にしてやってくれよ
    ほんと、まとめ方が自分でも浅い、と思うが、好きになるのに年齢は関係ない、気にする必要はないって事だな

    この台詞を引用に選んだのは、これまで以上に、源の男らしさが、如実に出ている、と感じ取ったので
    惚れた男の子が、ここまでの覚悟で臨み、自分が大好きな場所で生き、死んでいく、と決めてくれているんだから、年上の女としちゃ、それに応えてやらなきゃ、カッコが付かないよな
    「ねえ、源ちゃん。ここには、なんにもないよ」
    「そうかなぁ」
    「源ちゃん、ほんとうに、ほんとうに、ここでいいの?」
    「オレ、ここがいいんだ。知恩さんがいる、ここが」(by知恩さん、源)

  • 可もなく不可もない恋愛漫画。

  • 猫のお寺を継ぐことを決めた知恩さん。

    こんどは源の誕生日!
    みんなのプレゼントは――?

    志望する東京の
    つらねの大学をみんなで見学。

    すこしずつ見えてくる
    それぞれの未来。

    昼間が、ついに勇気をだして……!

    そして源もまた前へ進む時がきた――


    猫いっぱいのお寺で暮らした
    恋と青春、ついに大団円。

  • とてもしあわせな余韻に包まれる読後感…。いい物語でした。

  • 終わってしまった。寂しい。
    オビに大団円と書いてあったのですが、まさにその通り!面白かったです!!

  • ☆完(全9巻79話)

    ・知恩のお寺に従兄弟の従兄弟の源が居候
    ・近所の女子高生昼間も入り浸る
    ・源に友だちもできる
    ・夏にはみんなでプール
    ・冬にはみんなで天体観測
    ・お寺の存続が危ぶまれる
    ・春になり知恩は寺を継ぐことを決意
    ・源も寺を継ぐことを決意
    ・昼間は源に告白
    ・源は知恩に告白
    ・知恩も源が好きだった
    ・数年後上京した昼間が帰省
    ・寺にはいつもと変わらぬ知恩仏大に入学した源

    [総評]
    こんなほっこりする漫画なかなかない
    こんな何気ない日常を楽しめるような2人になれたらどれだけいいだろうか

  • 初版 帯

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