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- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101030524
作品紹介・あらすじ
彼は「手が……アルマジロの手が」というばかりだったのです――。不気味な緊張感を孕む怪奇な作品「アルマジロの手」、美しい姫君に恋をした狸の哀切「心中狸」、むさぼり喰らう快楽にとり憑かれた男の無上の幸福「月と鮟鱇男」の他、「海亀祭の夜」「蓮根ボーイ」「鰻池のナルシス」、そして甘美な爛熟世界に堕ちた男を描く傑作「魔楽」を収録。官能の深みと生の哀しみを短編に昇華させた七編。
感想・レビュー・書評
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表題作のアルマジロが特に圧巻だったな。
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「アルマジロの手」
怪談としてはオーソドックスなパターン
南米風に味付けしている
「心中狸」
夜の淡路・洲本城にて化け狸の悲恋話を聞く
もてない男は悲観的
「月と鮟鱇男」
若い愛人に会社をのっとられるおっさん
自然界に定められた負け組
「海亀祭の夜」
徳島の東南部じゃ海亀の産卵をことほぐ
亀には迷惑かもしれない
「蓮根ボーイ」
終戦直後、福岡市西部の沼沢地にて
最底辺の労働に従事する美少年
「鰻池のナルシス」
母親への愛憎が張り合う心を産み
少年をホモセクシャルに導く
「魔楽」
ホモセックスの快楽は精神的なものに限定される
そう決めつけながらも興味は尽きない
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